受験時、トイレに閉じ込められる
高校受験の話。
公立の進学高校に進むため、勉強していた。
まさか試験以外で焦るとは・・・
試験日は、電車でドキドキしながら
試験会場(高校)に向かった。
到着して見慣れない高校の建屋を進み、試験部屋へ。
知らない人ばかり。
唯一、同中の友人が一人。仮に、友人Aとする。
試験が始まり、順調に解いていく。
1科目が終わり、ふーっと一息。
休み時間に、事件発生。
小便をしにトイレへ。
トイレは大渋滞。
友人Aと話しながら並ぶ。列の後ろの方だった。
皆小便の様で、和式便所が空いている。
謎に「大便器は使いたくない」という中学生ルールが
適用されていた。
気にせず、和式便所に入る。
小便をし終わり、扉を開けようとした。
全く空かない。
押しても引いても。
僕は、友人Aが扉を抑えているのだろうと思い、
「マジ、やめてーwww」と大きい声で言う。
友人Aからは返答なし。
ガチャガチャ。何も空かない。
・・・？汗
「誰か助けてー」
恥ずかしながら言った。
・・・返答なし。
誰もいない。
試験開始まで後5分もない。
めちゃめちゃ焦る。
ドアにタックル。空かない。
トイレットペーパーのカラカラに踏み台にして、
外を見る。
やっぱり誰もいない。
バキッ！！！！
カラカラが壊れ、踏み台を失う。
絶望感と焦燥感。漏らしてないのに。
廊下から先生たちが教室に向かう音が聞こえる。
やばい・・・試験に落ちたくない。
個室内を見渡すと、予備のトイレットペーパーを置く◢部分を発見。
これを踏み台にして、上から抜け出すしかない。
時間もない。
(今思うと24さながらの焦り。)
予備のトイレットペーパーをどかし、準備OK。
◢部分に足をかける。(つま先がかかる程度）
（シコルスキーなら楽勝だったと思う）
次に、個室の上部の縁を掴む。
腕に力をいれ、片足をかける。
バキッ！！！
◢部分の折れる音がした。
そんなことは気にしてられない。
片足がかかっている。
腕と足で、体を引き寄せる。
そして体を外に出し、飛び降りる。
（天井と縁の隙間も人一人が横になって通れる程度。）
脱出完了。
制服は埃だらけ。
外に出て、歩いている教師(試験管)に説明。
女性でした。50代後半。
密室現場に行き、
「ほんとに空かないねー。急いで教室戻りな！心配しないで！試験頑張って！」
この一言で助かった。
急いで戻り、ギリギリ・・・間に合った。
汗だくで、埃まるけで試験を受ける。
心拍数はめっちゃ上がってた。
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なかなか貴重な初経験でした。結局高校は合格して、進学しました。
先生も、汗だくで埃だらけの中学生が来たらビビったと思います。
「受験時、トイレに閉じ込められる」
めでたしめでたし。
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