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一言一句違わずに記憶はできない だから人は常に要約して聞いている
人の話をよく聞きましょう
小さな頃からずっと言われてきました。
それはよく聞いてなかったから(笑)
それで宿題を忘れたり、人に迷惑をかけたりと繰り返してきましたからね(汗)
時が過ぎ、いまはでこの言葉を伝える方が多いかもしれません。
ところでよく聞くってどういうことなんでしょうね?
一言一句漏らさず聞くことは、ほぼ無理だと言われています。
というのも人の脳には、知覚を一時保存する感覚記憶があり、その後ろには数秒から数分程度覚えておくための短期記憶があり、それを長い間覚えておくための長期記憶があるとされています。これらをまとめて『記憶の多重貯蔵システム(=アトキンソン・シフリンモデル)』といいます。
短期記憶(=ワーキングメモリ)はそれほど長く覚えていられないため、長期記憶として定着させるために「リハーサル」を行います。
ブツブツ言って忘れないようにしたり(=維持リハーサル)、語呂合わせや部分に分割したりしてすでにある知識と組み合わせて覚えたり(=精緻化リハーサル)しますよね?実はこの行動が重要だったんです。
ところが、短期記憶は非常に心許ないんです…
無意味な文字の組み合わせだと、5〜9単位程度なのだとか。これはジョージ・ミラー教授の『マジカルナンバー7±2』といい、ひとまとまりのチャンクという単位で5〜9チャンクくらいが覚えられる限界とした理論です。
ということは……
そもそも人の話を聞いていても、その言葉をきちんと覚えられるのは冒頭の7区切りくらいまでなんですね。
「昔々/あるところに/おじいさんと/おばあさんが/いました。おじいさんは/山へ芝刈りに/おばあさんは/川へ洗濯に/いきました。」
……あぁ、もう最初のフレーズは記憶から消えていく(笑)
これが職場で部下への指示をする場面として、いくつものお願いを矢継早に伝えたら、いったいいくつ覚えていられるのでしょう…
人は常に話を聞きながら要約し、簡潔にまとめて記憶しようとします。
「つまりこういうことですよね?」
「要するにAの後にBを進めるわけですね」
こうやってコンパクトにして、7±2チャンク程度までに収めようとしているんでしょうね。
ところが、その情報のどこを切り取ってまとめてるかは、人によって異なります。つまり上司と部下にズレが生じるのは、要約の仕方に原因があるわけです。それは「何を大切なポイントとするか」の違いでもあります。
だからこそ、日頃からコミュニケーションをとって、価値観のすり合わせをしておくことに意味が出てくるわけです。
パーパス、クレド、ビション、ミッション、バリュー……なぜ企業がこれらを重んじているのか。記憶のメカニズムで捉えても、その意味の大きさを感じることができるのではないでしょうか?
というわけで、長々と記憶についての話をまとめてみました。
すでにこの記事の冒頭に何が書かれていたかを、もう忘れているのではないでしょうか?
でも「どんなことが書かれていたか」は覚えていると思うんです…
それは読みながらも要約していたから。
そして要約した内容を記憶したから。
要約する力って実はものすごく大事なんですね。
ますます深堀りしたいテーマになりました♪
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