内なるエネルギーが芽吹くまで
この週末はキャリアカウンセリングの学びに恵まれました。
ファシリテーターを務めたり、運営の下準備をしたり、参加者として学んだり、カウンセラーとしてお話を伺ったりと、濃密な学びでした。
先日noteにも書いたように、いまの学びのテーマは「自己概念の揺らぎ」です。自己概念とは、自分と自分を含む世界をどう見ているのか、良しとするものの見方や考え方のことを指します。
自己概念が揺らぐ・・・
楽しいことやうれしいことでも自己概念に気づくことはあります。
「こんなに楽しめるなんて思ってもみなかった」
「なんで涙するくらいうれしいんだろう?」
そんなふとした瞬間に気づく自分自身です。
でも、わざわざキャリアカウンセラーのもとにまで来て、楽しかった・うれしかった話をするのかというと……非常に少ないかな?
それよりも、悩みがあってモヤモヤして、誰かに話すことで見失った自分を取り戻したいというケースが多いですね。
だからわたしたちは、悩みを聴くトレーニングとして、学びの機会に参加してスキルや心を磨いています。
最近は特に「関わり方・あり方」に意識が向いているわたしがいます。
相談者の前にどんな心持ちで立つのか?
お話しの中でわたしはどうありたいのか?
わたしが関わることで相談者にどんな気づきや変化を与えたいのか?
そんなことを学びの後に振り返っています。
話を聴いてもらってスッキリするという経験は、みなさんもお持ちだと思います。
でも、キャリアカウンセリングを受けた経験は?受けた後に変化が現れた経験は?と聞かれると、どうでしょうか?
単に話し相手になるのではなく、相談者の中に秘めた「内なるエネルギー」に火が着いて、「次の一歩を踏み出す」ための語りとなるのがキャリアカウンセリングです。
そのためには、語りの中で「もう一人の自分と対話をする」かのような深い自問自答が必要です。「内なるエネルギー」は相談者自身の中にしかないのですから。
そのエネルギーは、まるで芽吹くかのように土を押しのけてムクっと地表に現れます。その芽吹く瞬間は突然訪れます。相談中のこともあれば、家に帰ってふと思い返したときかもしれません。あるいは数日、数週間、数ヶ月先になることもあります。
先日、わたしがあることで悩んでいたのですが、カウンセラー仲間に何気なく話したところ、予想外の言葉をかけられました……
その問題に対して、辞める諦める方向でネガティブに話をしたつもりが、ついに一歩進むんですねと明るく言われたんです。
その言葉を受けて数日間考えていたのですが、ふと「次に進みたいんだ」とわたしの中の前向きな気持ちに火が着きました。同時に、悩みのタネにどう立ち向かっていくかを考えるようにもなっていきました。
話し終えて数日後に突然芽吹いたんですね。
これが友人だったら「まあなんとかなるよ」「悩んでても仕方ないじゃん」「そんなに悩むなんておかちんらしくないよね」なんて言われていたかもしれません。
でもキャリアカウンセラーの仲間の関わりは違いました。わたしの「内なるエネルギー」にしっかりと目を向けてくれたんです。
肝心のわたし自身は、信頼できる他者として寄り添うようなあり方はできているのか?「内なるエネルギー」を芽吹かせるような自問自答を味わってもらえるような関わりができているのか?と考えています。
この学びは本当にゴールがありません。満足してらそれで成長は止まってしまいます。だからどこまでも学び、自分を磨き続ける必要があります。
わたしが成長すれば、それだけ関わる相手にも還元できます。目の前で芽吹く姿を見たら……こんなやりがいのある仕事はなかなかありません。
いまは専門学校の教員として、学生を相手としたキャリア=人生の伴走者を務めています。これから歳を重ねて立場や環境の変化があったとしても、誰かの伴走者として、信頼できる他者として、芽吹きのお手伝いをしたいと思います。
そんな今日の気づきをつらつらと書いてみました。
明日も佳き日でありますように