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「敵」「機動戦士Gundam GQuuuuuux ジークアクス」
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また全く毛色が違うけれど、ぜひ観てほしい2本の感想を。まずは筒井康隆原作・吉田大八監督「敵」から。
中学生の頃サントリーのCMを見てから私のイケオジベスト3に入り続ける長塚京三主演なのと、お友達の感想を読んで気になっていました。齢79にして、世間的にはもうイケオジではないのかもしれないけれどフランス文学の元教授という役柄があまりにも自然で演技とは思えないほど。(パリ大学に留学経験あり)毎日自炊をし、時には元教え子を自宅に呼んで料理を振る舞ったり、バーで出会った女子大生とフランス文学談義に花を咲かせたり、慎ましくも満たされた独居老人の日々の生活が淡々と描かれる春と夏。(モノクロの映像でありながら、鮭を焼く様子などシズル感に溢れていて、さすがフードスタイリスト飯島奈美)そんな季節を経て穏やかな日常が悪夢へと変わっていく冬は、まるでデヴィッド・リンチ作品のよう。
そもそも「敵」とはなんなのか。それは外からやってくるものではなく、逃れられられない老いや死への恐怖、亡くなった妻や教え子など関わってきた女性たちへの後悔と執着など自分の中にあるものなのでは?実際に劇中のセリフでも指摘されていましたが、「教授と教え子」という権力勾配を利用していたことにも薄々気づいていてその後ろめたさも敵となって現れたのでしょう。お金が尽きたら自分で自分の人生を終わらせると遺言書まで事前に用意しながら、物置の思い出の品を捨てられなかったり、家を処分して欲しくないと願ったり。どんなに知的で分別のある人でも死が間近に迫ると冷静ではいられないのは当然のことで、やはり人間は愚かで滑稽な生き物なのだと再認識させられました。隣人とのやりとりや犬の名前など笑える要素もあり、ラストシーンも含めブラックコメディとして観ても面白いと思います。
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次は「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)」です。どちらかというと私はエヴァ世代で、ガンダム世代の夫に付き合って観たのに劇場を出る時は「ふぅん、おもしれーアニメ!続きまだ?」とテンションがぶち上がり。
ネタバレにならないように詳しい言及は避けますが、往年のガンダムファンにもしっかり目配せしつつ、エヴァ世代やそれ以降の世代も取り込む勢いの熱量と面白さ。今風の作画も、普段聴かない米津玄師の曲も全然気にならないというかむしろ好きになってしまう不思議。夫は「ビギニング観てたらビギニングが始まった・・・。」と謎のダイイングメッセージのような呟きをしていましたが、帰宅してアマプラでファーストガンダムを見直したらその謎は全て解けた。ガンダムシリーズいっぱいありすぎてよく分からないとか、私のような決して詳しくない人も楽しめる作品になっているのでぜひ劇場で。
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私のマブでもあるおかゆ嬢は筋力も戻ってきてテーブルに飛び乗ったり、キッチンカウンターに登ってドヤるくらい元気です。
見出し画像は最近お気に入りのチョコレート。ちゃんとティラミス味で美味しいです。週末は雪の予報も出ているので皆様暖かくしてお過ごしください。