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倉敷市議会議員選挙2025(1月26日投開票)が終わって
振り返り?
選挙(投票)前に、ポスターと選挙公報を並べて、
どんな人が議員になるのかなぁと眺めてきましたが、
52人の候補者分を追いきれず、今回は断念しました。
そこで、今回は開票が終わり、議長・委員会などが決まった現在(2月7日時点)の感想を綴ってみます。
おめでとう
まず、当選された皆様、おめでとうございます。
選挙は1票しかないので、1人にしか投票できませんが、
43人全ての議員が頑張ってもらいたいので、応援しています。
新たに議員になった人は、8名。
現職が残念ながら失職した人は、3名。
新人で挑戦したけど、叶わなかった人は、6人。
投票率
35.52%(おおよそ3人に1人)
前回は35.38%だった。おおよそ変わっていない。
低いことは間違いない。
ただし、(その1)
投票率の高く人数の多い高齢者が、
徐々に投票にいけなくなってきている可能性はある。
高齢者施設に入居していけなくなったケースや、
投票所にいけなくて諦めた人が少なからずいたはず。
(まだ問題にするまでもないくらいかもしれない)
そう考えると、多少(本当に多少かもしれないが)
新たに投票した人は増えた可能性もある。
(その2)
投票率は、全体の数字。
エリアごとに投票率が違う。
またエリアごとに住んでいる人の数も違う。
選挙の面白さ
今回なら、2,000票を取れば当選できた。
(今回は1,912票が当選者の最低獲得票数だった)
エリアごとの投票率、
エリアの票数と、候補者数を見てみないわからない。
例えば、人口6万人のエリアがあったとする。
投票率は33%(3人に1人が投票)なら、2万票ある。
ここに10人の候補者が出たとしたら、どうなるか?
2,000票ずつ10人が取ることは考えづらい。
一番取る人は5,000票近い人もいる。
1人目:5,000票
2人目:4,000票
3人目:3,000票
4人目:3,000票
5人目:2,500票
6人目:2,500票
7人目:1,000票(合計2万票)
結果、6人しか当選しないことになる。
(必ず6人ということではなく、10人が当選する可能性は低いという意味)
別の例で言えば、人口1万人のエリアがあったとする。
投票率は同じく33%(3人に1人が投票)なら、3300票ある。
ここに2人の候補者が出たとしたら、どうなるか?
大接戦をしない限り、2人のうち1人は通る可能性がある。
候補者はエリア(地元)を持っている(出身地や拠点がある)ことがほとんどなので、その中で戦うことになる。
エリアにどれくらいの票があり、何人候補者がいるかが見えてくると
選挙が立体的になる。
(こんなに単純でないとは思うけど)
エリアの関係ない票
例えば、政党の支持者の票。
倉敷市議会では、(当選した人の数)
・公明党(7人)
・共産党(3人)
・立憲民主党(1人)
・参政党(1人)
政党の支持者は、急に増えたり減ったりしづらい。
新しい支持者を増やさなければ、
お亡くなりになる方もいるので、少しずつ票は減っていく。
公明党の場合
公明党の7人の獲得票を足すと、20,839票。
(4年前の得票数は23,365票。2,500票ほど落ちている)
公明党の人が誰か辞めても、新人がこの7人の枠内なら
当選する可能性は非常に高いということになる。
今回でいえば、
井出たえ子さんが県議会議員選挙に出馬したため辞職。
仙田よしたかさんが辞職。
かじた省三さんが出馬せず。
3人の席が空き、3人の新人が当選した。
3人とも3,000票前後。
太田きみえ さん (3,255票)
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政党として票の引き継ぎがあったとしても、
玉島生まれ、児島育ち、どちらかというと琴浦エリアが主戦場の様子。
新人さんに期待したい。
池田かずお さん(3,002票)
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こちらは、宮崎県の出身者。
倉敷にはいつから関わっているのか、ちょっとわからない。
「市政宅配便」というキャッチフレーズを掲げているので、ぜひ、
公明党支持者だけでなく、市民に対して情報を届けてほしい。
近藤てつや さん(2,757票)
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庄エリアの人で、福祉系出身。
選挙公報見ればわかるけど、同じフォーマット。
そして、人口減少、子育て、高齢化など差異があまり感じない。
まぁ、課題はみんな一緒になりがち。それをどんな視点で変えていくかがわかったら良いな〜。頑張ってくださいね。
43人のうち7人(16%:6人に1人)が公明党。
政党として票として当選するとすると、
政党の考え方(支持者の思い)を背負って議員活動をすることになる。
当たり前だけど、7人が近しい主張になる部分が生まれる。
7人が多いのか少ないのかは、議論が難しいけど、
多様な考えが集まる議会であってほしいとも思う。
日本共産党の場合
日本共産党は4人から3人に議席を減らした。
4年前の(4人の)得票数は、10,354票。
上手に2,000票くらいずつ分けられたので、4人当選した。
今回の(4人の)得票数は、8,747票。
政党というある一定の票が取れると思われがちだが、
先ほど述べた高齢化なども含めて、票が落ちていて、
4人から3人になった。
日本共産党の特色(?)
議会の中での議決事項(賛成か、反対かを票する時)には、
いつも反対にまわる。
これ自体に意味がないとは言えないが、政党として意見を変えられない
などの弊害があったりしないのかなとか、モヤモヤする部分はある。
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参政党の場合
真田いさくさん一人しかいないのだが、
昨年(2024年)の補選で当選。
倉敷市ではおそらく初めて、参政党からの出馬だった。
参政党は2020年にできた政党。
だから良いとか悪いとかいうことではなく、
みんなよくわからないという雰囲気が以前も今もある。
今回の投票数は、4,068票。
ボーダーラインが2,000票だから、すごい数をとっている。
政党の支持者だけじゃなく、他の人からも票が入っているのかなとも思う。
政党に所属していて良いことの一つは、プロモーションが上手。
動画を作ったり、プロフィール写真、文章の書き方、
政党が持っているポリシーや政策などがすでにある。
市議会議員選挙だと、すごく手作りな人も多い中、
綺麗なつくりであることは間違いない。
(ある程度、広告にお金を使えるという部分もあるかもしれない)
2期目ではあるが、2年目。どんな活動を見せてくれるのか、
また発信力を使って伝えてくれるのか、楽しみだ。
立憲民主党の場合
こちらもお一人、藤原かおり子さん。
現職で、前回は無所属で出馬・当選。
今回は立憲民主党として出馬した。
パートナーの県議・鳥井良輔さんが立憲民主党ではあるが、このタイミングでなんで?という感じもあるけど。
昨年の衆議院選挙では、倉敷エリアでは、立憲民主党の柚木道義さんが自民党の橋本がくさんを破り当選したこともあり、立憲民主党の評価が上がった?こともあるのかどうか。
前回、2,800票だったが、今回は3,458票と増やしている。
6期目の議員活動に期待している。
新人の当選者
新たに議員になった方は8名。
(公明党の2人は上で紹介したので残り6名)
票を多く取った順番に見てみたいと思います。
1人目 塩田けん さん
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獲得票は、4,509票。2位当選。
どうやってこんなに票を取ったのか?は気になるところ。
初出馬で初当選。
生まれも育ちも庄エリア。
PTA会長をするなど地元の活動もしていて、消防局に勤務していた。
人の良さそうな顔立ち。
どんな活動をしてくれるのか、期待をしたい。
2人目 大橋けん さん
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塩田けんさんと「けん」かぶり。
大橋まさるさんと「大橋」かぶり。
それでも得票数は、4,296票。すごい。
経歴を見れば、三菱自動車工業の労働組合。
エリアでも、政党でもない票の集め方として、労働組合というのもある。
労働組合は、雇う・雇われるという関係性の中で、どうしても弱くなってしまう労働者側が経営側と対話するために組合という団体を作って交渉できるようにしてきた。現在は働き方改革とか色々あるけど、組合としての力がどれくらいあるのかは、よくわからない。
労働組合出身者であるからできることって、どんなこと?
という意味では、注目してみてみたい。
3人目 山口ひろたか さん
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こちらも三菱自動車工業の労働組合出身者。
得票数は3,424票。同じ組合から2名の議員が当選。
ちなみに、
大橋たけよしさんと塩津たかあきさん(三菱自動車工業の労働組合出身の倉敷市議会議員だった)が今回は出馬していない。票を引き継いだ形かな。
このほかに、JFEスチール倉敷労組から、
松成やすあきさんが、3,997票(4期目)
瀧本ひろしさんが、 4,394票(2期目)
と水島から4人の労働組合系の議員さんがいるのね。
また、
大守秀行さんは、クラレ労働組合出身
あれ?6人いるはずなんだけど・・・・。
4人目 たけのり史園 さん
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初当選だけど、
2017年の倉敷市議会議員選挙(1,718票:ボーダー2,614票)
2020年の倉敷市議会議員・補欠選挙(6,113票:ボーダー13,48票))
2021年の倉敷市議会議員選挙(1,782票:ボーダー1,967票)
今回は、2,032票(ボーダー1,912票)
と少しずつ票を伸ばしてきた。
後ろ盾はなくても、8年目にして当選を獲得した。
選挙公報はまだふわっとしているけど、
ぜひ、こういう人にこそ頑張ってほしい。
5人目 天野ちか さん
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こちらは、初出馬で初当選。
学童保育を経営している。
こういう初出馬で初当選の人、興味がある。
どんな活動をしてくれるのか、楽しみにしたい。
そのほか、気になった人
1人目 しおつ心 さん
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2025年2月7日、元倉敷市議会議員(2025年1月まで)の塩津学さんの執行猶予付きの有罪判決を岡山地方裁判所が決めた。罪は恐喝未遂。
塩津学さんの娘の塩津心さん。
そんな中ではあったが、昨年の補欠選挙で当選。
親子とは言え、別人格なのでそこを批判するのはお門違い。
だけど、お父さんの支援者かの票はあるはず。
今回は、3,276票。となかなかすごい。
2021年の塩津学さんの得票数が2,970票だから、親の七光りとも言い難い。
そういう意味でも、頑張ってほしい。
2人目 伊東ゆうき
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2012年の補欠選挙で当選から、5期目となる。
注目したのは、「選挙カーは使いません」
上でエリアの話をしたけど、
同じエリアには同じ人の選挙カーしか回ってこない。
そもそも52人は多すぎるということもあるが、
選挙というもののあり方をそろそろ考えなきゃいけないよね
選挙カーを使わず、どうやって選挙をしたのか
そういう意味でも気になりました。
3人目 田野りょう さん
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前回の補欠選挙で初出馬。
今回、1,723票で当選は果たせなかった。
新聞では、SNSを使った戦略として、
実名は出されないが注目されていた。
この背景には、都知事選の石丸さん、兵庫県知事選の斉藤さんなど
いつも選挙に行かない人がSNSを通じて投票行動に移ったと言われている。
よく言えば、新たな選挙のあり方が見えてきた。
多くの議員ももっとSNSをするべきだという声もあるが、
ただのハックであり、中身(政策)とは関係なく、人気集め、ムーブメントだけで投票してしまうという怖さも指摘される。
田野さんの政策がより深い倉敷市をよく知ったものにして、
SNSの重要性(伝えること)を重視した選挙を次回も繰り広げてほしい。
4人目 尾﨑かつなり さん
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今回は1,632票と当選にはならなかった。
市民派(後ろに大きな組織がない)は選挙が苦しい。
しかし、組織の声ではなく、個人の声を聞いてもらいやすい(届けやすい)人でもあっただけに、残念だ。
水島エリアは、人口が90,000人。
先述した労働組合出身者が4人。
そのほかに
・大橋まさるさん
・さいとう武次郎さん
・やぶた尊典さん
・ときお博幸さん
の4人。合計8人
投票率が35パーセント(3人に1人くらい)だとすると、3万票。
ボーダーラインが2,000票だとすれば、8人は少し少ない気もする。
そういう意味では、水島にとってみたら、
尾﨑さんは当選しても良かったのかもなと思った。
これ全てのエリアでやりたいけど、今日はここで断念。
年代の分布
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平均年齢だと56.09歳(前回が55.95歳)とほぼ同じ。
4年経過するので、議員の入れ替えがないと平均4歳上がることを考えると
若返っているとも言える。
分布は上の通りで、4年前40代だった人がごっそりと50代になった。
その分、60代から70代になった人の引退が相次いだ。
現在の70代
大橋まさるさん(72歳)
守屋ひろしさん(70歳)
やの周子さん(71歳)
年代はバランス。
もちろん、20代、30代が少ないことは歴然としている。
次回は50代の人が60代に上がっていく。
つまり、40代くらいの人が次回は頑張って出馬してほしい。
バランスが良ければ良いということでもないけどね。
いつもの総括
政治と選挙は別物。
選挙に強いから良い政治家ではない。
でも、選挙に勝たなければ、政治はできない。
4年間、選挙のための政治をせず、倉敷を良くするために
43人全員に頑張ってほしい。
そのためにもしっかり、見ていきたい。
選挙の時だけじゃなく、日頃を。
募集!!!!
ということで、議会とか政治活動についてウォッチしていきたいと思っています。ただ、私一人では辛すぎる。時間的に無理。
なので、仲間を募集します。
できる範囲でOKです。少しでも手伝えそう!という人はご連絡ください。
書き込みでもOKですし、こちらのメールまで。
お待ちしております。