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今年の漢字(R)を時代背景とともに考えてみる

2024年はどんな一年でしたか?
毎年、日本漢字能力検定協会が発表する「今年の漢字(R)」。
2024年は『金』と発表されました。

清水寺の森清範 貫主は「金」(キン・かね)が選ばれたことについて「国民の皆さんの思いがこれに集中していると思う。一番には、パリオリンピックにおいて大変活躍された選手への思いが大きく、それから政治、あるいは社会での『金』(かね)に集中したのではないか」と述べました。

みなさんの投票で決まる今年の漢字。ダブルミーニングである『金』に票が集まったのは、喜びの金メダルと怒りの裏金問題の両面があったことを物語っています。

さらには米や野菜に代表される急激な物価高騰、12月19日にも一時1ドル=157円81銭になるなど行き過ぎた動きがみられた円安傾向、全国平均で51円UPの1,055円へ引き上げられた最低賃金、そしてアンタッチャブルだった103万円の壁……などなど、お金にまつわる様々な問題が噴出したのも、票が集まった要因だと考えられます。

いまそして未来の生活への不安を暗示するようで、やはりこの言葉が上位にい続ける現状は、決して楽観視はできないものがあります。

その上で「日本の情勢や世界の世相を考えて、『和』という字が書けるような社会になってほしい。社会も人も調和することが望まれているのではないか」と話していました。

森 貫主が思いを込めた『和』という字が書ける日。
悲しいかな、コロナ禍以降は離れてしまっているように感じます。

実際、2019年には第3位にノミネートされていましたし、1995年に今年の漢字(R)が始まって以来、過去29年間では9回もTop20にランキングしているんです。でも残念ながら、1位になったことはありません。


ではこれまでどんな漢字が1位になってきたのでしょうか?
そこで「今年の漢字(R)」を分析してみました。


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