[就活] Z世代が求めるものとは
キャリタス就活(株式会社ディスコ)が1/17発表したデータによると、25卒の1/1時点で大学・大学院卒内定率は23.6%と過去最高を記録。いよいよ就活は本番を迎えているようです。
一見すると、大きな変化は見られません。
従来通り、
1位:給与・待遇が良い(45.2)
2位:将来性がある(44.3)
3位:福利厚生が充実している(30.1)
4位:社会貢献度が高い(29.1)
5位:職場の雰囲気が良い(29.0)
6位:休日・休暇が多い(28.3)
と、条件・待遇面での理由が上位にきています。
やはり、「安心して長く働きたい」という希望を持っていることが推察されます。
一方、最も重視する点(1つだけ選択)という条件になると、変化が表われます。
1位:職場の雰囲気が良い(12.4)
2位:給与・待遇が良い(9.3)
3位:将来性がある(8.8)
4位:社会貢献度が高い(8.1)
5位:仕事内容が魅力的(7.6)
6位:希望の勤務地で働ける(6.6)
と、やりがい・働きがいに関する項目が目立ちます。
職場では良好な関係を築いて毎日気持ちよく働き、会社や仕事に対する矜持を抱き、その土地に根を張って地域のために尽くしたいという思いが、これらの回答から伝わってきます。
そして、「仕事を通じて理想とする生き方を実現していきたい」という自己実現への思いを強く感じます。
わたしの若い頃はこぞって、「車が欲しい」「好きなブランド商品を買いたい」「休日はおいしいものを食べに行きたい」「たまには海外旅行もしてみたい」と、みんな物欲まみれだったように記憶しています(笑)
Z世代は、お金では買えない感動体験を求めたり、会社や仕事を自己成長・自己実現のための機会として捉えていたりと、ずいぶんと『夢』の捉え方が変化したようですね。(おじさんたちは心が洗われるようです…)
アメリカのレポートですが、このようなデータもあります。
「authenticな生き方」とは、誠実で真摯な、嘘偽りのない正直な、自分自身を大切にした生き方のこと。これこそ「ありたい自分」そのものだとわたしは感じました。
それに対して会社側は、従来の給与や待遇で評価する方法では通用しなくなってきたことを示しています。
いかにして、仕事に真剣に打ち込める環境を提供するか、自己実現やワークライフバランスを実現するための支援をするか、目の前の仕事を社会全体の中の一部として捉えてやりがい・働きがいを示せるか、などが問われています。
これは働き手が「組織の中の従業員」から「起業家集団の中の一経営者」へと変化した証かもしれません。一人ひとりが意志を持って企業に貢献する、ティール組織に近い考え方へと進化している可能性を示唆しているようです。
冒頭のキャリタス就活のアンケートで最も重視する点の1位が「職場の雰囲気が良い」だったのは、組織内のコミュニケーションが活発であり、言いたいことが言えて、聞きたいことを聞ける、対等で良好な関係を求めているからに他なりません。
組織が果たすべき役割と目標に向けて、一人ひとりが(起業家のように)どうやって貢献するかという、自律したキャリアを構築できるかが、企業選択の要になっているのでしょう。
Z世代が求めるものは、一言で集約するならば『キャリア自律』です。自らのキャリアを自らが築き上げるという歩み方を、企業として応援・支援できるかがポイントです。
ティール組織でいうところの、レッドやオレンジに留まっていては、これから先ますます人手不足に陥ることでしょう。
そのためにも、企業だけでなく、学校も家庭も社会全体も、新時代の生き方に変わっていく必要があるのではないでしょうか。
今日は気になる記事から、いまの時代に求められる働き方について考えてみました。あなたはどう思いますか?
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