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12)掃除で授業での孤独感が解消

◆体を動かすお手伝いで子どもは劇的に変わる 3


誰かの為になる行為。それは、子どもにとっての「お手伝い」ということになるのでしょう。

自分のしたいことでなくて、人の為になることをする。そうすることで、子どもの心は救われていくように思います。


給食を全て配膳した子は、実際にはほとんどの授業に参加できずに、毎日机にうつ伏せになって何も授業を受けない状態でした。特に算数は、低学年で習う掛け算も全部覚えていない状態だったので、授業についていけなかったのです。

机にうつ伏している姿は、彼の悲しみとしか私の目には映りませんでした。

じゃぁ、そんな彼を苦しみから救う手は何があるだろうか?と考えたら、まずは体を動かすこと、そしてクラスの皆の為になる「お手伝い」です。

給食以外で何をさせようか、と考えたときに思いついたのが、教室を掃除させることでした。

皆が授業をやっているときにホウキで教室を掃くのですから、実際には邪魔なのですが、仕方がありません。でもホウキで掃きながら心が落ち着けば、少しは授業が耳に入る可能性がある。

実際のところ、周りの子ども達は受け入れてくれました。よそ事をしていたら「なんだアイツ、授業を受けないじゃん」って話になりますが、掃除だと何も言えません。

その逆で「ありがとう」と言う子も増えていったのです。他の子も分かっていたのです。その子が苦しんでいることを。

図工の時は、教室中が散らかるので、とても活躍していました。そうこうしているうちに、彼は授業に参加するようになっていきました。

専科の先生の授業に行けませんでしたが、たった2回のサボりで行くことができるようになった。それは、周りの子に受け入れられた感覚を得られ、授業での孤独感が解消されたからなのだと思います。

ということで、この続きは、また明日。



この文章は、お気楽先生のほぼ毎日私感にて過去にアップロードしたものです。noteでは、マガジンにまとめていこうと思っています。

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