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No.1363 うっかり?すっかり?

大学の友人から便りが届いたので、お礼のハガキを書いて郵便ポストに投函しに行きました。近くに郵便局があり、歩いて行ける距離です。ポストに入れる前に裏表を確認しました。そしたら、彼の名前も住所も書き忘れていました。あらま!350mを舞い戻りました。

私は、水戸黄門に随行した(光圀の諸国漫遊も八兵衛も創作?)うっかり八兵衛の末裔ではありませんが、ウッカリ度は師匠も目を見張るほど腕を上げています。こんなことは朝飯前の、お茶の子さいさいです。残念ながら、弟子入りを希望する猛者はいませんが…。

「こんな夢を見た。」
で始まる『夢十夜』(1908年)は漱石の作品ですが、昨夜の私もこんな夢を見ました。

学校の講師室に事務員から電話がありました。
「お車の持ち主が、車を間違えられたと、いらっしゃっています!」
「なんですとー!車を間違えた?だって、車のカギ持ってますよ!」
そう言って、ズボンの右のポケットからカギを取り出してみたら、
「ゲッ!私のカギじゃない!」
「そうでしょう?」

どうやら、昨日の夜の会合の後に、先に人さまの車に勝手に乗って御帰宅あそばしたのが私だったということのようです。彼の車のカギをどうやって手に入れたのか?それがどの車のカギだとどうやって分かったのか?そんなことは全く思い出しません。夢の中での親切なナレーションも聞かれませんでした。ただ、いきなり事務室からの電話で奇怪な夢物語が始まったのです。
「すいませーん!すぐにそちらに行きます!えらいこっちゃ!」
と受話器を置いて、走り出したところで目が覚めました。

ウッカリどころか、自分のやっていることさえスッカリ忘れてしまっている、そんな自分を夢で見ていたのです。最近の、あれやこれやの健忘症による失敗が強迫観念となって、夢にまで見るようになっちゃったと言うことでしょうか?おそろしや、おそろしや!

それにしても、人をとんでもなく不安至極にする「物忘れ」なのに「健忘症」だなんて、皮肉?それとも揶揄?怏々とした気持ちでいたのですが、「健忘症の語源」に、
●一般的に言う「物忘れ」から「記憶喪失」まで含んだ概念のこと。「健忘」の「健」は「甚だ」の意であり、「健闘」の「健」と同様である。
とありました。私が「健」の文字の意味を勝手に誤解していただけでした。

「ウっかり」どころか「スっかり」の物忘れに用心せよ!
と自ら心に赤いシグナルを発しているような気持ちになりました。
「ウスのろまぬけ」とは私のこと?トホホ…。


※画像は、クリエイター・kaeruco ... ((( ∧(◉ _ ◉)∧さんの、タイトル「スティッキーズが素敵ぃ」の1葉をかたじけなくしました。忘れ物せぬように、思いついたらすぐに体に付箋を貼る。妙案ですね!お礼を申し上げます。