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No.1478 なぞ・何曾・謎々

「うん十年」前の北海道スキー修学旅行中のお楽しみ会で「〇×クイズ」を行いました。さあ、何問正解するか、挑戦してみてください。全8問です。
 
第1問            「ウイルス」と「ワクチン」のアルファベットの最初の文字は「v」である。
第2問            日本で最も島の多い県は「長崎県」である。
第3問            1年中で最も晴れの日が多いのは「沖縄県」である。
第4問            オリンピックの五輪マークは「一筆書き」が出来る。
第5問            アナログの体温計が42度までしか目盛りがない理由は、42度になると「人間が死に至るから」である。
第6問            宇宙服を着ないで宇宙に出たら、「血液が凍る」。
第7問            自由の女神は「石」で出来ている。
第8問            トランプカードのハートは「心臓」を表している。
 
正解は、5行下に書きました。
 
 
 
 
第1問           〇 「virus」・「vaccine」です。
第2問           〇 1番は長崎県で1,479、2番は北海道で1,473、3番目は鹿児島県で1,256だそうです。
第3問           × 年によって変わりはあるが、沖縄県ではありません。(因みに、2024年に1番晴れたのは高知県、沖縄県は43番でした。)
第4問           ○ 一筆書き可能です。私もやってみて出来ました。
第5問           ○ 42度になると体内のタンパク質が破壊されて死に至るからだそうです。
第6問           × 宇宙は真空状態なので窒息死するか、凍死の可能性があるそうです。
第7問           × 銅板(金属)で出来ています。
第8問           ○ 心臓を図案化したもので「愛」を意味するそうです。

さて、室町時代に「なぞなぞ」がとても好きな第105代・後奈良天皇(1495年~1557年)がいらっしゃいました。彼は日本中の「なぞなぞ」を172題に編集し、1516年(永正13年)に『後奈良院御撰何曾(ごならいんごせんなぞ)』という1冊の本にまとめました。なんと、21歳の若さでした。もう、どんだけー!と声を上げたくなります。

このなぞなぞ集は、「なぞ解き」の簡単な解説があって答えがあるのですが、その説明が、漫才師・サンドイッチマンの富澤某の言を借りれば「ちょっと、何言っているのか分からない!」ものもあります。しかし、めげずに加藤茶の「ちょっとだけよ!」(意味、違うか?)ということでご紹介させてください。さあ、クイズ・アタック!
 
「母には二たびあひたれども父には一度もあはず」
答えは「唇」。
(昔は、父「titi」と呼び、母「fafa」と言っていたので唇が二度合ったから。)→さらに古く、奈良時代には「f」音は「p」音だったとか。「母」は「パパ」だった!?
 
「嵐は山を去って軒のへんにあり」
答えは「風車」。
(嵐の字の山を取って「風」。軒の字の篇(へん)は「車」だから)
 
「上を見れば下にあり下を見れば上にあり母の腹を通つて子の肩にあり」
答えは「一」。
(上下の一、「母」の真ん中は一で、「子」の字の肩辺りに一を書くから)

「十里の道をけさ帰る」
答えは「濁り酒」。
(十里の道は二×五里で「濁り」、今朝帰るは「けさ反する」で「さけ」となるから)

「泉に水無くして龍かへる」
答えは「白瓜」。
(泉の字は水が無くなれば「白」となるり、「龍(りう)」を反りて(逆に)よめば「うり」となるから)

「うへもなき思を佛とき給ふ」
答えは「心経」。
(「思」の上が無ければ「心」、仏が説き給う法は「経」だから)

「海の道十里にたらず」
答えは「蛤(はまぐり)」。
(「海の道」は「浜」、十里に足らないので「九里」だから)

「宇佐も神熊野も同じ神なれば伊勢住吉も同じかみがみ」
答えは「鶯(うぐいす)」。
(神=上(かみ)と考えて、宇佐・熊野・伊勢・住吉の上の字をつづめると「うくいす」だから)

「魚とる鳥の物忘れ」
答えは「饂飩(うどん)」。
(魚とる鳥は「鵜(う)」、物忘れするのは「鈍(どん)」だから)

「西」
答えは「人麿」。
(西は「日止まる」方向だから)

「源氏のはじめ狹衣のはじめ人に申さむ」
答えは「伊勢物語」。
(『源氏物語』の初めは「桐壺」で「いづれの御時にか」、『狭衣物語』の書き出しは「少年(せうねん)の春は、惜しめども」なのでその初めの一字ずつで「いせ」を「人に申す」(物語る)だから)
 
室町時代の風を感じる、後奈良天皇から約500年の時を経たクイズはいかがでしたか?何ですって?スピッツですか?「尾も白い」(面白い)ですね!
 
「咳の子のなぞなぞ遊びきりもなや」
 中村汀女(1900年~1988年)
 


※画像は、クリエイター・Tapia(タピア)MJI編集部さんの、タイトル「タピアは考え中」をかたじけなくしました。お礼を申し上げます。