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目に見えない“制限”を外すとき

自分のなかに迎え入れていないもの。じつは無数にあるのでは、と日々感じています。だから常日頃から「じつはアリなんじゃない?」という視点であらゆることに接することにしています。これはおそらく思春期を海外という日本の集合無意識が通用しない土地で過ごしたことによる影響も多々あり、自分のなかにある癖づいている部分かもしれません。それはいずれ、常に中庸である、という意識といつの間にか密接に関連しているなぁと気づくのですが。あ、そしてもちろん「じつはアリなんじゃない?」スタンスをもってしても、興味が沸かないことには湧かないのですが。

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2000年、G8サミット(主要国首脳会議)が九州・沖縄で開催されたとき、帰国子女仲間から「通訳ボランティアの話があるけど興味ない?」と声がかかります。おそらく語学の先生からの紹介で、帰国子女界隈の方々に声がかかったのだと思います。1週間ほど沖縄のホテルに泊まり込み、海外の政治家、要人たちを迎える際の現場での通訳をお手伝いする、という仕事。大学3年目にして卒業できるだけの単位をほぼ取り終えていた私は暇を持て余していたので面白そうな話に「参加してみたい!」と即決。英語の通訳とは異なり、フランス語のボランティアに募集する人たちは少なかったのか数分の電話インタビュー(面接)を受けただけで即採用に。当時の「ひとり旅をしてみたい」という密かな願望が叶います。しかも滞在中の宿泊先まで提供してもらえるなんて最高!と浮かれます。

何の話をしようとしているんだっけ?とブレそうになりましたが、いまだによく覚えている私のなかの目に見えない“制限”が外れ、ワクドキした瞬間のこと、でした。それが沖縄行きの飛行機のなかで起こったのです。

初めてのひとり旅に心を躍らせ、空港で沖縄のガイドブックを購入。機内で宿泊先のエリアについてなど読み込んでいると、ふと一枚のページで目が留まりました。それは「スキューバダイビング」の紹介記事。私の世界には今までになかった水中の世界。「もしかして体験しちゃったりなんかできるのかな〜」なんて思いつつ読み進めると、なんとライセンスが想像より遥かに安く(確か1万円台)&短期間で取れることを知ってしまうのです。「もしかして私、ライセンス取れちゃうんじゃ!?」と、今まで自分の人生に迎え入れてこなかった展開を妄想すると心がワクワクとドキドキで満ちていくのを感じました。あの時の興奮はいまだに忘れられないのですが、自分の人生のなかに特に理由もなく「ナシ」と決めつけていたものが「いやいや、じつはアリなんじゃない?」と切り替えたときに沸き起こる感覚・感情。さらに「本来は仕事で来ているのに思い切って遊んじゃう!?」というアウトローな冒険心がくすぐられ、まさに心ドリブンな「GOサイン」です。

とはいえ通訳ボランティアとして沖縄に滞在するので仕事のスケジュールによっては実現できないことなのですが、潜在意識で「GO」を出してしまった私は、なぜか仕事が夕方〜夜のシフトで、朝〜昼過ぎまでは自由時間という奇跡。シフトが判明してすぐ現地のスキューバダイビング店にライセンス取得コースの予約を取り、翌朝から沖縄の煌めく海に繰り出す日々が始まりました。しかも沖縄サミット真っ只中。要人保護のために警備体制が敷かれ、全国の警官たちが沖縄に集まり、ホテルは政府関係者や警官で満室。つまり観光客はゼロ。ダイビングスクールに客はほぼ皆無で、プライベーススクール状態で手厚く教えてもらうことに。最終日には観光客があまりにもいないため臨時休業になり、スクールのトレーナー達がただ海で遊ぶという臨時BBQ企画の仲間に入れてもらい、ジェットスキーやバナナボードで遊び放題。沖縄サミットの開催は台風もなく、1年のうちで沖縄がいちばん晴れる確率が高い日程で組まれたらしく、天気も申し分ないくらい恵まれて、水中の透明度も抜群に高い。通訳ボランティアも素敵なメンバーに恵まれるし、夢のような沖縄ステイとなりました。このような「奇跡」のような扉を開くのは、当時の機内で自分に許可を出した、たったひとつの勇気だったと深く感じています。

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以来、今のところ自分には迎え入れていないけれど、心が踊るかもしれないということに「アリなんじゃない?」と、あらゆる選択肢を広げながら生活をしています。特に制限をかけている理由が「お金がない/かかる」や「世間体などの常識ではNG」だけであれば、GOなことが多い気がしています。

「満員電車は苦痛だから、会社の近くに住むのもアリじゃない?」
「休職中だけれど療養として旅に行くのはアリじゃない?」
「買ったマンションに住まず、大家さんになってもいいんじゃない?」
「週休2日の概念、別に守らなくてもよいよね?」
「2ヶ月に1度、2週間のバカンスで旅に出る。フランス人的に過ごしてもいいよね?」
「夏の2ヶ月間、海外で生活してもいいんじゃない?」
「子どもを家族に預けて、出張やリトリートに出てもいいんじゃない?」
「家や会社って別に幾つあってもいいよね?」
「1年も住んでいないけど引っ越してもいいんじゃない?」

ポイントは心が踊るかどうか。未知へのドキドキが伴いながらも楽しそう!と感じられるかどうか。あらゆる行動を通して「アリかもしれない!」が「アリだね!」になり、潜在意識が受け入れていくと、いつの間にか目に見えない“制限”は外され、気づいたら自分のコンフォートゾーンが驚くほど広がっていたりします。いつだって制限をかけているのは自分自身。私たちは、知らぬ間に自身にかけた目に見えない“制限”を外していくことで、この地球でより楽しく遊んでいけるようになるのではないかなと実体験を通じて改めて感じています。

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そして迎え入れていないものには、目も向けていない、意識にもあがらないほどの広大な世界にあるものも多数あるのだな、とも、更に、改めて感じていて。それはMOTOKOさんのシータ・ヒーリング®︎講座における『偏見』というクラスで向き合ったことでもあるのですが、私的解釈では西洋占星術におけるキロン克服に通じている感じがしております。これマジやばい。その話はまたいずれ!



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