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学校教育DX オンライン座談会Vol.2 イベントレポート
2022年6月から半年間の学校教育DXプログラムを終え、成果報告会とオンライン座談会を続けて開催してきました。
今回のイベントでは、過去2回のイベントで出会った参加者の中から、学校教育DXの実現に向けて活動を行っている方々にご登壇いただき、その発表内容に対して参加者とブレスト(議論)を行いました。
登壇者の紹介
● 鈴木 庸介 / 静岡県立富岳館高等学校 教員
テーマ:「外部の大人が関与する学校教育の実現に向けて」
鈴木先生は、昨年開催した学校教育DXのメンバーであり、過去2回に渡り学校教育DXのイベントにもご登壇頂きました。今回の登壇では、前回のプログラムを振り返りつつ「外部の大人が関与する学校教育とは?」というテーマで参加者と議論を行いました。
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当日の発表では、「デジタル化とDXの意味」の定義を明確にし、一期で行なった学校教育DXを振り返った上で、参加者と議論を行いました。
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現役の教育者と、教育に関わりたい一般の大人の架け橋になるような議題を設定頂いたことで、活発な議論ができました。
● 高光 宗是 / 教職員研修施設非常勤勤務(元学校教員)
テーマ:「教職員研修施設から迫る学校教育DX」
高光さんは、2020年に学校を退職された元教員の方で、現在は教職員研修施設で勤務しながら、学校教育DX実現に向けて活動されています。
学校教育を変えるにあたり、その指導を行う施設で勤務する彼ならではの視点で学校教育を変えるためのアイデアを募集しました。一般の人が思い描く先生像を聞き出し、その先生方が変わるために必要な施策をブレストしました。
● 石橋 明日香 / 看護師(キャリア教育コーディネーター資格取得中)
テーマ:「キャリア教育コーディネーターを活用した学校教育DX」
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昨年開催した学校教育DXプロジェクトを目の当たりにし、自分自身も学校教育に関わりたい!という想いから、キャリア教育コーディネーターの資格を取得中の石橋さん。
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彼女は、すでに学校の授業に参加し、子供たちに働き方の講義を行なった経験があります。石橋さんは「先生が一般の大人と繋がり学ぶ場があれば、学校教育DXは加速する」という仮説を持っており、その実現のためのアイデアを募集しました。
参加者との議論
今回は、この記事を執筆している僕が担当した、石橋さんの参加者とのブレスト内容をまとめさせて頂きます。
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● 先生が動きやすい環境を作るためにもコミュニティは必要!
異なるメンバーで2回開催したブレストですが、どちらも先生と一般の大人(サポーター)が繋がるためのコミュニティは必要という意見でした。
現役の先生からは、学校現場の課題を前提に、コミュニティで解決してほしい事をお話し頂き、その必要性がより顕著になりました。
【現役教師があげた課題】
年度が変わるタイミングで移動になってしまった先生は、これまで時間をかけて行ってきた学校教育プログラムを引き継げない。移動になると後任の先生ともコミュニケーションが取れないので、時間をかけて準備したことが白紙になることも。。。。
【コミュニティがあることで解決できるかも】
学校という組織の中では、移動後に以前居た施設での取り組みについて意見を交換したり、実装まで継続してその役割を全うすることは難しいですが、学校と外部を繋ぐコミュニティがあれば、その設計図や実際の事例を先生同士でも共有が可能になるので、長期的な視点での学校教育DXのアクションが可能になります。
また、外部の大人とのネットワークにより、生徒に対してもさまざまな選択肢(授業など)を提供できるようになるので、是非形にして欲しい!とのコメントを頂きました。
● 生きていてよかったと思えた半年間。
学校教育を変える上で、それを支える企業や外部の大人(教育に協力する人)の存在は必要不可欠です。前回の学校教育DXプロジェクトに動画制作のサポートメンバーとして参加した竹原さんに、学校教育に関わることのメリットやデメリットを聞いてみました。
これまでクライアントワークを行う中で、やりたいことを仕事にできている想いはあるが、自分自身がやってよかった!生きててよかった!と思える機会はなかなか少ないです。しかし、今回のプロジェクトを通じて、先生や生徒と関わる中で、自分自身の経験を生徒に伝え、その過程の中で、先生や生徒が楽しそうに変化し成長していく過程を共にできることで、自分自身ものすごいやりがいを感じました。
外部の大人が学校教育にアプローチする上で、さまざまな課題はあると思うが、それよりも自分は「生きててよかった!」と自分を肯定できる体験になりました。
今後の学校教育DX
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本プロジェクトは日本HPさんの支援のもと、新しい働き方LABを母体とするクリエイティブコミュニティ「creative LAB」が主体となって行ってきました。この半年以上にわたる活動を通じて、学校教育を変えるための実証実験ができただけでなく、その想いに共鳴する仲間たちにも出会いました。
学校教育DXの実現に向けて、今後も持続可能な形を模索していきますが、カリキュラムの提供だけがその手段ではないと考えています。社会の中で教育への関心が高まり、それぞれが積極的に関わりを意識することで、大きな変化が起きると感じています。
先生は、teachingからfacilitation、そしてorganizationへ
鈴木先生の発表でもあったように「学び場の設計」が先生の役割になり、僕ら大人(外部人材)が「学びの提供」に関与する未来がすぐそこにきてると思います。
今回のプロジェクトは、その可能性を模索する半年になり、その成果は生徒の成長という形でハッキリと現れました。
また、それを持続可能な仕組みとして社会実装するには、関わった全ての人がさまざまな形でWinを得られる状態を目指す必要があります。ここからは、「外部の大人が関与する教育」を実装可能な状態にするべく、模索を続けていきたいと思います。