図と地 ~どこに焦点を当て、その背景に何を感じ取るか~
いまになって心理学の歴史と発展について改めて学んでいます(笑)
放送大学では単位も取得して一応知識は身につけたことになっていますが、いざ自分がその知識を生かして人に語ることができるかと言われると…そこまで定着していないことが露呈しました…
というわけで、まずは大好きな「知覚と錯視」から取り掛かっています。
その中の一つに「図と地」という概念があります。
ゲシュタルト心理学では、人の意識の焦点に浮かび上がる対象を「図:Figure」、その背景にあって意識下に沈む領域を「地:Ground」と呼びます。
この概念はキャリアカウンセリングの基本であるカール・ロジャーズの来談者中心療法(Person Centered Approach;PCA)に通じます。
相談者の語りの焦点が当たっている部分(=図)と、そう語らざるを得ない相談者の背景にあるもの(=地)の両方を意識しながら傾聴する技術は、わたしたちが長い時間かけて研鑽していることと共通しています。
ところで今日のカバー画像の↓は何を表していたか気づきましたか?
白を図、黒を地と捉えるとなかなか見えてこないのですが…
少し白い部分を少し広げると…
…NOTEの文字が浮かんできました。
これは図と地を使った錯視の一つです。
どこに焦点を当て、どれを背景とみなすかによって見え方が変わってきます。
他にもこのような錯視が有名ですね。
このように、どの部分を図と地に置くかは、その人の捉え方のクセとして無意識に脳内で行われてしまうということがわかるでしょう。意図してやっているのではなく、無意識のうちに「そう見てしまう」わけですね。
これが日常でもあらゆる場面で起きています。
例えばこんな場面。
スマホばかりいじっている子ども見て、母親は怪訝そうな顔をしています。
きっと母親にはこんな背景があるのでしょう。
親心ではありますが・・・スマホをどう使うかではなく、使うこと自体に良いイメージがないという地があるために、どうしても子どもがスマホを使う場面=図が良くは映らないわけです。
ところが子どもにこんな背景があったとしたらどうでしょう?
…途端に愛らしく見えてきませんか?
そんな背景を知ったら思わずぎゅっと抱きしめたくなりますよね。
スマホをいじっているという事柄でも、背景が変わるだけで随分と受け取り方に変化が生じます。
このようにわたしたちは、焦点を当てる対象である図を、置かれている状況や背景となる地と照らし合わせながら捉えていることがわかります。錯視の世界の話だけでなく、心理的な面でも図と地の考え方は大きく影響していることがわかるはずです。
…ということを、いまさらながら真剣に学んでおります(笑)
一通り心理学のことを学んだおかげで、ようやく全容がつかめてきました。
わたしがキャリアカウンセリングで行ってきた関わりも、ルーツをたどれば心理学の世界へとつながります。そして教員として学生に教えていく技法も、心理学のアプローチがあちこちで活用されています。
やっとこのステージで物事を考えることができるようになったことに、いまは感謝の気持ちでいっぱいですね。この数年間学び続けてきたことがようやく実り始めた感覚です。だからこそ、今度は意図してこの学びを活用したカウンセリングや教授法を磨いていこうと思います。
やっぱり自己研鑽を続けるって大事だわ♪
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