ベスト映画2021
2021年の映画館納めは「キングスマン:ファースト・エージェント」だったので、その感想を書いてから今年のベスト映画を勝手に発表します。
秘密組織創立以前のお話ということで、キングスマン特有のギミックが楽しい武器などはあまり出てこず戦い方もやや地味。前半はひたすら愛する息子を心配する父の話で「お父さんは心配症」さながらでしたが、後半からはそれが生きてきてキングスマンらしいバトルもあってよかったです。SASUKEのような崖のアクションとヤギの意外な活躍にも笑いました。世界史で習った「怪僧ラスプーチン」はキャラの立った面白悪役だったので、もっと活躍してほしかったですね。帰宅して、夫が未見だという一作目を見直したらテンポが良くてやはり一番好きだなと思いました。(コリン・ファースのスーツ姿最高)
さて、ベスト映画ですが手短に。
1位「スワロウ」前半と後半がまるで別の映画。ヘイリー・ベネットが素晴らしかった。ラストのトイレのシーンが忘れられない。
2位「シン・エヴァンゲリオン劇場版」とにかく全てにケリをつけたシンジくんと庵野監督にありがとう、そしてさようなら。妻を失った男が、息子によって自分の傷と向き合い再生する話でもあった。
3位「デューン 砂の惑星」ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の勢いとまることなし。完璧な世界観と意外性のあるキャスティング、大人が落ち着いて観られるSF。
4位「ドライブ・マイ・カー」自分の感情を無視し続けた男が、自分の過ちと向き合い痛みを抱えながら生きていくことを決めるまでの映画。
5位「Summer of 85」巨匠の域に達しているといっていいオゾン監督が、こんなフレッシュな作品も撮れるのだと感動した。オープニングが最高。
今年は性暴力や自己決定権など女性をとりまく様々な問題を描く作品とともに、男性が自分の弱さや過ちを認めそれに向き合うことがテーマとなった作品も多く見受けられました。女性や弱者の権利を守ることは、強者とされている男性の中の弱者も救うことにつながるということを忘れてはならないのだと思います。
2022年はウェス・アンダーソン監督「フレンチ・ディスパッチ」やレオス・カラックス監督「アネット」なども公開されるので、また素晴らしい映画との出会いがありますように、そしてより安心して映画館に行けるように願ってやみません。
見出し画像はカリカリをねだりながら寝てしまったおかゆ嬢です。まだあと一回くらい年内に更新するかもしれませんが、お時間のあるときにでも読んでいただけたら幸いです。皆様よいお年をお迎えください。