見出し画像

在原業平がひじきを贈ることに驚いた話

伊勢物語。いせものがたり。
ご存知な方も多かろう、「ある男」が方々旅をし恋をして、和歌に残すは粋な声 ♪♬

在原業平がモデルとされる主人公の男が、東西の地を訪れ様々な女性と恋の和歌を送り合う、平安時代の恋愛模様がのぞける物語でございます。

ある日私は伊勢物語を読んでおりました。
「第三段 むかし、男ありけり。懸想(けそう)しける女のもとに、ひじき藻をやるとて…」
え?ひじき藻…?ひじき…?

「懸想しける」とは、片想いしているということ。片思い中のあの子に、ひじきあげるの?と頭の上にハテナが浮かぶ。

調べました。ありました。ちゃんと、書いてありました。ひじきとは、昔々は高級食材だったそうです‼︎
平安時代は高貴な人への贈り物。もっと前だと神様へのお供えもの。まじか!ひじき、お前すげえじゃん!!

そこから大興奮で家族やら友達やらに教えました。
「知ってる?!ひじきって昔は高級だったらしいよ!!」それなりに驚いてくれました。満足。

皆さんも驚きました?あ、そう。なら満足。

千年も経つと、ひじきのポジションもかなり変わるものですね。私も今度、仲良くなりたい人にひじきあげようかな。
でも、すでに仲良い友達にひじきの凄さを説明し、「今度のお誕生日プレゼントひじきにしようか」なんて言ったら、しっかり「やめてね♡」と断られました

……やめとこ。


いいなと思ったら応援しよう!