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今日はゲームのお話し。といってもちゃんとキャリコンとしての話になっていきますので、辛抱して読んでください(笑)

なお以前、転職システムについて書いたこともありました。今回はその続きにあたるものです。


ドラクエⅢのパーティ制と転職システムに夢中


1970年代男のわたくし。ファミコンに夢中になり、ドラクエⅢが大ヒットした頃はちょうど小学生でした。学校から帰ると、もう夢中になって毎日冒険の旅に出かけていましたね♪

このドラクエⅢで導入されたのが、自由にキャラクタを選べるパーティ制と転職システム。

冒険に必要な仲間をルイーダの酒場で選んで入れ替えることができるため、冒険の進み具合でパーティを自分で考えて組み直すという戦略的思考が加わりました。打撃攻撃向きのダンジョンとか、魔法攻撃専門部隊とか、自分なりの戦略でパーティを構成できることで、子どもながらに頭を使って戦うということを学んだ気がします。

またゲームの途中でキャラクタの職業を変えることができるようになりました。転職前の能力を一部引き継ぐことができたり、一定の条件を満たさなければなれない職業もあったりと、まさに職業選択という概念をゲームを通じて知りました。


初プレイ時は、『戦士・勇者・僧侶・魔法使い』の王道パーティ。おそらく全国の子どものほとんどが組んだ、基本中の基本のメンバーでしょう。

主人公は勇者。打撃も魔法もバランスよく成長し、マルチに活躍できます。勇者専用の装備や魔法もあり、まさにザ・主人公という感じです。

そこに、
○肉弾戦に強く打撃と防御に長けた戦士
○打撃も防御もなかなか高くて後方支援・回復魔法が得意な僧侶
○力も防御も弱いけどその分強力な攻撃魔法が使える魔法使い
が加わることで、あらゆる敵に対応できる万能がたのパーティを構成できます。


ところが何度も遊んでいると、他の職業にも興味が湧いてきます。
○攻撃魔法も回復魔法も両方使えるけれど、条件を満たした上での転職でしかなれない賢者
○素手での攻撃力と素早さに特化し、武器や防具にお金のかからない武闘家
○攻撃力・防御力はまずまずだけど、敵を倒すと多くのお金が手に入る商人
○序盤までは意外と攻撃にも使える遊び人
など、変化球的なキャラに惹かれていきます(笑)

『勇者・武闘家・遊び人・魔法使い』のパーティは育成に苦労したけれど、終盤には転職を活用して『戦士・勇者・賢者・賢者』という最強パーティに進化させたのは胸熱でした!

武闘家上がりの戦士は素早くて頑丈、しかも攻撃力が半端ない……
賢者の1人は魔法使い⇒僧侶を経ての転職にチャレンジし、これまた過去最強の賢者に育て上げました。


いま思えばこの熱量って他のことに回せなかったものやら(笑)
それくらい夢中になってパーティを組んで、育てて、冒険を進めていたんですよね。




大人になって役立ったパーティという概念


この「パーティを組む」という仕組みは、「プロジェクトチームのメンバーを選出する」あるいは「グループワークのチームメンバーを選ぶ」ことに通じているのでは?と最近気づきました。

一番考えるのは「適材適所」。メンバーの特徴を把握したうえで、もっとも実力を発揮できる役割と組み合わせを考えて配置するのは、子どものころに夢中になったドラクエのパーティ選びに似ているんですよね。

そして「チームとしての力=総合力」を考えて、どんな課題にどのように向かうのかを吟味したうえで、ときには介入したり、ときには相談に乗ったりして、チームを良い方向へと動かしていくかのようです。

それはリーダーだけでなく、全体をプロデュースする統括者の役目でもあります。言うなれば、リーダーはゲーム内の勇者、統括者はゲーム自体を操作するプレーヤーです。


ただし!
ゲームと現実とでは大きく異なる点があります。
それは

『生身の人間が対象であること』

です。

人間ですから感情も伴いますし、人生を歩んできた経験もありますし、それぞれの生活もかかっています。
ゲームキャラのように簡単に「転職してください」と言われても、「はいそうですか」とはなりませんよね?
もちろんパーティを組むにあたっても、「あなたは不要ですから外れてください」と言われて素直に受け止められないことは当然です。

また、人間同士ですから相性だってありますし、タイミングによってはパーティに参加したくてもできないことだってあります。


そう考えると、統括者(プロデューサー)が勝手気ままに人を動かすような組織では、とても心地よく働くことはできないでしょうね。

一方でリーダー(ゲーム内の勇者)だけに任せていても、当該問題だけしか見えておらず会社全体を俯瞰して状況を把握するのも難しいでしょう。

ではどうしたらよいのでしょうか?


それは、一人ひとりが統括者(プロデューサー)目線を持つことです。

わたしたちは誰かの指示に従ってその通りに動くキャラクタではありません。一人ひとりの意思をもって働く人材です。
その仕事に誇りを持って臨みますし、質を高めるために創意工夫をします。人を喜ばせるため、家族を幸せにするため、自分が成長するため、といった情熱を持って仕事に臨んでいます。
うまくいかないときは仲間とともに力を合わせて乗り越えようとしますし、互いに長所短所をわかったうえでフォローしあう自助的組織として機能します。

つまりキャラクタ自身が意思を持って動くような状態です。それも、目の前の敵を倒すだけでなく、これから先どう成長していくかをイメージしながら冒険を進めていくような自律的人材として活躍してもらうわけです。

ティール組織は一人ひとりが経営者目線で判断・行動するチームと定義されています。これはまさに自助的組織と自律的人材の組み合わせで成り立つものですよね。


そのうえで、メンバーを単なる「労働力」ではなく、チームをを構成する一人の「人間」として見ることが欠かせません。
ここはキャラクタとして簡単に入れ替えたり転職させたりするゲームとは大きく異なります。
間違っても死んだら入れ替えればいいとか、あるイベントのみで使い捨てればいい、なんてことは言語道断です。



前職の能力を引き継げる転職は現実も同じ


もう一つの転職システムが秀逸だったのは、前職の能力を引き継げることです。これは以前も書いた通りです。

転職の際、能力はそのままではなく、パラメータが半減するんです。
これは、転職直後に新しい職場や職業になれないため、持っている能力が発揮できない状態と同じ、という意味なのでしょうか。だとすると妙にリアルな感じがしてなりませんね(笑)

また、わざわざ神殿まで出向いて転職する姿はハローワークをイメージしているのでしょうか?

さらにレベル20以上にならないと転職できないのも、簡単に職業を変えられない現実をあらわしているのかも?

子どもながらに、「転職ってよく考えないと痛い目に合う」と感じていましたね。大人になったいまは痛いほどその気持ちがわかります(笑)


「昔取った杵柄」といいますが、前職の能力を引き継げるのはよく考えられていますね。例えば、魔法使いや僧侶は覚えた魔法を次の職業でも使えます。魔法戦士とか回復できる武闘家などが実現できます。

新しい職業になると、レベルアップするパラメータも変化します。魔法使い⇒戦士の場合なら、転職後は新しい魔法は覚えられませんし、魔法を唱えるためのMP(マジックポイント)も増えません(だったと記憶してます)。

これはわたしたちの場合も一緒ですよね。新しい職業に就いて、その仕事での能力は磨けるものの、前職と同じ仕事をしないのであればその能力は伸びることはありません。むしろ退化していく可能性すらありますし・・・

その点では、単にゲームとしての要素だけでなく、絶妙なバランスで現実世界も再現していたことに感服しますね。それを子どもながらに遊びながら刷り込まれていたとは・・・なんて恐ろしいゲームだったのでしょう(笑)



歴史を紡ぐという壮大な物語


これはネタバレになるので詳しくは書きませんが、エンディングまで見た方ならきっとわかるはず。

特に初代からⅡ~Ⅲと連続で遊んだ経験のある人にとっては、衝撃的なラストを迎えます。

いま思うと、つながりの尊さや歴史を紡ぐ役割を担うという、生き方そのものをゲームから教わった感じがします。

特にⅢは親子の物語も展開されるので、父から子、そして子孫たちへと、勇者の活躍が語り継がれていったのだと思うと、感慨深いものがあります。

ちなみにわたしの最終装備は「ひのきのぼう、ぬののふく、かわのたて、かわのかぶと」です(笑)



ゲームばかりしてたけど・・・大人になれました


両親からよく怒られました。勉強もせずに遊んでばかりで・・・
それでもちゃんと大人になれましたね、なんとか。

いまではキャリアカウンセラーとして、こんなゲームの話を語っているなんて思ってもみませんでした。

ただ、どんな経験であっても「今の自分」から見ると、ちゃんとつながっていますし、どれもが貴重な経験ばかりです。

そうやって自分の経験のつながりを考えていくことが、キャリアカウンセリングの目的の1つです。



「人生すごろく 金の糸」もゲームだった


先日紹介した「人生すごろく 金の糸」は、小学校からの経験をすごろく形式で語り合って、自分の人生を1本の糸でつなげていく、というものです。

これも広い意味ではゲームなんですよね。だからわたしは惹かれるのかもしれません。

ちなみに「人生すごろく 金の糸」は、いま全国で体験会が開催されています。お住まいの地域でも行っているかも?? もし機会があったらぜひご参加ください! 楽しみながら人生を振り返ることができますよ♪



ということで、今回はドラクエ熱を伝えたくて書いてみました(笑)
久しぶりにファミコンのカセットを発掘したことが影響しているのかもしれません。
問題は本体が故障中で遊べないことかな・・・

スマホアプリもあるのですが、やっぱりファミコンで、あのコントローラで遊びたいですね♪



明日も佳き日でありますように


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