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就労支援事業所に行って体験してきた

障がい者として、フリーランスとして少しずつ仕事をしているなかでやはり、気になる「就労支援事業所」。

恐らく利用できないと思うのだが、ダメもとで見学しに行ってみたら新たな出会いがあった。


就労支援事業所の業務委託をしているなかで

県外の就労支援事業所の事務を業務委託されている私のこの仕事の内容は、施設外作業の日報の入力や勤怠入力、個別支援のレポート作成や代理受領書の作成などなど。
正直めちゃめちゃ書類多い。
似たようなやつだろ???と感じることも多いが、事業所や利用者さんにとっては必要な書類。
仕事の内容によっては100人分の書類を作成することも度々起こる。

そんな就労支援事業所。
実は業務委託を受けるまでは何なのかよく分かっていなかった。

障がい者手帳3級だし、自立支援医療制度も利用しているけど、就労支援事業所についてはAとかBとか移行とかなんだかよく分からなくて避けてきたのもある。というか私にも利用できるのか分からなかったし…という感じであったが、やっぱり気になっていたので探してみることにした。

A型B型移行???何が違うん???

大きく3つの福祉支援がある、就労支援。
障がいのもつ人や一般就労では難しい人向けに利用が出来る福祉サービスのことを就労支援制度という。

①A型…雇用契約を結んで業務を行なう作業所。最低賃金が保証されている。大体1日の労働は4時間。
②B型…雇用契約は無し。自分の体調を優先して行なうことが出来る。賃金ではなく、工賃という扱いになる。100円~250円くらい。
③就労移行…一般就労に向けて訓練を行なう作業所。

ざっとこんな感じの福祉サービス。
近年事業所自体も増えてきたし、それこそ利用者も増えてきたということだ。

たまたま見つけた開所したばかりの就労支援事業所

地元で探していると大体はやはり軽作業が多く、そのなかでたまたま見つけたのが今年開所したばかりの就労支援事業所。
PC作業を主とし、AIを活用した業務もある。A型B型併用施設のようだ。


その就労支援事業所に行ってみた

公式LINEでアポを取って、予約した日時に見学へ行くと、私のイメージする就労支援事業所とは全く異なっていた。

超オシャレ。まるでスタバとかのカフェのようで、都心のオシャレなコワーキングスペースみたい。とにかくオシャレだ。

案内と話を聞いてくれたのは管理責任者の方で、穏やかな女性だった。
親身に障がいのことや苦労してること、身の上話のようなことまで聞いてくれてちょっと落ち着いたりもした。筆談についても「スムーズにコミュニケーションを取れるし、表情も豊かですね」と言っていただけて有難かった。

是非とも一緒にお仕事をしたい、技術的なことを教えて頂きたいと好評価を頂きました。ありがとうございます。

ピアサポーターという存在を知る

すでにフリーランスとして複業状態の私にとってこういった就労支援事業所を利用して収入を得るのは難しいが、管理責任者の方から…

「PC出来るし、デザインもオンラインスクールを修了しているなら
ピアサポーターとして働くのはどうだろう?」

なんだそれは。初めて聞いたな…?

ピアサポーターとは、同じ悩みを持つ者同士で抱えている問題をカウンセリングしたり、技術的指導などを行なう、お互いを支え合う人たちのこと。

しかしながら、それは簡単にはなれないようで…あらゆる研修・講習を経てピアサポーターになるらしい。
そんなひとたちがいたのか…聞いたことなかった。
確かに、調べてみると栃木県ではがんのピアサポーターというものはいるらしいが精神障害や発達障害のピアサポーターに関する情報が見当たらない。そんなことあります???調べ方がへたくそなだけかな???
(県の福祉課に問い合わせたところ、体制が整っていないらしい)

就労支援の事業所とは事務でかかわりがあるものの…まだまだ知らないことだらけ。

他にも指導員として働くのはどうか?とか、色々考えてくれた。
私自身も、自分が障がいの当事者になって自分に出来る事はなんだろう、とずっと考えていたがこういう場所で同じように悩むひとに私の持ってるもので助けられるならやってみたいと思っている。
障がいがあっても、稼げるし自由に働けるような社会になってほしいと思ってるからこそ、自分が実績になってやりたい。


就労支援事業所を体験してみた

とりあえず、見学&説明を聞いた就労支援事業所を一週間後3日間、体験入所してみることにした。同時進行でスタッフさんが専属の相談員さんを探したり、通常の福祉サービスの利用開始を進めてくれるとのことでとても心強い。

基本的にPC作業を主とし、タイピング入力やAIを活用した文章監修、画像生成などを行なうようだ。一日4時間の実働で、お昼休憩1時間、10分休憩が午前午後1回ずつある。
ちなみにお弁当を注文することが出来て、500円までなら300円で食べられるとのこと。めっちゃええやん。(社畜時代以来の弁当を作って持参した人)

  • 1日目…3日間の体験の説明+タイピングテスト+入力業務

  • 2日目…入力業務+ChatGPT画像生成+イラレ実演(私が)

  • 3日目…イラレ実演加筆修正+ChatGPTのAI文章監修

1日目は他の利用者さんと体験最終日のひとがいらっしゃった。
見たところ身体障がい者の方々で、車椅子や杖を付いてる。陽気なおじさんと物静かな男性らがPCを広げて作業をしていた。
指導員さんは女性で、分からないことは気軽に聞けるし、気にかけてくれて逆に大丈夫ですか~と声を掛けてくれるのがありがたい。
タイピングテストを2時間分やって、領収書などのデータ入力作業を後半2時間分。過去に名刺のデータ入力をやっていたことがあるのでなんとなく出来ていたと思う。

2日目はデータ入力からスタート。前半2時間分。お昼を挟んで後半はChatGPTを使用したAI画像生成の体験で作成した画像はB型の利用者さんがアクセサリーにしてイベント等で売るらしい。
ChatGPTはExcelの難しい関数の代筆で利用していたので難なく使えていたと思う。画像生成は初めてプロンプト入れたけど…
この日は女性と男性半々、合計6人の利用者さんが来ていた。

体験時に生成した画像。これをアクセサリーのトップ部分に加工するらしい。

その流れでほかの利用者さんにプロンプトの内容を教えたり、イラレの使い方をデモしてほしいということで簡単にだが看板の模写を行なった。

看板を描いた利用者さんはWebデザインに興味があるらしく、私のデモを見ては驚いた様子だったが「私にもこんな難しいの出来るのかな?」と不安があるようだった。

黒板で描かれた看板をイラレで模写したもの(左)。利用者さんが描いたものらしい。

3日目、最終日は1時間で先日のイラレ実演のものが修正したかったので修正する時間にしてくれた。1時間のなかで加筆修正した後、描いた本人に見せたりして「バリエーションが無くて上手く描けない」とのことだったので絵描きとしてアドバイスをするなどした。
午前中残り1時間はAI文章監修という、ChatGPTを用いて指定されたキーワードから既定の文字数で文章作成をするというもの。
午後はアルコールインクアートをしてみた。コピックは使ってるけどインクを垂らしてうにょうにょ(?)したことなかったのでめっちゃ面白かった。
AIで出した絵にインクを垂らしてみるとそれはそれで塗り絵感覚で出来てほかの利用者さんも始めやすいのではないかなと感じた。

制作したアルコールインクアート。


これからの障がい者の働き方を模索できる事業所

そんな感じで3日間の入所体験をしたのだが、PC作業では問題なく指導員さんがちょいちょい大丈夫ですか?と声をかけてくれるので不安なく仕事(作業)が出来ると思った。

PCが苦手でも、相談しやすい環境下ではあると感じたし、AIを活用した作業が出来るのはこれからの障がい者の仕事のあり方としてとてもアリ。
軽作業などがメインだった事業所の作業はこれからPCを使えるように指導してくれて利用者さんも働き方の視野や選択肢が増えると思う。

AB混合の就労支援事業所なのでA型とB型で連携した作業も可能になるだろう。

ただ、出来たばかりなので色々忙しそうにしていらっしゃるので心配になる…!

今後こういった事業所の活躍が期待できる良い場所でした!

今回体験した就労支援事業所はこちら




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