No.1337 早くも解ける氷菓子
2年前、こんな記事がありました。
気温40度以上は「酷暑日」―。こんな独自の呼び方を、日本気象協会が今月初めに打ち出した。気象庁は35度以上を「猛暑日」としているが、もうそれでは足りないということらしい。体温を上回るような過酷な暑さが、そのうち当たり前になってしまうのか。
(「東京新聞」2022年8月16日、特別報道部)
そんな「酷暑日」を設けたのは、40度以上の日が増加傾向にあるためです。気象協会によると、国内で統計が残る「40度超え」は、
1875年(明治8年)~2000年(平成12年)までの125年間で8回
2001年(平成13年)以降の約20年間では59回
にも達しています。
とくに、2018年(平成30年)以降は、5年連続で「40度超え」が観測されています。21世紀は、温暖化顕著のゆゆしき時代だと言えます。その善後策を講じる手段を、「マニフェスト」に記載し、国民に公約した党は多いのですが、その実効性について詳細に報道されたことを知りません。
昨年(2023年)、気象庁に記録が残る125年間で最も暑い夏となったことは、記憶に新しいところです。最高気温35度以上の猛暑日が、東京では22日もあったと言います。全国915観測点の累計で8月末までに35度以上の猛暑日が6691地点確認されました。2010年以降の年間で1位だった2018年の6487地点を上回り過去最多の値を更新、128の観測地点で最高気温の観測史上1位の値を更新したという驚愕の暑い年でした。
尤も、日本で初めて気温が40度を超えたのは、1927年(昭和2年)7月22日の愛媛県宇和島市での40.2度だったそうです。今から100年近く前に、そんな事実もありました。
しかし、40度超えのトップ10を見ると、
①静岡・浜松 41.1 2020年8月17日
①埼玉・熊谷 41.1 2018年7月23日
③岐阜・美濃 41.0 2018年8月 8日
③岐阜・金山 41.0 2018年8月 6日
③高知・江川崎 41.0 2013年8月13日
⑥静岡・天竜 40.9 2020年8月16日
⑥岐阜・多治見 40.9 2007年8月16日
⑧新潟・中条 40.8 2018年8月23日
⑧東京・青梅 40.8 2018年7月23日
⑧山形・山形 40.8 1933年7月25日
の記録が示すように21世紀に入ってからが顕著(90%)であり、この傾向は世界でも同様なのではないかと推測されるのです。
国家の繁栄を「是」とした経済発展は、世界の民意でもあったはずです。しかし、方法論に齟齬は無かったのでしょうか?結果的には、地球温暖化を招き、自らの首を絞めているのです。人類が作り出したのなら、人類が解決する以外にないはずです。温暖化への取り組みは、地球人の責務であり、人類の矜持でもあると思います。
「地球病み 早くも解ける 氷菓子」
dryさん(2012年7月15日)
※画像は、クリエイター・泥棒猫/ing ing ingさんの「潜水艦の見えるカフェ」で食べた「かき氷」の1葉です。涼し気ないい色をしています。お礼を申し上げます。