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「シック・オブ・マイセルフ」
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1ヶ月ぶりの映画館で「シック・オブ・マイセルフ」を観てきたので感想を。恋人トーマスばかりが芸術家として注目されることに嫉妬したシグネの暴走を描いています。
SNSの普及につれ「承認欲求」という言葉も日常的に使われるようになりましたが、果たして自分を傷つけてまで人の注目を得ようとするのは自己愛なのか狂気なのか。シグネのやったことは正しくはないし、共感はしづらい。だからと言って恋人のトーマスも親も友人たちも決して正しい人間というわけではなく、表面的には彼女の心配をしながら心の中にまでは踏み込もうとはしないのが切なかったです。トーマスに至っては盗品で作品を作るし、シグネのお見舞いにきて渡すのは自分が表紙の雑誌だし、変なスケスケのシャツや金のネックレスなどファッションも悪趣味で笑ってしまいました。
薬物でぼろぼろの皮膚になったシグネをCMに起用しようとする自称「インクルーシブ企業」への皮肉もたっぷりで、リューベン・オストルンド作品を彷彿とさせるところも。このまま暴走がエスカレートしてどうなるのか?とヒヤヒヤしていたら、ラストは意外にも真っ当な着地で少しホッとしました。自分でまいた種自分で刈り取るしかないし、死へ向かうように見えたシグネの「生きたい」という言葉が救いでした。
過度な「承認欲求」は危険だけれど、全くなくなってしまったらそれはそれでつまらない世界になってしまうのかもしれません。
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おまけは先日SOWAのセールで買ったオーガンジーのベルト。
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シンプルなニットにタイトスカート、ミリタリーパンツなどに合わせたいです。
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セールの前に渋谷で食べた「長崎飯店」の名物ちゃんぽんと焼売。移転してからは初めてでしたが、相変わらず美味しかったです。前のお店は「孤独のグルメ」にも出ていましたね。見出し画像はミスドハロウィンのブラックフレンチキャット。ハロウィンにそんなに興味がないと言いつつも、猫のお菓子やパンはつい気になってしまいます。
おかゆ嬢のその後ですが、だいぶ便秘は解消され元気になってきて大丈夫かなと思いつつもちゃんと内視鏡で診てもらうことに。胃の内壁がぽこぽこしていて見た目にも少し荒れている感じで、詳しいことは病理検査結果待ちとなりました。まだしばらくは心配な日々が続きそうです。猫は辛いと言えないし、代わってあげられたらどんなにいいかと思います。どうか大事に至りませんように。