①コスタリカ✖セルビア
「中米人がガラガラヘビの狡猾さならスラブ民族はゴリゴリした武骨さ。2006年ブラジル代表のカフー・ロベカルを思い出させる円熟した両SBイバノビッチ・コラロフが支える屋台骨。点を取ってあからさまに引いたセルビアと取られた直後に遅攻のためのプレーメーカーを二枚投入したコスタリカ。ゲームプランの成否に応じた采配は短期決戦の一戦勝負ならでは」
②ブラジル✖スイス
「4年経ったとはいえ自国開催での"ジャーマン・スープレックス"からの"ダブル・ダッチ・ショック"以来の本戦だけにブラジルは審判にVARを主張するほど本気も本気。先制後あっさり引いたのも前回大会の教訓か。今日を機に〈デルピエロ・ゾーン〉からの〈コウチーニョ・ゾーン〉を完全襲名。4年前も触れたシャキリは今や組み立ても突破も担う左利き版ロニー」
③ブラジル✖コスタリカ
「前半は僚友ナバスを意識してかマルセロがシュート連発。青き〈カナリア軍団〉の両翼はワラワラ密集した守備モウをブラジリアン・ワックスのごとくゴッソリ抜き切ることはできず、エースのソックスのほうが円形脱毛の状態。PK判定からのVAR取消は主審の自作自演、欺いたネイマールの涙は負傷離脱した数年前の自分との自問自答」
④セルビア✖スイス
「前半も数分、国旗に〈ダブルヘッド・イーグル〉が描かれているセルビアがヘッド・スタート。経験豊富な両SB、左利きの大型DMと右WG、トップ下はセリエ所属でビッチ下につく長身CF…ユニも含めチームカラーの似た者同士討ちはエースの一撃でバッド・エンド。しかしまだ数日後にも試合があるなら≪今日の敵は明日の友≫」
⑤セルビア✖ブラジル
「対面するはずだったイバノビッチとマルセロがそろって欠場するアクシデント。"役者"ネイマールが敵を引きつけたところでコウチーニョが仕事するのが今大会の《カナリア軍団》。セットプレーに活路を見出したいセルビアだったが、体格差を活かしきれずファウルがもらえない。16強で前大会に続くメキシコ戦に臨むブラジルだが、幸か不幸かドイツはもういない」
⑥スイス✖コスタリカ
「ブラジルとセルビアがつぶし合えば"漁夫の利"を得られるスイスは今大会で初めて先手を取ると、あえて波風たてることもせず優位な試合運び。前半からミドルに次ぐミドルの波状攻撃を相手ゴール前に打ち寄せた"豊かな海岸"こと"コスタ・リカ"は一時"引き潮"状態になったが、終了間際にまた"満潮"。余韻の残るきれいな日没を母国ファンにプレゼント」
〈E組〉総括
『王国の静かな復讐と熟練した職人サイドバックたち』
《ベストバウト》スイス✖セルビア
《掘り出し者》ミリンコビッチ・サビッチ(セ)、エンボロ(ス)
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「サ」ポートに「シ」ェアと「ス」キ…『「セ」ンスが爆発してますね』という「ソ」ウルフルなリアクションまでお褒めの"サシスセソ"ください!