#21 インドの錆びない鉄柱
皆さんの中に、デリーにある「クトゥブ・ミナール」に行ったことのある人はいるでしょうか。デリーの街中にあるので、行ったことあるという人もいるかもしれませんね。
そこは、ヒンズー寺院の石建材を利用して作られたイスラム建築ということで、世界遺産にも登録されている遺跡公園。塔自体はかなり大きく、またデザインも精緻で、さすがのイスラム建築といった様相で、多くの現地インド人や観光客に愛されている遺跡です。
そしてこの敷地内には、世界中のオカルト好きを惹き付けて止まない超有名なオーパーツ、「錆びない鉄柱」があります。
オーパーツ……
錆びなひ鉄柱やて……
オーパーツというのは、「場違いな工芸品」という意味で、現代常識で考えた時に、その時代の技術では実現できるはずのない作品、遺跡などのことを指します。
例えば、古代エジプト文明の遺跡から出土された飛行機の模型、人間と恐竜が共存している土偶、当時未発見のはずの南極大陸が描かれた地図、古代ギリシャのコンピュータ、等……。
そしてこのデリーのクトゥブミナール敷地内には、アショカ・ピラーと呼ばれる、1500年もの間むき出しになっているのに一向に錆びない鉄柱が立っているのです。
古代オーパーツとか七不思議の類の話が大好きで、憧れの職業が月刊ムーの編集長である僕としては、外すことのできない遺跡であり、そんなものがすぐ行ける場所にあるなら行かない理由はありません。
そんなクトゥブミナールは、デリー駅からバイクタクシーで大体20分ほど走らせたところにあります。
「今日は公園が閉まってるからこのまま俺のオートリクシャーで別の観光をした方がいい」と言うドライバーの言葉を無視し、想定通りちゃんと開園している公園に着しました。
世界遺産なこともありガッツリ世界中から金が落ちていくので、中は整備された公園になっており、人々の憩いの土地として機能しているようですね。多分インド人はめっちゃ安く入れるんだろうな。外国人価格は結構いい値段したと思います。
僕思うんだけど、こういう価格設定日本もやればいいのにと思います。日本はいまや先進国といえど、世界的にも物価がめっちゃ安い低成長国になってしまっているので、取れるところから取ればいいのにと思わなくもないですが、話を戻しましょうか。
鉄というのは、どんなに高純度であっても50年も経てばある程度は錆びてしまうんだそうです。なのに、ここにある鉄柱は、風雨にさらされながらずっと錆びないまま一本まっすぐ立ち続けているとのこと。
僕ははやる気持ちを抑えながら鉄柱アショカ・ピラーを探しました。あれだ、あれに違いない。
ありがとうインド。
ありがとうデリー。
1500年錆びることのない鉄柱をこの目で見ることができるなんて旅の浪漫以外何物でもない。
んっ!!??(錆びてね?)
いや、そんなはずない。
世界的有名オーパーツ、これ。
そんな錆びてるとかありえない。
もっかい見てみる俺。
錆びてるやんけ!!!!!
……。
……カレー食べて帰ろ。