ジェンダーバイアスについて
初っ端からこんなことを言うと、昔の武勇伝を語るヤツみたいでいけ好かないと思われるかもしれないが…俺は小学生までは可愛い顔立ちをしていた。知らない人に女の子と間違えられたり、大人の人たちにはカッコいいよりも可愛いと言われることの方がずっと多かった。
当時の俺もそれを悪くないと思っていて、教育番組で歌舞伎役者を見て、女装とか化粧してみたいなぁとか、つくってミミカや母親を見て料理したいなぁ、せっかくかわいいんだし。と考えていた。
しかし、これがクラスという空間に入ったり、直接母親に頼むとうまくはいかない。女子とからかうのではなく、友達のように喋っていようもんなら男子はちょっかいを出してくるし、少しでも「女子っぽいこと」をすると「オカマかよ」とからかわれる。
料理を作ってみたい!と母親に頼んでも、「男なら運動しろ」か「弟の面倒みろ」と断られていた。実は今日、自分で初めてホットケーキを焼いたのだが思いの外時間がかかることを知り、夕食なら尚更構ってる暇ないよな…と思ったりした。ただ、それが「男子が料理に興味を持つこと」を否定する理由にはならないはずだ。
あれから数年経っても、ジェンダーバイアス的な考え方は払拭されているように思えない。小学生くらいの男子が料理や化粧に興味を持つこと、それは変わっているとは思うが、その段階から男女両方に受け入れる姿勢というものがなくてはなるまい。そうでなければきっと本当の意味でのジェンダーフリーにはならないだろう。