8年住んだ東京を離れ、逗子に住んでから1年が経ちました
ブンブン ハロー note
2021年の12月に、8年住んだ東京を離れて、神奈川県の海沿いの街 逗子市に引っ越しました。いわゆる、コロナ禍きっかけの都心部からローカルへの移住というやつです。湘南在住のインターネットサーファーとなりました。
逗子 is 鎌倉のとなり街です。よく静岡の「伊豆」と間違えられます。海と山に囲まれていて、リゾート地や漁港として栄えたそうです。都内まで電車で約1時間。石原軍団の地元です。
周囲の友人たちから、「移住って実際どうなの?」「湘南エリアってどうなの?」と聞かれることが増えたので、べったりと東京で住んだ人間が、逗子に引っ越してどうだったのか、ズシーッとまとめていきたいと思います。高評価とチャンネル登録のほどよろしくお願いいたします。石原軍団に届け〜!
ポッドキャストやってます!
同じ湘南在住の友人たちと、「湘南ネットサーファーズ」というポッドキャストをやっています。
よりリアリティある生活の話はこちらでしているので、よかったら聞いて、フォローしていただけますとうれしいです🌊noteもあるよ。
3行で
コロナ禍でリモートワーク中心の生活になった
逗子に越した
よかった
3行の中身のなさがすごい!空虚(から)!
ということで、仕事や家族構成など、まずは前提の共有からいってみま照英ケイン室伏広治!
前提
僕は大学時代を関西で過ごし、就職を機に上京、大田区、墨田区を経て目黒区の駒沢大学・学芸大学・都立大学という3つの大学名のつく駅の間に4年ほど住んでいました。トライアングル・ユニバーシティ・サンクチュアリ。
ポケモンGO者(しゃ)たちであふれる緑豊かな公園、三軒茶屋の飲み屋街や学芸大学のたこ焼き屋さん、池尻大橋のジャズの流れるサウナつき銭湯……。
20代後半、渋谷から歩いて帰れるエリアで過ごした日々は、なんともエキサイティングでした。数え切れないほどの散歩をして、しこたまお酒を飲み、やたらとつけ麺を食べ、たくさん笑いました。あの夜に、あの街に、乾杯(コングラッツ)。
どうして逗子に移住したの?
まずは引っ越しを検討し始めた理由から。ズバリ、コロナ禍になり、当時住んでいた1LDKの家が手狭になったからです。シンプル。
僕も妻も、基本的にフルリモートで働ける環境。妻はリビングで、僕は寝室に作業スペースを作ってだましだまし働いていましたが、コロナ禍の長期化に伴って徐々に窮屈さを感じるようになり、「もっと大きな家に住みたい」と考えるようになりました。
続いて、数ある選択肢から移住先を逗子にした理由についてです。
新居は、以下の3つの条件をベースに探しました。
1.無条件にテンションの上がる街・家であること
これがもっとも大きな理由で、残り2つはエリア選択時のかけ合わせ条件といった感じです。
以前住んでいた目黒区・世田谷区エリアのことは、相当に好きでした。「あんなにいい街にはこの先出会うことはないだろう」とすら思うレベルで。
しかし、長引くリモート生活、同じ部屋・同じ街でほとんどの時間を過ごす中で、「ちょっと環境を変えたいかも」という気持ちが湧いてきました。都内でそのまま住み続けるより、そっちの方がおもしろそうだな、と。
「どうせ人生一回きりなら思い切って環境を変えたい」
「街の名前を聞くだけで無条件でテンションの上がるような街がいい」
「海があって、なんか文化的な街……」
「鎌倉じゃね???」
ということで、鎌倉エリアを中心に家を探すことに。そして、結果的にとなり街の逗子市に落ち着いたというわけです。
家は、それまで住んでいたマンションタイプではなく、思い切って戸建てを選択。なんと、築約90年。「古民家」と書くとかっこいいですが、実際はおばあちゃんの家のような昔ながらの古い家です。
ちなみに、「鎌倉の戸建て」という超概念への強い気持ちは、当時のツイートからも伺えます。
逗子の家での暮らしについては、@DIMEさんで記事していただきました。「都内から逗子の古民家に移住した夫婦」って書くと丁寧な暮らしレベル100感がありますが、実態は夏は湿気と暑さ、冬は乾燥と寒さと戦う激しいサバイバル生活です。古民家は、遊びじゃない。気軽に住むのはおすすめしません。古民家の住心地は気が向いたらなにかでまとめます。
2.都内まで通える、妻の実家から遠くないエリア
逗子を選んだ2つ目の理由は、都内へのアクセスの良さと横浜の妻の実家への近さです。リモートワークとはいえ、都内に行く機会も週1,2であるので、通える距離がよいと考えました。「移住」なんてかっこいい言葉をなんとなく使っていますが、都内からも超遠いわけではないので、言い換えるとただの「引っ越し」です。
逗子はJRと京急線が通っており、駅〜駅であれば、1時間前後で品川、新橋、恵比寿、渋谷、新宿などの主要エリアにアクセスできます。
また、始発&終点として利用できるため、座っての通勤はもちろん、終電で寝過ごす心配もありません。(久里浜行きに乗る人は気をつけて)
場所にもよりますが、横浜の主要エリアにも30分あればアクセスでき、妻の実家にも気軽に行ける距離。
「都内まで通える」軸によって北海道や沖縄など遠方の選択肢がなくなり、「妻の実家」軸によって、千葉や埼玉や茨城などの選択肢はなくなりました。
3.先々の不動産購入に備えて、資産性がある程度担保されそうなエリア
突然のマネー話(マネバナ)の時間です。僕も妻も、次に引っ越すなら賃貸ではなく、購入がいいと考えていました。
しかし、いきなり土地勘のないエリアで不動産購入をするのはハードルが高いな、と。そこで、まずは「お試し移住」として興味があるエリアに賃貸で住んでみて、その後地域に根ざして購入するかどうかを決めるのがよさそうだと判断。
僕たちは夫婦そろって「住めば都」タイプです。だからこそ、先行き不透明な時代になにかあった時に対応できるような「資産性」もなんとな〜く意識しよう!となり、街としてブランド力が強く、リモートワークシフトによって移住者が増えている湘南エリア(主に鎌倉)を魅力的に感じました。
で、逗子に住んでみてどうだった?
結論、めっちゃよかったです!ヤッタネ!
よかったポイントは以下です。
飯がうまい 魚と野菜がうまい
まずは魚がうまい。駅前の「魚佐次商店」が特に有名ではありますが、売ってる魚が新鮮でうまい!スーパーのOKストアの魚も都内よりずっとうまい。Freshness is power!
妻が「肉は鶏肉豚肉牛肉の3種類+αくらいしかないけど、魚は魚の数だけ無限に種類があっておもしろい」と言っていて、なんだか感動しました。すごいぞ、魚。
また、駅前にある「逗子生産直売所」で、新鮮な三浦野菜や鎌倉野菜が手に入るのもうれしい。農家さんから直接買う、デカくて味が濃い野菜、たまんねぇ〜。最近は友達や同僚と会う際のちょっとした手土産で鎌倉野菜や三浦野菜を持っていくこともあります。重いが喜んでもらえること多し。
飲食店のレベルが高い
逗子はチェーン店が少なく、飲食店の個人経営比率高め。お店の量でいえば、当然都内のほうが多いのだけど、各店のクオリティは都内以上に高いかもと思いました。
せっかくなので、特によく行くお店をまとめておきます。
逗子にゆかりのある方、おすすめのお店などあれば教えてください!
人懐っこい人が多い 近所の友達ができた
すごく感覚的な話ではありますが、街中やお店で、人に話しかけられる機会が都内在住時より増えた気がします。なんとなく、ゆったりとした空気が街に流れているような。
そして、個人的によかったと思うのが、近所の友達ができたこと。都内に住んでいた頃は、友達がなんとなく近所に住んでいても、結局集まるのはアクセスしやすいエリアになりがちでした。逗子に越してから、友達の家に集まる機会が増えただけでなく、前より「街」を主語に話ができるようになった気がしています。都市部で少なからず感じていた、地域に対しての「間借り」感が減ったというか。
逗子だけでなく、葉山や鎌倉や藤沢、湘南エリアに住んでいるというだけで、急に親近感が湧いて、そこから接点が生まれた人たちがいたのもありがたかったです。
いろんな仲間たちを紹介してくれた、「最強のお隣さん」こと、小池ご夫妻(じゅんさん、やすこさん)に大感謝です。このお二人なくして我らの逗子ライフなし。愛してるよ〜!
海と山、自然はよいものだ
説明不要かもですが、海と山のある生活はなかなかよいものです。
朝は裏山のリスの鳴き声とトンビの鳴き声で目を覚まし、休みの日にはぶらっと海まで散歩する。これがよいんです。
そこそこ遠方であるにも関わらず、海があることで都内の友達もわざわざ遊びにきてくれます。ありがたや。
カメラロールには如実に海の写真が増えました。自分はインターネットサーフィンくらいしかやりませんが、マリンスポーツやアウトドアが好きな人はもっとたまんないかと思います。
あと、自然のロケーションを活かした音楽や映画イベントもちょこちょこあって、楽しいです。
湘南エリア、街の色があっておもしろい
どこまでを湘南エリアとするか?というよくある疑問はいったんスルーして、休日に一駅ずつ街をぶらりと巡るのは楽しいです。
拠点が変わったことで、その拠点を基軸に新たな街探しをするという遊び。
以下、1年しか住んでいないぺーぺーの、各街の超個人的な印象です。(ご了承ください…!)
「湘南」ではないですが、横浜市金沢区にもちょこちょこ行くようになりました。シーパラダイスだけでなく、磯料理が美味しいお店やサウナの良い銭湯などナイススポットがたくさんあります。
足を伸ばして、小田原方面に行くことも。小田原もいいところ。
逆に、逗子のここは微妙かも
いいところばかり書くと偏っている気がするので、微妙かも?と思った点も正直にまとめます。
山・海・川のハザードに注意
これは湘南エリア全体に言えることかもしれませんが、ハザードには気をつけましょう。逗子は海抜が低いエリアかつ、山や崖が多いエリアなので、何かしらのハザードに引っかかりがちです。
自然豊か=ハザード注意。コレ、湘南ノ鉄則。ジャングルノオキテ。
海の近さゆえに、夏の湿気はすさまじいものがあります。お気に入りのカーペットや、高校卒業時に母からもらった革の財布がめちゃくちゃカビて泣きました。カビ対策マストゴーオン!俺みたいになるな!
交通費はけっこうかかる
JRで都内の主要なエリアまで出ると片道800~1000円くらいはします。費用を抑えたい人は、京急を上手いこと活用するのも手です。
家賃は決して安くない
アットホームで見てみたところ、こんな感じでした。(2022年1月初旬時点でのデータです)
1DK〜2DK:9.09万
2LDK~3LDK:12.1万
3LDK~4DK:17.9万
たしかに、僕が以前住んでいた目黒区や世田谷区と比較すると安いですが、同じ都内からの距離でも埼玉や千葉を探せばもっとずっと安いエリアはあります。
もちろん物件にもよりますが、移住者増で家賃が上がっているのかもしれませんね。
物件探し難易度は高い
2022年12月時点、我々のように、コロナ禍のリモートワークシフトによって、湘南エリアへの移住者が増えていて、賃貸・購入問わず物件探しの難易度はなかなか高そうです。
逗子はマンションが少ない上に、ハザードや家賃を気にするとなると尚更。街の不動産業者を上手く頼って、がんばりましょう。
2020年の記事ですが、コロナ禍になって不動産屋さんのサイトの閲覧数は1.7倍まで増えたとか。今はもっと増えてるんじゃないかなぁ。
僕は、鎌倉駅エリアで良い物件に巡りあえなかったので、逗子にシフトしたらユニークな物件がヒットして、今に至ります。
買い物は便利かと言われたらそうでもないかも
駅チカエリアでいうと、スーパーは「OKストア」と「スズキヤ」の二軒。スズキヤは品揃えやオリジナリティはバッチグー(死語)ですが、成城石井くらいの価格がする高級志向です。
もう少し庶民派の方はOKストアを利用することになりますが、このOKストアの駐車場入口が混み合うため、車派の人は注意しましょう。駅チカ住みであれば、逗子は車なしでも問題なく生活できますが、スーパーへの距離があるエリアに住んでしまうと買い出しが大変なのでお気をつけて。自転車活用が鍵。海チカ派は自転車の塩害への対策も必要かも?
ちなみにユニクロやツタヤのようなアパレルやカルチャー寄りのチェーン店はほぼありません。ブックオフはあるよ。古本はととら堂でゲットしよう!
閉店時間は早め
飲食店も、スーパーなども閉店時間は基本早め。スーパーは22時までにはクローズ、飲食店は遅くまでやってるお店で23時閉店くらい。飲食店は、広いお店は少ないので、4人以上くらいで行くのであれば基本的に事前予約をおすすめします。
あと、関係ないけど宿泊施設は葉山や鎌倉に行かないとないです(エアビーとかはあるかも?)。
あと、温浴施設は東逗子と鎌倉に街銭湯があります。サウナは近場であれば大船と六浦にあって、茅ヶ崎方面や横須賀方面に出たら大規模の温浴施設があります。
その他
移住はマッチングだと思うので、あえてこのあたりの細かい情報もまとめてみました。
でも、総じてすごくいい街です。
逗子はこんな人におすすめ
逗子の好きなところが、海や山の自然も、個人店の多い商店街も、湘南っぽい音楽や映画の文化も、鎌倉のような風光明媚さも、いろんなものがコンパクトにまとまっていること。
一人暮らしでも、二人暮らしでも、ファミリーでも、広くおすすめできます。リモートワークになって都内から離れることを検討している方はぜひ候補に入れちゃってください〜!
逆に、自然は公園レベルで十分、もっと都会的な暮らしをしたい!もしくは、利便性はもっと低くていいから大自然のど真ん中で暮らしたい!という方は都心部かもっと郊外のエリアの方がマッチしてると思います。
もっと都会派は横浜とか武蔵小杉あたり、郊外派は小田原とか厚木あたりが、神奈川県内だといい気がします。
逗子についての情報収集で参考にしたもの
街についての情報収集や物件探しにおいて参考にしたものをまとめていきます。
まずは実際に街に足を運んだり、現地に住む人に話を聞くのがもっとも手っ取り早いでしょう。それだけだと情報としてまだまだ足りないと思ったので、僕は「逗子 移住」など「逗子 ○○」で調べて出てくる記事を100記事くらい読み、TwitterやInstagramやYouTubeで逗子関連のキーワードをウォッチしまくるという力技情報収集の果てに移住の意思決定をしました。
その中でもよかった情報源をいくつか紹介します。
ジモコロの逗子記事
まずはお隣さんで、編集・ライター・料理人として活躍するやすこさんがジモコロで書いたこちらの記事。これを見たらだいたいわかります。
https://www.e-aidem.com/ch/jimocoro/entry/okan13
やすこさんのハズバンド、じゅんさんの記事もセットでどうぞ!大善はいいぞ……。
note
続いて、僕の友達も数名働くLayerX社の石黒さんの #逗子移住note。
何回読み返したことか……。平屋、戸建て、古民家リノベ。本当に夢がある。取り上げられていた雑誌の記事ももちろん拝見しました。
そして、トライバルメディアハウス池田さんの逗子note。これまたテンション上がる内容となっています。鎌倉noteと共にぜひ!
あかしさんのnoteも印象的でした。自分も逗子を離れたらこんな風に思い出したりするのだろうか。するのだろうね。
不動産屋さんの物件情報を毎日巡る
SUUMOやアットホームのようなポータルサイトから、地場の業者さん(ハウスモリー・ココハウス・エンジョイワークス・各種大手不動産業者など)の物件情報をブクマして毎朝毎晩ウォッチしました。ちなみに賃貸はSUUMOよりアットホームのほうが良さげな物件がヒットした覚えがあります。
実際に不動産業者にアポをとっていくつか物件を見て回りつつ、最終的にはネットで自分が見つけた物件に契約しました。
街のリアルな雰囲気を見たい人はYouTubeで検索するとVlogや移住者の声、不動産会社による物件情報(主に豪邸)が出てくるので、見てみるといいかもです。
マンション派や購入派の方は、その物件についての口コミをマンション名でグーグルやTwitterで検索したり、マンションノートやマンションレビューなどで見てみるのもおすすめです。(逗子はマンション少ないですが…!)
あと、逗子市が提供する移住支援の窓口があるみたいなので、これも参考にしてもいいかも。
SNS
「逗子」で調べて出てきたポータル系のアカウントはだいたいフォローしました。
逗子葉山経済新聞
discover_zushi
ズシレコ
あたりはよく見るかも。でも、よりリアルな投稿は逗子在住ってプロフィールに書いている人のツイートかもです。近い属性や業界の方も多くいて、いつかどこかで会えたらいいなぁなんて思っております。
逗子に関して、なにか聞きたい方などがいたらお気軽にTwitterでDMくださいませ〜!
おわりに
というわけで、めっちゃ逗子のPRにつながるような記事を書いたわけですが、なんと、近々湘南の別エリアに引っ越すことにしました(ガビーン!まさかのオチ!)。
理由としては、マンション購入が決定したからです。リノベをするぞ〜!
Welcome to 多重債務 underground…
引っ越し後やリノベ話、購入話はまたどこかでまとめたいと思います。
逗子のことは大好きなわけですが、ライフスタイルの変化に伴って次の街に行くことにしました。いい一年だった。一年では惜しい街だった。
思えば、はじめて逗子に来たのは2019年のこと。結婚式を葉山で挙げることにして、その道中で立ち寄りました。当時はまだ、「逗子・葉山駅」ではなく、駅名変更前の「新逗子駅」だったのを覚えています。
コロナ禍の影響を受けて、2年結婚式を延期し、ようやく2022年に実施。まさか、自分たちが結婚式を挙げようとした「あの海沿いの街」に住むことになるなんて、思いもしませんでした。
式場に向かう道はいつもの散歩道となり、旅先の風景が日常になったと考えると、グッとくるものがあります。
エモもたけなわ、流転するのが人生か。ということで、次の街でも楽しんでいこうと思います。
湘南エリアの方、湘南エリアに興味がある方、今後ともどうぞよろしくです!
おまけ:逗子の生活感ある思い出
逗子にゆかりのあるみなさん、どこで撮ったか予想してみよう!
それでは!
STAYSAFE!
サポートをいただけましたら、そのお金で気持ち泡多めのビールとか飲みにいきませんか……!