見出し画像

No.1493 迷国?

みなさん、気づいておられましたか?

2022年12月28日放送の「徹子の部屋」て、徹子さんが、
「来年は、どんな年になるかしら?」
と質問したところ、ゲストのタモリさんが
「来年は、新しい戦前になるんじゃないですか?」
というやり取りがあったそうです。私は知りませんでした。徹子さんが、その言葉の真意を問いたださなかったので、評論家から惜しまれていました。

とはいえ、「新しい戦前」とは、マスメディアの寵児であるタモリさんらしい即興の造語かなと唸りました。2022年2月20日、ロシアはウクライナ侵攻を始め、世界の秩序と均衡を乱し始めました。そのことも踏まえた上での発言かと、私などには思われました。

内田樹・白井聡著『新しい戦前』(朝日新書、2023年8月18日)の中の第1章「『戦争できる国』になるということ」で、「『新しい戦前』どころか『新しい戦中』」と題していました。既に戦中も視野に入れているようです。

それに呼応するかのように、ラサール石井氏は、「東憤西笑」(2023年11月9日)において「タモリさんの予言した『新しい戦前』を『戦中』にしてはならない」と述べていました。

既に第三次大戦は始まっているという指摘をされてきた評論家もいましたが、私たちは、「戦前」も「戦中」も「第三次大戦」も実感を伴わないので、異常気象よりもたちの悪い、分かりにくいもののように思えます。恐らく専門家や研究者には見えている事が、私たちに理解出来ないのでしょう。

「第三次」は「大惨事」の謂いであることを思えば、世界の情勢は平衡感覚を失い、血で血を洗う世界を巻き込む戦火があることは否定できません。狂い始めた歯車をどうするのか?

「米国」は「迷国」か?と思わせる某大統領の再来です。世界の首脳が戦々恐々として見守る中、彼の「自信」が「地震」に変わることは避けられないように思います。大統領令はバーゲンセールではないと思いますが…。

一寸先は闇と言われますが、それでも、光明が差さないとも限りません。名前に恥じない切り札のカードが、世界の平和と安定をもたらすために使われることもあるかもしれないからです。

ゼレンスキー大統領は、43,000人のウクライナ兵士の死亡を伝えています。一方、BBC放送によれば、ロシア兵士の死亡者は78,000人を超えているといいます。更に、北朝鮮からの派遣兵士11,000人のうち、4,000人が被害を受け、1,000人が戦死したというニュースを見ました。

「一人の生命は全地球よりも重い」
英国の作家サミュエル・スマイルズ(1812年~1904年)は、『自助論』(1859年)の中で160年以上も前にそのように述べているそうです。地球にとっても、未来にとっても大きな損失である事は諭を俟たないと思います。
 
力で解決することの虚しさを思う時、どんな平和外交のカードを使った成果で男を上げるのか?それとも下げてしまうのか?彼の一挙手一投足が世界中の注目の的となっています。


※画像は、クリエイター・素甘(suama)さんの、「ダイヤ・クラブ・ハートのトランプのイラスト」の1葉をかたじけなくしました。お礼を申し上げます。トランプ氏の手の内の切り札となるか?