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No.1117 You raise me up

このタイトルの楽曲は、作曲・ノルウェーのロルフ・ラヴランド、作詞・アイルランドのフィクション作家ブレンダン・グラハムにより誕生しました。
 
そして、2人組の音楽ユニット「シークレット・ガーデン」 (先のピアニストのロルフ・ラヴランドと、バイオリニストのフィンヌーラ・シェリー)が『Once in a Red Moon』(2002年3月)と題するアルバムに収録して発表したのが初出だそうです。すでに成人を迎えた曲でした。

多くのアーティストがカバーしているようですが、私は、マーティン・ハーケンスの歌声によるこの歌が好きです。1953年12月生まれの彼は、オランダ出身の歌手です。2010年にTVのオーディション番組Holland's Got Talentで優勝してプロデビューしました。
 
その経緯がユニークです。歌手希望であったマーティンは、失業中のパン職人でしたが、娘さんが本人に無断でGot Talentに応募したそうです。私はユーチューブで、その予選・準決勝・決勝を見ることが出来ました。彼の歯が次第にきれいに整えられていきました。
 
私は、2010年にオランダ(?)の街角で彼が歌った「You raise me up」が大好きです。ぜひご視聴頂きたく思います。画像をアップできないレベルの腕前でスミマセン。その歌詞にburuboyokoさんによる超訳がつけられています。これにもやられてしまう私です。

You raise me up so I can stand on mountains
あなたは私を奮い立たせる
高い山に立てるように
You raise me up to walk on stormy seas
あなたは私を奮い立たせる
嵐の海も歩けるように
I am strong when I am on your shoulders
私は強くなれる
あなたの肩に身を預け
You raise me up to more than I can be
あなたは私に力をくれる
自分を超えて行けるように
 
曲の最後の場面で老夫婦の夫が優しく妻の肩を撫でるシーンが2秒?あるのですが、歌詞と重なって、すっごく感動します。素晴らしいシーンで何度見ても胸を打たれます。
 
「You raise me up」とは「あなたのおかげで私は力をいただいた」という意味でしょうか?私もつい先日、まさに老夫婦のあのようなシーンを体験しました。
 
数日前に「少し休みます」とブログに書きました。多くの方々が私の体のご心配をして下さりコメントも頂戴しました。予想外のことで、本当に驚き、また、深く感謝しました。
 
実は、あの前日、パソコンをウイルスにやられました。古典講座の資料を作成中のこと、歴史的人物の関連図を拡大しようとクリックしたら、「スパイウェアに感染」の画面が出て、落ち着き払うにも程がある女性のアナウンスが繰り返されました。
「一刻も早く画面のサポート室に電話して解消してください。」
 
すわ、一大事です。パソコンが全然コントロールできません。電源スイッチを長押しして強制終了し、再び電源をつけてみると、件のお姉さんは、私の知る理性×10くらいの雰囲気で同じ文言を繰り返します。ご自身で、こんな目に遭ったことがないのでしょう。
 
「えらいこっちゃ!」これまでのすべての資料がオジャンになってしまうのか?頭がカーッとして体が震え、早期解決を図りたいという気持ちがわきましたが、娘からの
「自分で何とかしようとせずに、また、相手の要求にもこたえずに、専門家に相談して!」というスマホのメールで自分を取り戻しました。
 
連休中のこともあり、パソコンを閉じたままにしました。しかし、不安は増すばかりです。ウイルスがパソコンの中で粘菌のように浸潤していって勢力を拡大し、データを一つ一つゆっくりと破壊していっているのではないか?ますます回復しにくい状況を1分1秒ごとに作り出しているのではないかと思うと、不安で仕方なく、目が冴えて眠れません。
 
夜って、こんなに長かったのか?と思うほど長い夜を過ごしました。しかし、明けない夜はありません。連休明けに急いで学校に飛び込み、情報のT先生に事情を説明して何とかならないか相談しました。祈る思いでいると、T先生はパソコンを元の状態に戻してくれました。もう、魔法です。そして、1週間前の状態にシステム復元してくれました。助かりましたァ!体が楽~になりました。
 
正直言うと、この世も終わりと思うほど身の縮む思いでした。長年心血を注いだ資料が一瞬のうちに無に帰すのですから、それを思うとショックは大きかったのです。想像もしないところにウイルスが潜んでいるという事実に驚愕しました。とても予見できそうにありません。安全策を講じながらの資料作りに努めよということなのだと心に釘を刺しました。USB保存の更新もまめにしなければなりません。ウイルス対策の強化も必至です。
 
あの時の落胆至極の私を支えたのは、コメントしてくださったみなさまからの言葉、そして、心でした。こんな愚かな私でも、肩をさすって下さる人々がいることに気づいたからです。元気を出さないでどうしましょう!You raise me up!
 
皆さまに心からお礼を申し上げます。思いやりの、いみじくて…。


※画像は、クリエイター・Chacoderさんの、「ぎゅっと抱きしめる猫」の1葉をかたじけなくしました。温かい愛に包まれて安心する姿は、人間のものだけではなさそうですね。ほっこりする写真のお礼を申し上げます。