自分のために料理を作る
自炊からはじまる「ケア」の話
山口祐加 星野概念 晶文社 2023/8
自分で作って食べる行為は、買ってきたものを食べるということとはまったく違った行為です。自炊ができるということは、自分の体調の移り変わりや生活の変化に合わせて、自分を労り養っていけるということです。(p13)
自炊の良さは味の善し悪しのことだけではありません。自分が手を動かして作ったことで得られるささやかな達成感、どうやったらおいしくなるかと考え工夫してみる楽しさ、手をかけたことがすぐに結果として表れ、食べてみて自分の好みかどうかを感じ、また次の機会に活かせること。これらの体験は自分で作ったときにしか得られないことです。(p23)
料理をする意味は「そのプロセスを感じること」にある(p31)
料理に悩まない環境づくり
1.心の環境を整える
2.暮らしの環境を整える
3.仕事の環境を整える(p37)
料理は自尊心とすごく密接な関わりがあるのではないか(p47)
自己完結型の幸せを、料理をするたびに作ることができます。(p51)
大人になることは、自分が自分の世話係になること(p58)
料理の方程式
「食材」「調理法」「調味料」の3つに分解して、解説することができる(p71)
レシピの具体的な工程や調理時間とかではなくて、一つ上の視点で柔軟に考えたり、五感を使ってその都度調整したりすること何だと思います。(p72)
料理の面白いところは「味のゴール」がないところ、というか。世界一うまいものはその人それぞれ千差万別なわけです。(p93)
食べられないものを食べられるものに変えるのが料理(p130)
「世の中は壮大な役割分担」(p135)
プロセスを感じること、味わうことが、何かに対する想像力や実感を緻密にし、距離を縮めていく大切なコツ(p157)
「おいしさの九割は安心感でできている」(p164)
「自分のための料理」には、いろいろな自分の喜ばせ方が潜んでいるのではないか(p218)
自炊とは生活の問題(p221)
自分で自分の食事を作るというのは、まさに自分を大事にしているということですからね。(p233)
料理って、どんなに慣れていても手を動かして細かい作業をするし、火はついているし、常に状況を確認しながら進めなきゃいけない。それはつまり「今、ここ」に集中する、そこにとどまるということです。(p236)
私が気になっている様々な問題の真ん中に「料理」があった。料理問題を解決することで、これら全部が解けるのではないか(p250)
自分が満たされる世界観は、健康的な人生に必須(p262)
「味わい」の喜び(p290)
自分のために料理を作る七つのヒント
1.自分の食べたいものを作る
2.結果ではなく、プロセスに集中する
3.作った料理を細かく評価せず、やりすぎくらいに自分を褒める
4.下手な自分を愛でる
5.他人と比べない
6.心の中の小さな自分に作ってあげる
7.環境を変える
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