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262の法則

262の法則

自分の体験でも、あると実感します。
262というより、172が実感に近いです。

前に、車会社で、世の中に無い、誰も見たことの無い製品仕様の研究開発をやってました。失敗もしますが、上手くいったこともあります。今では、ほぼ全ての車に実装されているヒット作も2つあります。

鋭い人が、新しいアイディアを思いつきます。
そして、それに共感した人が少しづつ集まってきて、プロジェクトのようになります。
最初のプロトタイプは、洗練されてなく、見た目も悪い。
その段階で、その価値に気付く人、10%くらいでしょうか。もっと少ないかも。
その方々の特徴は、説明など不要で、見た瞬間その価値に気付き「これは良い」と即答すること。

残りの大半は、見せても、その価値を想像することができません。
その中でも一部(二割)は積極的にけなします。
「こんなの駄目だ、出来るわけがない…」と。
残りの7割は、よくわからない人たち。自分で判断せず、周りの意見に合わせているだけなのでしょう。褒めることもけなすこともしない。

その内、プロトタイプ開発が進み、賛同者が増えると、空気が変わってきます。
この真ん中の7割の意識が変わってきます。
「そんなに、みんなが良いと言ってるんなら、良いのかも」という感じでしょうか。

そして、ある瞬間、臨界点を超えると、一気に、空気が変わります。
オセロがいっせいにひっくり返るような感じでしょうか。
我々はこれを「逆風から順風になった」と言ってました。
そして、Topも動き、金がつき、世に出、世に広まり、今では、ほとんどの車に実装されている。

私のようなひねくれものは、空気が変わった瞬間、今まで必死にやっていた製品が認められるのは嬉しい反面、違和感を覚えたのを思い出します。逆風が当たり前で、皆が認めてくれるのに慣れていないので。

今の社会、も同じように見えてしまうのです。

https://twitter.com/okkkieee/status/1663701029177950208