見出し画像

問題:「アメリカの心理学者で、主に組織におけるキャリア開発や組織文化で活躍する理論家。キャリア・アンカー、キャリア・サバイバルといった考え方によって組織文化と個人の行動との関係を重視した人物は誰か」

選択肢:
1.ドナルド・E・スーパー
2.L・サニー・ハンセン
3.エドガー・H・シャイン
4.ジョン・D・クルンボルツ

キャリアコンサルタントのみなさんにとっては、懐かしい問題ですよね。

わたしもはるか昔にこの勉強を必死にしていたことを思い出します・・・

いまは理論家を知識で頭に入れることよりも、この理論を用いてキャリアカウンセリングを行うならどう展開するのか、という実践的な問題に直面しています。



さて、先ほどの問題。

答えは「3.エドガー・H・シャイン」氏です。

選択肢で、シャインと選ばせたいが故の問題になっていますが、「スーパーってなんだっけ?」「ハンセンってどんな理論?」「クルンボルツといったら・・・」と頭の中をいろんな知識が飛び交ってしまい、なかなか解けないなんてことも。



わたしは専門学校の教員として情報処理を教えているのですが、国家試験の問題もなかなか難易度が高く、覚えにくい単語がたくさん出てきます。
特に進歩が早い分野ですので、たった1年でも新しい言葉が次々と生まれ、使われるようになります。
そのため、初めて学習する人にとっては、けっこう苦労することが多いのは事実です。

そこで覚えるための方法を彼らに伝えています。


1つは、「徹底して過去問題を解くこと」です。

わたしが以前教わった先生からの言葉です。
「過去問題はなぜ公開されているのかわかりますか? これは覚えておいてねという試験作成者からのメッセージなんですよ」

なるほど。公開されていることの意味を考えれば、それは勉強しておくべきポイントが詰まった貴重なデータと捉えることができます。

だから繰り返し解いて覚えるまで、選択肢のすべてが説明できるようになるまで、些細なこともすべて調べて理解して自分のモノにするまで、とことん勉強します。

ですので学生たちにも、あえて解説してもらう場面を設け、問題を自分の言葉で説明できるよう授業を展開しています。


もう1つは、「問題を作ってみること」です。

出題者の気持ちになると、その意図やポイントがよくわかります。
先ほどの「シャイン」と答えさせたい問題をつくるなら、「シャインとは何をした人なのか、代表的な理論は何か、キーワードとなる用語は何か」などと調べて考えるはずです。
その過程で知らなかったことを新たに発見したり、テキストにはどのように書かれていてどんな言葉が太字で強調されているかなど、問題作成自体が自分の勉強になるわけです。

ちなみに先ほどはWikipediaからポイントとなる用語を抜き出して問題を作ってみました。



この方法、算数でも応用が利きます。

例えば、「答えが5となる問題」をつくってみてください。

1+4=
2+3=
2.5✕2=
10÷2=
などなど、計算式はたくさん作ることができそうですね。

また、文章題もよいですよね。
「友だち何人かで担任の先生のお誕生日にプレゼントを贈ることにしました。一人200円ずつ出して、1,000円の素敵なハンカチを贈ったところ、先生はとても喜んでくれました。さて、あなたを含めて何人でプレゼントを贈ったのでしょうか?」


こんな風に問題を作ると、自分がその答えになるようにどんな計算をすればよいのか考え、設定も頭を練って考えるようになります。

これが本当に勉強になるんですよね。


試験前の最後の追い込みに、ぜひ問題作成に挑んでみてください。出題者の気持ちや意図が理解できるようになりますよ♪



明日も佳き日でありますように


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?