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「入社した頃はあれだけやる気があったのに…」
「最近どうも熱中するものが見当たらなくて…」
「なんだかいまひとつやる気が出ない…」

こんな言葉を耳にしていませんか?
もしかしたらあなた自身がそうなのかも…

今日は、モチベーション=動機づけについて考えてみようと思います。




そもそもモチベーションとはなんなのでしょう?

01モチベーションの意味とは
モチベーション(motivation)とは、「動機(づけ)」や「刺激、やる気」という意味です。ビジネスシーンで用いられるモチベーションは、一般的にワークモチベーションと呼ばれます。ワークモチベーションは「与えられた職務を精力的に遂行する、あるいは目標を達成するために頑張り続けるなど、組織の従業員がある対象に向けて行動しているダイナミックな状態を表す概念」と定義されています。

モチベーションとは|下がる要因や社員の動機づけに効果的な方法について解説:schoo


ダイナミック(=動的)な状態である以上、やる気は変化し続けるわけです。
ずっと一定で最初から最後まで変わらないということはなく、時間の経過とともに量的・質的変化を起こしています。日ごとどころか、秒単位で変わることすらありえます。

それ自体が悪いことではなく、むしろ変わることを前提にしておく方が健全です。
例えば夏休みの宿題だって、初日はやるぞ!と思うものの、3日目頃にはどうでもよくなり始め、気がつけば数週間過ぎていたでしょう。そしてお盆が終わる頃になって焦り始め、登校前日にピークを迎えます(体験談)。


ではなぜモチベーションが下がるのでしょう?

先ほどの記事では『仕事にやりがいを感じない』『達成感が低い仕事をしている』といった内発的動機づけに基づく要因と、『給与などの待遇に不満がある』といった外発的動機づけに基づく要因を挙げています。

外発的動機づけ
外発的動機づけとは、報酬や評価、罰則や懲罰といった「外部からの働きかけによる動機付け」です。外発的動機づけのメリットとしては、他者による働きかけで発生するので、短期間で効果を実感できる可能性があります。一方で、デメリットとしては効果が長続きしなかったり、仕事そのものの価値や貢献度を高めにくかったりする点が挙げられます。

内発的動機づけ
内発的動機づけとは、物事に対する強い興味や探求心など「人の内面的な要因によって生まれる」動機づけのことです。内発的動機は、仕事に対する興味や関心、そこから生まれるやりがいや達成感などといった自分自身の内から発生する動機により行動に結びつきます。内発的動機づけは、外発的動機づけと異なり、短期的に変化を促すのは難しいが、持続性があり、効果も外発的動機づけと比較して高いという違いがあります。

モチベーションとは|下がる要因や社員の動機づけに効果的な方法について解説:schoo


確かにこの要因は大きく影響します。
特に内発的動機づけはやる“気”が削がれます。
「何のためにやっているのか?」
「何の役に立つのか?」
という問いが浮かんできたら、これは内発的動機づけが低下している証拠です。

また、がんばっても報われないことも外せない要素です。これがせめて給与や待遇で報われればよいのですが、それすらないとなると……やる気は上がるはずはありません。


わたしはここにもう一つの要因があると考えています。
それは『馴化』です。

どんなことでも一定の強度で続けていると、人は自然と慣れてしまいます。薬が効かなくなることも、筋トレの効果が薄れてくるのも、刺激に対する慣れ=馴化が起こっているからです。
これはモチベーションにもいえることで、最初は「初体験だから刺激的に感じる」ものですが、一定の刺激が同じように続いたら徐々に慣れてきて「いつも通り」に感じてしまうわけです。

当たり前のことが当たり前に起きて、それを当たり前にこなしていく……のではダイナミックさがありません。だから意図せずやる気が下がってしまうわけです。


ではどうしたらやる気が再び上がるのでしょう?
わたしはモチベーションアップに役立つ2つの可能性を考えています。

1つは「多様な達成感を意識すること」です。

目標をクリアしたというだけが達成感ではないでしょう。仲間とともにがんばった、一人でやり抜いて新たな可能性に気づいた、途中で投げ出さずに最後までやりきった、できないことを克服しできることが増えた……など、達成感にも色々な視点があることに気づきます。
それを紐解いて個々の項目に対する達成度や充足感に置き換えると、達成感という言葉の裏には彩り豊かな自分の可能性があることを感じられるはずです。

一度にすべてを満たすことは難しいため、今回はスピードを、今回は丁寧さを、といった具合にマイルストーン的に目標を細分化でき!それが次なるテーマになっていきます。となれば、毎回異なる=ダイナミックな状態を生み出し、ひいてはモチベーションの向上へとつながるのではないでしょうか?


もう1つは「馴化してからこそが本当のモチベーションと捉えること」です。

何でも最初は、「面白い!」「楽しい!」「難しい…」「どうしよう…」など刺激は大きいものです。その中で、よい刺激(ポジティブフィードバック)は内的動機づけにつながり、面白いから続ける、楽しいからやめられないという行動を起こします。ですが、いつも同じでは刺激に慣れる=馴化してしまうわけです。その結果、以前よりも面白くないから飽きてしまう…となるわけです。

でも、馴化してからも面白さを感じ、楽しく続けられることは、少なくないはず。これがなくなったら自分の楽しみが減ってしまう、できることなら止めたくない、ずっと続けていたいと思えることです。これは惰性ではなく習慣です。

わたしでいえば、このnoteを続けることやキャリコン活動のピアトレーニングを継続していることなどが、これに当たります。
もちろん、初体験のワクワク感という刺激は減りました。ですが、常に前よりもよいものにしていこう、新たな楽しみを見つけようという意識で続けているうちに、その日ごとのわずかな心の変化に気づくことができ、それが新たな刺激となってモチベーションへとつながっていきました。
習慣化することがモチベーション低下にはもっとも役立つと、自身の経験から感じています。


こう考えると、モチベーションが続かない要因は内的動機づけの低下に大きなウェイトが置かれているようです。ですが外的動機づけの低下も内的動機づけを低下させる遠因となります。

1.給与や待遇が下がる
   ↓
2.それでもこの仕事を続けたいとがんばる
   ↓
3.しかし達成感が得られない
   ↓
4.徐々にやる気が下がる
   ↓
5.仕事を止める・会社を辞める

こんな流れが見えてきます。

もし給与や待遇などの外的動機づけでモチベーションを挙げるなら、2段階までです。
それ以降の3~4段階になってからは、給与や待遇などの外的動機づけで対処しようとすると、かえって「会社は従業員の気持ちがわかっていない!」と反感を生むことにつながります。これを【アンダーマイニング効果】といいます。
ここまで来たら欲しいのは、労いや感謝・承認などの内的動機づけを低下させないための対処です。これを【エンハンシング効果】といいます。

アンダーマイニング効果とは、過正当化効果ともよばれます。「役に立ちたい」「達成したい」という内発的動機付けにより行動したことに対して、「報酬を与えられる」「圧力をかけられる」などの外発的動機付けにより、やる気が削がれてしまう心理現象です。

アンダーマイニング効果と、反対の効果をもつ力として「エンハンシング効果」という言葉があります。賞賛効果とも言われる、このエンハンシング効果は、言語的な外発的動機づけによって内発的動機付けが高まり、モチベーションが上がる効果を意味します。 他人からほめられる、期待されるなどの賞賛を受けると、活性力がみなぎり、やる気が高められます。

アンダーマイニングとは?社員の動機づけとの関連性や防止策について解説:schoo


モチベーションは自分自身でコントロールできる要素も多分にありますが、一方で外部からの影響も受けやすいものです。

「個人と環境の相互作用」とはキャリアカウンセリングの定義の一文ですが、まさにモチベーションは個人(=内的)と環境(=外的)の相互作用の産物です。だからこそ、働きやすい環境を整えることが会社の役割であり、人的資源管理≒タレントマネジメントが必要なのです。




ということで、今回はモチベーションが続かないことからわたしの考えを言語化してみました。

個人・組織・社会それぞれの視点で捉えるとまた違ってくるものもありますので、それはまた別の機会に考えてみようと思います。



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