文章力向上に役立つ本、教えちゃいます
2年超に渡りnoteを毎日書き続けてきました。
継続する力も大切でしたが、それ以上に「読んでいただける文章」を書くことに注力してきました。そのため、文章力を高める努力は惜しまずにやってきたつもりです。
書くことと読むことは、文章力向上の両輪です。
だからたくさんの本を読んで吸収し、それを糧に文章を書く機会を増やしてきました。
先日は放送大学の心理学実験のレポート作成で苦戦したお話しをしました。
その際に、書き方の作法を学ぶためにこの一冊が役立つとお伝えしたばかりです。
では、「文章力向上のために役立つ本はありますか」と聞かれたら・・・あります!
ぜひご紹介したいシリーズがあります!
それがこちらの3冊『文章力の基本シリーズ』です。
シリーズには他にも数冊あるのですが、特にビジネスシーンで必要とされる文章力に絞った3冊を選んでみました。
中でも『文章力の基本』は原点にして頂点。いまだに困ったらさっと開いては読み返すバイブルになっています。
『「ムダなく、短く、スッキリ」書いて、「誤解なく、正確に、スラスラ」伝わる文章力の基本』が、この一冊にギュッと詰まっている感じです。
わたしが学んだ中で特に役立っている=書くうえで意識していることは、「短く・正しく・明確に・簡潔に」ということです。
77のテクニックの中だと、「二通り以上の意味にならない表現をする」というルールがよく頭に浮かびます。
例えば、「Aさんは笑顔で会釈したBさんとあいさつをした。」という文章があります。さて、どんな意味にとれるでしょうか?
1.Aさんは、笑顔で会釈したBさんとあいさつをした。
2.Aさんは笑顔で、会釈したBさんとあいさつをした。
3.Aさんは笑顔で会釈した。(そして)Bさんとあいさつをした。
笑顔だったのはAさんか、Bさんか。会釈したのはAさんか、Bさんか。句読点を入れて区切るだけでずいぶんと意味が変わってきます。
正しくというのであれば、誰が読んでも同じように受け取れる言葉でなければなりません。
そのために「句読点を正しく使い分ける」ことがいかに重要かを、この本は教えてくれました。
また、「一度にたくさん運ばない」というルールも意識しています。
例えば、「先日のA社との面談では○○という話が出て、契約に向けて前進したという手ごたえがありましたが、一方でB社との面談は××という話になり、次回の面談で再交渉しなければならなくなりました。」という文章があります。さて、何を言いたいのでしょうか?
「一度にたくさん運ぶ」というのは、句点「。」が出てくるまでの間に、いくつもの情報を盛り込んでしまうという意味です。
・先日A社との面談で○○という話が出た。(事実)
・A社との契約に向けて手ごたえを感じた。(感想)
・B社との面談で××という話になった。(事実)
・次回の面談で再交渉が必要となった。(事実)
・再交渉しなければならなくなったことに、申し訳ないと思っている(感想)
これだけの情報が盛り込まれているわけです。それを一文で運んでしまうのは、あまりにも多すぎますよね。
「先日のA社との面談では○○という話が出ました。私はこのやり取りに手ごたえを感じました。しかし、B社との面談は××という話になり、次回再交渉を行うことになりました。私は申し訳ない気持ちを抱いています。」
・・・こんな感じでしょうか?
ただしビジネスの場面では、ここから感想を除いた文章が望ましいとされるため、もっと短く的確に伝えることが求められます。
こちらは『ビジネス力文章の基本』が役立ちます。
さらに、電子メールでの作法については『メール文章力の基本』が大活躍です。
ただし、3冊とも著者が異なりますので、表現方法や伝え方に微妙な差を感じます。これは好みになりますので、ぜひ一度目を通してみてください。
ちなみにわたしは『文章力の基本』が好みですね。
著者の阿部 紘久さんは、その後こんな本も出しています。
これまたどれも魅力的ですね。
それでもやっぱり『文章力の基本』がバイブルであることは変わりはありません。
持っていて損はないですよ!
明日も佳き日でありますように