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私は何者か、番外編 a dozen 俳句 15


野分過ぎ理などと誰が言う

最後ならそれなりによしゴーヤ成る

蓮子枯れて静かにうねる泥のなか

空蝉の意識無意識真夜の雨

遠いものつくつくぼうしのその記憶

夜静か記憶の海を照らす月

文庫本ジェンガのように積んで月夜

有閑の俄かピアニストへ秋風

耳掃除誰もいないという夜長

蟋蟀は一晩中を問い続け

爪切って父母すでになく秋夜

思うだけ思えば思え月に雲




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