ch.2:約1年の準備期間、スー過去教に入信。~独学で国家総合職【政治・国際・人文区分】受験・合格記~
・脱英弱(3年4~7月)
公務員試験には英語能力による加点があると知り、中でも一番簡単と名高いTOEICでの加点を目論み、TOEIC730点(25点加算)を目標にしました。
正直、TOEIC730点は大学受験で真面目に英語を勉強した方ならテキトウに過去問解いて形式に慣れればすぐに取得できる点数だと思います。試験勉強が忙しくならないうちに、さっさと取ってしまうことをお勧めします。
TOEICの得点には英語力+TOEIC力が必要だと思うので、形式慣れは万人しておいた方が良いと思います。
さて、英弱を極めていた私(高校で受けたTOEICは300点台)は、とりあえずターゲットとビンテージを購入し、基礎的な英語勉強から始めました。4月中はその2冊で勉強していたのですが、埒が明かないので(自分のせい)、もうTOEICの専門書を使ってしまうことにしました。
結論から言えば、ターゲットとビンテージはどちらも要らなかったです。TOEIC専用の参考書で単語を詰め込んで、あとはTOEICの形式に慣れればそれで十分どうにかなります。
使用した参考書は以下の通り(略称)。
・単語
出る単 銀のフレーズ(中学生・~600点レベル)(多分)
出る単 金のフレーズ(高校生・600点~レベル)(多分)
・文法
文法問題出る1000問
1駅1題文法特急
・リスニング
5分間特急 超集中リスニング
・形式慣れ
初めて受けるTOEIC全パート完全攻略
どれもおすすめの参考書です。単語を詰めて、文法書で演習しつつ文法知識を入れ、形式に慣れるという基礎的な流れです。
リスニングは本と連動したアプリを活用して演習できます。問題を解くだけでなく、ディクテーションとシャドーイングまですることで割と力がついたかなと思います(個人差アリ)(元のリスニング力がゴミだっただけ)。
私は、9月に一度受けて700点、10月に受けて745点を取れたのでそこで英語の勉強は止めました。
10月以降の英語力の低下が心配だったので、それ以降は the japan times alpha という英弱民御用達の英字新聞を購読していました(後述しますが、これが意外と良かったのかも)。
・勉強準備(3年7月頃)
夏休みの勉強開始に向けて、各種参考書を買い漁ります。
問題はどの科目を選ぶかですが、私は過去の履修歴を参考に少しでもとっつきやすい科目を選びました。
・必修
憲法、国際関係、政治学
・選択(後に変更あり)
行政法、行政学、ミクロ、マクロ、財政学
私は、ド文系なのに意地を張って既習の経済系科目を選んだことで後々面倒なことになりました。暗記に自信のある文系の方は素直に民法とか選んだ方がいい気がします(そういう人は法律区分を受けるのかな?)。
使用した参考書は『新スーパー過去問ゼミ』シリーズです。上記の各科目に加え、基礎能力試験対策に数的推理、判断推理、文章理解・資料解釈も購入しました。
その他、「過去問500・国家総合職専門試験」も購入しましたが、こちらは最近の出題傾向を見て、取り組む分野を絞るために用いました。
選んだ分野のなかでは、国際関係に関する知識がすこぶる薄かったので、関係する書物をいくつか買って読みましたが、大して力にはならなかった気がします(二次の専門記述で国際関係を使う人は別として)。
なお、財政学については、最新情報がかなり重要になるとの情報を入手したため、後述の3周目に入るまで手は付けず、最新版のスー過去が発売されてから始める計画を立てました。
・勉強開始(3年夏休み)
・勉強法
すべての問題を解く必要はないと思います。スー過去には試験区分別・分野別の過去の出題履歴が載っていますから、頻出分野(セクション)のみ取り組みます。
勉強の流れは、
各セクションの「POINT」を読む
→問題を解く(1周目はマークのある問題だけやってた)
→答え合わせしながら、追記すべき事柄は「POINT」のページに書き込
んでいく
という至ってシンプルな流れでやってました。「POINT」のページには書いてなかったけど、演習する中で知った知識・重要だと思った知識を「POINT」のページに追記しておくと後々見返すときに便利です。
各科目について詳しく勉強方法を公開していらっしゃる方もいますので、詳しく知りたいという方はそちらをご覧ください。
(この他にも受験記はネットの海にごろごろ転がっています。先人たちの利他精神に感謝ですね。)
私は全教科について上記の基本的な流れに沿ってやっていただけで、それと別に本を読んだり、別のノートに情報をまとめたりはしていませんでした。
スー過去の冒頭にも記載がありますが、1周目から完璧に覚えるなんてのはほとんどの人にとって不可能なので、2周目以降に「見覚えがあるなー。」程度になっていれば十分だと思います。
エビングハウスの忘却曲線を念頭に、繰り返しやることで記憶のミルフィーユを作っていく意識で良いと思います。
・教養区分受験(10/1)
一応受けましたが普通に一次で落ちました。
・結果
基礎能力Ⅰ 13/24 (ave. 11.340点)
基礎能力Ⅱ 17/30 (ave. 13.757点)
試験の雰囲気が分かるので、受けておいて損は無いと思います。基礎能力の問題(数的処理)が難しすぎて「国総無理かも……。」と絶望していましたが、春の数的処理はこの試験よりは簡単でした。
・2周目(3年10月~1月)
夏休みにスー過去を一周終わらせ、それ以降に2周目に入りました。2周目では、マーク付きの問題に加えて「国家一般・国家総合」の問題も解いて行きました。
1周目の時にはしてませんでしたが、スー過去の冒頭にあるチェックボックスに、解けた問題と解けなかった問題が分かるように別の印をつけるようにしました。3周目で同じ問題を間違えていた時に自分の弱点として把握できるので助かりました。
1周目のときからやっておけばよかったと後悔。
その他、基礎能力試験科目については、時間を測って取り組んで、クリアタイムを記録しておくことにしました。本番でもここは時間を気にしいしい解答することになると思うので、良い取り組みだったかなと思います。
これも1周目のときからやっておけばよかったと後悔。
・3周目(3年春休み)
この年は3月の半ばに国総の一次があったので、それまでに3周目を終わらせることを目標にしてました。
ここで事件発生です。3周目をやっている最中に「本番でミクロ・マクロを解ける気がしない(悲しきド文系の性)」と思い、2月に入ってから民法のスー過去を購入して、そちらの勉強に手を付けるというトンデモムーブをかましてしまいました。
さらには、2月前半に微塵もやる気が出ず、同月後半になってからやり始めたせいで、実際には3周目の8割くらいが終わったところで一次を迎えてしまいました。専門試験の勉強に傾注したせいで、基礎能力の勉強にも2カ月間ほとんど手を付けていないという舐めた状態で試験に突入しました……。
更にさらに、最新版を購入し手を付けようと思っていた財政学も全く手を付けられず、結果として以下の状態で試験に臨みました。
・必修
憲法、国際関係、政治学
→どれも3周目が8割程度終了。
・選択
行政法、行政学
→3周目8割程度。ここは必答の構え。
ミクロ・マクロ
→3周目5割程度でくじける。本番では使わないつもりだった。
民法(Ⅰ・Ⅱ)
→Ⅰが1周終わった状態。Ⅱは債権総論までしかやれず。
財政学
→全く手を付けず。
あれ……これ、詰んでない?
あまりに詰み過ぎていて、試験前日は普通に丸一日出かけてました(現実逃避)。
前日の夜まで受けるかどうか悩んだ末、まあ受験の経験にはなるかと思ってとりあえず受けには行きました。