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旅の必需品「余裕」

これまで、沖縄本島や離島などに旅行に何度も行って、その中でも特に印象深いのが「西表島(いりおもてじま)」で。

もちろん「土地の魅力」というのが一番の理由ではあるのだけれど。

その旅は、3泊4日すべて西表島で過ごした。

たしか記憶では那覇に1泊だけ前泊して、その次の日から3泊4日はまるまる西表島での観光を思う存分楽しんだ。

ホテルや民宿など3泊すべて別の宿に泊まり、3日間毎日カヌーで川下り。大雨の日の朝に急遽「めったに見られないサガリバナが見られるかも!」と言って、カヌー体験を追加し。

かなりアクティブに動いた旅だった。

のんびり散歩したり、島の人の話を聞いたり、美味しい食事をいただいて、夜中まで仲間と話をしたり。

とても充実した旅で。


当時、旅のプランを組んでくれたひとが「多くの観光客の人は、宮古島を拠点として西表島は日帰りで訪れる」と言っていた。
とてももったいないことだと思った。

日帰りではこの島の楽しさは、ほんの少ししか感じられない。いや、まったくと言っていいかもしれない。

沖縄は観光エリアが点在している。本島の中でもそうだし、離島を含めると、数泊の短い日程ではとてもじゃないけど見て回ることはできない。

無理やりいろんなエリアを回る旅のプランにしてしまうと、ただ「そこに行った」という事実が残るだけだ。

それもひとつの旅の経験ではあるのだけれど。

やっぱり、「余裕」というのは、人生をより豊かにしてくれるものなのかもしれない。

旅のプランの中にも、様々な「余裕」があるといいと思う。

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私の場合、ひとりの旅も仲間との旅も、基本はノープラン。

気分に合わせて、天気に合わせて、その時々で起こることに合わせて、旅の行動を決める。

だから必然的に、時間の「余裕」「隙間」はとても重要になる。

北海道は土地自体が大きいという認識があるので、わりと余裕をもった旅の計画を立てると思うのだけれど、沖縄の場合は距離感がつかみにくいので、つめつめの旅行プランにしてしまう人も多いのだとか。

時間に余裕がなくなると、気持ちが焦り、その場で「感じる」ことがおろそかになってしまいがち。

旅ではそれはとてももったいないこと。

「感じる」ことこそが旅の醍醐味だと思うから。

沖縄の旅は、ぜひひとつのエリアにしぼって(せめてふたつ)、余裕をもってゆったり心ゆくまで楽しんでほしい。

心に残る印象がまったく変わってくると思う。

沖縄旅ノート

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