【W杯一言戦評】決勝ラウンドまとめ①〈ベスト16〉
①フランス✖アルゼンチン
「ホーム・ユニ同士の一目でわかる優勝候補対決は、ファンの期待に違わぬシーソーゲームに。PKもラッキーゴールもあればスーパーミドルも打ち合った8強争い初戦にして極上のフットボール・ショーを締めくくったのは、"アルビ・セレステ"の宇宙人メッシに世代交代を告げた"トリコロール星雲"の新星エムバペ。GLの出来からは妥当で順当な結末」
②ウルグアイ✖ポルトガル
「技術に優れるラテン系チームながら、きっちり守って前線の破壊力に託すカウンターサッカーが売りの両軍。となれば試合の焦点は先制点。カンバン通りにスケールのでかいパス交換ならぬ"クロス交換"からの顔面ヘッドで均衡が破られると、"追いかけ慣れ"ていないポルトガルと"追いかけられ慣れ"ているウルグアイ。16強初日はメッシとCR7は仲良く"退会"」
③スペイン✖ロシア
「前大会では〈世界的凡戦〉を"柔道の組み手争い"に例えたが、こちらは間合いを保って対峙したままにらみ合う剣道の試合。イスコのタッチ集ならyoutubeで見るから切っ先を突きつけてのつばぜり合いを見たかった。退屈なチャンバラごっこに喝を入れる"ルジニキング・クラップ"を経て"ロシアン・PKルーレット"が命中したのはコケとアスパス」
④クロアチア✖デンマーク
「前大会では〈開始早々に点が入った試合〉を"身体の関係が先にあった男女"に例えたが、こちらは冒頭のベッドシーンが激しすぎてその後の展開が頭に入ってこない長尺ラブストーリー。トットナムの新旧司令塔は起承転結を演出できず。ロングスロー弾でアイスランドの仇討ちを喰らうも、東欧の雄・クロアチアは北欧2ヵ国を制圧。16強2日目の2戦は仲良くPK決着」
⑤ブラジル✖メキシコ
「前半は両軍とも手堅く戦って試合が動いたのは後半早々、個の力とコンビネーションが融合したお手本のような崩し。早めに打った交代策が失点によって空中分解したメキシコは立て直しがきかず、攻め手を失い後手を踏んだ。大会初戦でベストフォームを披露した相手とは対照的に、徐々に完成度を高めてきたサッカー王国がいよいよ復権の狼煙」
⑥ベルギー✖日本
「前半は両軍とも手堅く戦って試合が動いたのは後半早々、手数も人数もかけないお手本のようなカウンターにはハリルさんも拍手したのでは。早めに打たれた追加点によって方針転換したベルギーは仕切り直し、日本の弱点に攻め手を絞れば踏襲するだけ。不運と見たか1失点目で高さ対策を取れなかったのが勝負の分かれ目。16強3日目はGL3戦目の敗者が仲良く敗退」
⑦スウェーデン✖スイス
「空中戦とデュエルの強さを前面に押し出すスウェーデンに対しドイツに倣ってサイド攻撃を徹底するスイス。黄色い方は前節に倣うとコントロールミスなしには点が入らない、と思ってたらどフリーの絶好機でGK正面に蹴ったシュートミスがDFに当たって入って北欧"myth"神話続行。あとは2試合クリーンシートの守備力で"ヴァルハラ"を固めるお家芸ならぬ"お城芸"」
⑧コロンビア✖イングランド
「技術よりも闘志でぶつかり合う荒くれ者たちの乱闘死闘。日本戦に続くPK献上で1度ならず2度までもやらかしたC・サンチェスをアルゼンチンの"バカジェロ"に続いて本国帰国の際は守ってあげて!と思ってたらセネガル戦に続いて相手DFを弾き飛ばすミナのキャノン・ヘッドで閉じかけた扉をこじ開けて試合続行。16強4日目は黄色い方が仲良く突破…とはならず!」
《ベストバウト》
フランス✖アルゼンチン/ベルギー✖日本
《ベストゴール⑤傑》(順不同)
ディマリア(ア)/パヴァール(仏)/カバーニ①(ウ)/乾(日)/チャドリ(ベ)
《MVP》エムバペ(仏)/カバーニ(ウ)
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