私は何者か、566
行ってきた。
行きたくて、そこはそれ、ゆめにまでみて。
女将は素晴らしいひと。あんなふうになれるはずもなく、けれど、目指したい。
ホスピタリティなどと巷で言われたとして、ほんとうのもてなしとはなんぞ。
下手に優しくされても、そんなのもうわかりきってる。そうじゃなくて、厳しくても、温かい。柔らかくても、きちんと芯が通っている。
そんなふうな、いわゆる、わかるひとにはわかること。
本日、山奥の、桃源郷を訪ねた。
死ぬまでに一度は行けよ渓谷秋
おおー
三度目にして、初見。
驚いて、そして、自らを見つめる。
私たちは、誰の手のひらで狼狽え、また、歌い、そして、安堵するのか。
ゆるし、許されて、生きているのであろう。
この世のものではある。
かりそめにせよ、安堵よ。
わたしは何者か。