一筋の光を与えるカウンセリング
キャリアカウンセラーのおかちんです。
今日はどんな一日でしたか?
今日は卒業生が顔を出しに来てくれました。
卒業して半年、久しぶりに見る彼女の顔は心なしか暗く見えて……
案の定、職場での大きな悩みを抱えてわたしのもとへ来たようです。
特に人間関係での悩みが大きく、これまでのこと、これからのこと、そしていまのこと、いろいろと話をしてくれました。
ふと話の中で、
「友だちに相談しても解決するわけじゃないし、励ましてもらってもどうにもならないし……」
ということを口にしました。
わたしは、『本物の傾聴』が十分ではないと察し、彼女が今の自分をどう見ていて、それはどんな自己概念に基づくのか、じっくりと腰を据えてカウンセリングを行うことにしました。
1年前コロナ禍での就活に振り回されたこと、
その中で別の道へ進むと決断したことに対する後悔、
ありたい自分が見えないこと、
今後の生き方への不安、
などなど思いの丈を全部受け止めました。
そこから、
今の自分はその当時の自分をどう見ているのか、
この半年間働く中で新たに生まれてきた思いはなにか、
悩み傷ついてしまった大切にしたい自分とはなんなのか、
といった自分に矢印が向くようなことを話題にし考えてもらうことに。
繰り返されるネガティブな言葉の中にも、きらりと光る彼女の良さが一筋の光のように見えてきて、その言葉を拾うたびに徐々に笑顔が戻っていきました。
最後は、学生だった頃のいきいきとした彼女に戻ってくれたように見えました。
「今日、学校に来て(相談して)よかったです。ありがとうございました。
また来ますね♪」
そう言って、肩の荷を下ろせたかのように笑顔で帰っていきました。
少しは、カウンセリングが役立ったようです。
もちろん、この1回ですべてが解決するわけではないでしょうし、彼女が抱える問題はもっと根が深い部分もあります。
ですが、今日のこの『話を聴いてもらえた』という経験は、彼女にとって大きなものになったはずです。
不安や孤独を抜け出し、独自の世界の可能性に気づくのは、信頼できる他者に受けれてもらうこと。
一番いけないのは、不安に向き合うことが怖くて元に戻ってしまうこと。
出典:『存在の発見』:ロロ・メイ著
わたしの好きな言葉です。
悩みの中にいると、まるで穴に落ちたように周囲が壁に囲まれて何も見えなくなってしまいます。
でもそこに『信頼できる他者』が手を差し伸べ、地上まで引き上げてくれたとしたら、目にする景色は大きく変わります。
そのあと、どちらへ歩みを進めるかは本人の気持ち次第です。
まずは周囲を見渡せるところまで、救いの手を差し伸べる存在が欠かせません。
それがキャリアカウンセラーの役割だと思うんです。
『キャリア=生き方』の相談に乗るプロとして、わたしは信頼できる他者であり続けたいと思います。
そして、一筋の光を与えるカウンセリングができるよう精進していきます。
さぁ、この週末も大きな学びの機会があるのでがんばるぞ!!!
明日も佳き日でありますように@おかちん