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滑舌に関して新しい気づき

3月中旬からお仕事がすべて彼方へと飛んで行ったので、自宅で長い時間を過ごしていました。そうすると妻と話すことが増えるんですが、ある日、「あなたは演劇人なのに滑舌悪いね」と言われました。 ああ、僕は演劇人だとも。だけど、演出だったり劇作なんだから、滑舌は別に関係ないじゃないか!と言い返すと、「いや、関係無くないでしょ。信頼関係の問題」とさらにエグられました。 滑舌、鍛えるか…と早口言葉を言っていたら、ふと気づいたことが。それを今日はみなさんとシェアしていこうと思います。

    • 小畑次郎さんへ

      香典も、供物も、弔問も、次郎さんの遺志で固くご辞退されるとのことなので、せめて弔辞は受け取ってください。一緒につくった芝居みたいに。 次郎さんは僕が生まれたころから芝居をしている大先輩です。自分が演出になってから、そこまで年上の方とご一緒するのは初めてでした。 僕の方は身構えていたのかもしれません。でも次郎さんは偉ぶったり、驕ったりすることは一切なく、いつだって笑顔で、僕との作業に真剣に取り組んでくださいました。本当に素敵な先輩でした。 舞台袖に台本置いて、シーンとシー

      • 演劇というメディア

        昨日発表ありました通り、言言 第六回公演『蛇と天秤』は延期することとなりました。楽しみにしていただいた皆さま、すみませんがどうかご理解ください。この決定に関してはメンバー間でそれぞれが思うことを話し合った結果、全員が言言主宰・飯沼由和氏の意向を尊重する。という結論に達しました。彼が今の気持ちを素直に綴った表明の一言一句に納得し、同意しています。 今、公演しているカンパニーの皆さんは万全の対策で臨んでいるでしょうし、まったく異を唱えるつもりはありません。 ただ、私たちは再び集

        • 言言 『蛇と天秤』 演出ノート2

          稽古初日からここまで、2日に1回のペースで、30時間ほど稽古。 立ち位置、動き、表情、セリフの言い方(強さ・スピード・間)、それらの一般的に「演出」と思われがちな「振付」は一切行っていない。 ただ愚直に「どういう意味なのか」を探りつづけている。これは簡単なようで難しい。単純な読解じゃなく、細かく分解している感覚。深く考えて、根っこを掴むことが一番大事だ。振付的な演出を正確に再現してもらうのではなく、前記事で書いたとおり、俳優自身が獲得した感覚への道筋を確実に通ってもらいた

          言言 第六回公演『蛇と天秤』 演出ノート

          『ほつれる、闇』が終わって3週間が経ち、本格的に次の作品に取り組んでおります。2018年にも演出させていただいた演劇ユニット言言(kotokoto)さんの第六回公演です。上演作品はパラドックス定数の野木萌葱さんの『蛇と天秤』。今回は“メディカルサスペンス”です。 前回(2018)は五反田団・前田司郎さんの名作『びんぼう君』でした。 写真左に写っているのが言言主宰の飯沼さん。LondonPANDAにも何度も出演していただいてます。大きい身体と優しい心。素敵な俳優さんです。

          言言 第六回公演『蛇と天秤』 演出ノート

          vol.15『ほつれる、闇』 エピローグ

          ご観劇いただいたみなさま、本当にありがとうございました。今回は御礼と公演を通して気づいたことなどを書いてみたいと思います。 ・・・・・・・・・・ 終演後、アンケートやSNS、面会時などでたくさんの感想をいただきました。賛否それぞれ愛のある言葉があったからこそ最後まで舞台上を磨き続けられたと思います。ありがとうございます。「今までのロンパンで一番好き」という感想も多かったので、嬉しい限りです。次回作でさらに塗り替えたいと思ってますので、次回公演も是非劇場にお越しくださいませ

          vol.15『ほつれる、闇』 エピローグ

          『ほつれる、闇』 仙台公演が終わって

          1月29日(水)〜2月2日(日)、全8ステージが終わりました。多くの方にご来場いただけて、作品が立ち上がるのを観ていただけて、本当に嬉しいです。今までで一番、「演劇はお客さんと創るものだ」というのを実感した作品でした。本当にありがとうございました。 ご好評いただきつつも賛否両論だった本作。アンケートの回収率が高かったのに加え、文字数がすごく多かったのが印象的でした。受け止めた反応で吐き出すかのように、たくさん書いてくださって有難い限りです。 なんとなく仙台公演のことを振り

          『ほつれる、闇』 仙台公演が終わって

          『ほつれる、闇』

          小屋入り30日前ですが台本があがってません。 12年やってても変わらない遅筆です。面目無い。 台本はどうにか年内に仕上げられると信じて、本作の着想や公演ごとに設定している挑戦内容について書いておこうと思います。 着想今年起きた16人死傷事故をニュースで観ていた時、ブレーキ痕が無いことに気付き、「そうか、それだけパニックになっていたんだろう」と理解した直後に不思議に思いました。 自分は、なぜそう考えたんだろうか。理解したような気になったんだろうか。 あの事故の場合

          『ほつれる、闇』

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          ブログも続かない人間なので、運用がどうなるか不安ですが、とりあえず始めたいと思います。 まずは自己紹介させてください。 大河原準介です。 LondonPANDAという劇団を2007年からやってます。いつも劇作と演出を担当します。役者はやってません。 公演以外にもワークショップやアウトリーチなど割と積極的に活動してます。年間200日は演劇中心の生活で、165日は自営でお仕事。 こちらのnoteは創作日記だったり観劇記録だったり、演劇的何かを長文でシェアしたいと思った時

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