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ワンループコントローラ更新~工事事紹介~
沖縄県で工場設備、機械の制御プランニング・設計・施工を中心に行っている合同会社沖縄FAEです。
今回は工場制御で使われているワンループコントローラやシングルループコントローラと呼ばれる制御機器の更新事例の紹介です。
事前注意事項
お客様のトラブル状況、稼働状況、経営状況がバレてしまうので、時差投稿しています。また、お客様にも社名、設備全景を出さないことを条件にアップすることの了承を得ています。
使用するメーカーや機種、状況によって原因や解決方法は異なってきます。
ですので、ここでの話は、解決方法の一つとして参考にしてもらえたらと思います。
今回の事例
モータの回転制御に使われている調節計が生産終了しているというお客様。
壊れる前に現行品に更新しておきたいというお話でした。
既設品はオムロン製のデジタル調節計と呼ばれる機種でES100Xという形式でした。
https://www.fa.omron.co.jp/products/family/183/
オムロンでは後継機種がないということで、他メーカー品に置き換えしました。
また、使い方や内部パラメータを確認したところ、ワンループコントローラ(シングルループコントローラ)という制御機器で代用できるということになりました。
ワンループコントローラとは
そもそもワンループコントローラについて聞きなじみがない方もいるかと思います。ChatGPTを使用して要約してもらいました。
ワンループコントローラ(One Loop Controller)は、1つの制御ループを管理するための独立したコントローラです。主に、温度、圧力、流量、レベルなどのプロセス変数を制御するために使用されます。
また、機器メーカーの株式会社エムジーのサイトにワンループコントローラの制御例がありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1738560142-BD1by8a3MN2cwJS7x0ZjqQtW.png?width=1200)
上記の制御例を使い説明すると、
「タンクの水位目標値(水位Ai)を維持するために流量(PV)を見て、調節弁(MV)の開閉度合いを制御するためのコントローラー」
という感じです。
タンクの給水や排水、バーナーの火の温度制御などで使われます。
シングルループコントローラとの違いは?
ワンループコントローラと共に制御で使われるものでシングルループコントローラがあります。
この二つの違いについて、ChatGPTにまとめてもらいました。
シングルループコントローラは、各センサーからの温度、流量、圧力などの測定値を受信し、これらの値を所望の範囲内に維持するための指示をバルブなどの制御要素に送ります。
yokogawa.co.jp
一方、ワンループコントローラも同様に、1つの制御ループを管理する装置であり、分散型制御システムの一環として、アナログ調節計の代替として使用されることがあります。
hitachihyoron.com
したがって、両者は基本的に同じ機能を持ち、1つの制御ループを管理するためのコントローラとして使用されます。
結局のところ、呼び方が違うだけでできることはほぼ同じのようです。
代表的なメーカーとして横河電機、富士電機、Azbil、東芝、エムジーがあります。
メーカーによって、呼び方が違います。
横河電機・・・シングルループコントローラ
富士電機・・・シングルループコントローラ
Azbil・・・デジタル指示調節計
東芝・・・ワンループコントローラ
エムジー・・・ワンループコントローラ、シングルループコントローラ
今回は金額やメーカーフォロー、納期を優先し、株式会社エムジー社のワンループコントローラABLを採用しました。
ですので、以降、ワンループコントローラと記述します。
更新結果
結果から言うと、更新は成功しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1738563344-t1mOadk7ilQrZvX4p9b6SG0V.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1738563367-jg9YGKkztOMilyc2LQHC5rbD.png?width=1200)
ただ、メーカーが変わったので若干機械の動きは変わってしまいました。
そのあたりはお客様にも丁寧に説明し、多少の変動では設備への影響は無いという確認をとっています。
まとめ
今回、ワンループコントローラの更新という難易度が高い案件でした。
ワンループコントローラの大きな特徴として、内部パラメータやプログラムを自由に組めることがあります。
自由に組めるが故に難易度が上がります。
制御方法や機器仕様が分かっていないと、組み方が分かりません。
実際、私も使い始めはどこから手をつけたらいいか分かりませんでした。
マニュアルや実機を使い、動きを確認していきながら習得していきました。
今回は、下キャプチャのようなパラメータ、プログラムを組みました。
下キャプチャはパラメータ、プログラムの表層部分だけです。
ですので、見えている部分だけをコピーしても動きません。
![](https://assets.st-note.com/img/1738563458-D7QUIk8RzH5mXytdxScMCE2r.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1738563476-rMVkPE91NJGCRSoQZtqu2AFD.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1738563491-q2oYnjamRZMsuBAGLSVFyI6H.png?width=1200)
結論
制御方法や機器仕様(性能や使い方)を把握することが大切。
ということです。
◎技術サポートいたします。
今回は設備メーカーが導入したシステム・機器に対応しました。
このように他社(他者)が設計・製作したシステムに対しても技術支援いたします。
◎部品販売は全国対応いたします。
専門業者とお付き合いのない方で部品が必要な方は弊社が部品斡旋、販売いたします。
◎ご相談お受けいたします。
現在は沖縄県の方限定になりますが、機械トラブルや保全計画など機械まわりから製造現場全体の問題点を改善・アップデートをご要望の方に対して個別コンサルティングも行っています。
コンサルティング内容についてはこちら。
最後までお読みいただきありがとうございました。
これからもFAやPLCに関する情報を発信していきますので、よろしくお願いします!!