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No.838 心のスタート記念日

♪ おもい~こんだ~ら 試練の~道を~
   行くが~男の~ ド根~性~ 
 
1968年(昭和43年)3月30日にアニメ放映が始められた梶原一騎原作・川崎のぼる作画の『巨人の星』のオープニング曲「行け!行け!飛雄馬~巨人の星~」の冒頭の歌詞です。
 
この時、私は15歳(中3)でしたから、流石に「思い込んだら」をスポコン物よろしく「重いコンダラ」(重い筋肉養成器具)だと勘違いすることはありませんでした。しかし、柔道一直線だった私にも、その情熱や葛藤や戦いや夢や希望や落胆や劣等感を味わったことは両手の指では足りません。恐らくエースを狙ったあの人も、アタックでNo1に励んだあの人も、豪快なシュートを放ったあの人も、そんな心の精神史を共有していたことでしょう。
 
そのアニメ『巨人の星』は、昭和43年3月30日〜昭和46年9月18日まで全182話が放送され、初回放送分でさえ視聴率は18.1パーセントという数字を叩き出したそうです。最高視聴率は、第94話(昭和45年1月10日放送)の36.7パーセントだったとかで、その中には、この私も含まれています。

記憶に新しいあの日本vsアメリカのWBC決勝戦の視聴率が42,4パーセント(最高視聴率は「大谷締め」の46,0パーセント)だったといいますから、アニメとは言え36.7パーセントの数字は。いかに多くの人々に愛されたかが伺われると思います。あなたは、ごらんになりましたか?
 
『巨人の星』第1話「めざせ栄光の星」から、すでに55年目を迎えます。振り返ってみると、「試練に耐えながら自分の道を切りひらく」そのエッセンスを少年時代に注入してくれた作品だったのかなと思います。泥臭くても、そこに生き方としての一種の美学がありました。今日は、私にとって、人生を貫く教えとなるスタートの日(記念日)だったのかも知れません。
 
「高校野球勝ち歌大暑はらひけり」
 水原秋櫻子(1892年~1981年)


※画像は、クリエイター・水野 うたさんの、タイトル「その手を見ると、応援したくなっちゃうんだ」をかたじけなくしました。友の手の期待や励ましやぬくもりを肩に感じます。お礼を申し上げます。