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#92 親は子供が好きじゃないといけない?

この記事は、

✓子育てをすることに疲れた
✓自分の子供を好きになれなくて辛い
✓出産・妊娠・結婚・育児に抵抗感がある

という状況に置かれている方の参考になったら嬉しいです。


親は子供が好きじゃないといけない?

私は、自分が子育てをするようになって、はじめて「子供のケア」について考えるようになったのですが、保育士さんや出会ってきたママ友の多くが「子供が好き」と言っていて、ときどき自分との違いを感じています。

そんなときに、「親の立場になる人は、子供が好きじゃないといけないのか?」と気になることがあるのです。

なぜなら、私は、自分が子育てをするようになって、はじめて「子供のケア」について考えるようになったからです。

子供は嫌いでも好きでもないです。街中で子供を見かけたら優しく接するし、今は縁遠くなった姪と一緒に遊んだり話したり……それなりの対応はします。今もなお、「成人まで育て上げる」という使命感のもとに子育てをしていますが、だからといって子供好きというわけでもないんですよね。

極論、少し乱暴な言い方にはなってしまいますが、子供好きじゃなくても子育てはできるんです。子供好きでもそうでなくても、親のできる範囲で愛情を注いでいて、子供が多少でもその愛情を受け取っていたなら、コミュニケーションは成立する、ということです。だからこそ、子供好きじゃなきゃ親じゃない……みたいに考えなくていいのではないでしょうか。


子供好きが子育て上手とは限らない

私がこの考えに至った理由は、「子供好きだから、子供にとって良い親(子育て上手)とは限らない」と考えているからです。

属性上、保育士さんをはじめ子供好きを公言する方と接する機会が多いのですが、客観的に見て「純粋に子供が好きな人」と「本当に子供が好きなのか?と疑ってしまう人」の2パターンあります。子育て上手なのかわかりづらいのは、後者の方です。

親には、社会で生きるために必要なルールやマナーを子供に伝える、ときに躾をすることもあって、子供を叱ったり怒ったりすることはあるでしょう。ですが、必要以上にきつく当たっていたり、子供に非があったからと言って、他の人の目があるところで叱ったり、子供に感情をストレートにぶつけていたり……というパパママの姿を見ると、どうしてもいたたまれなくなってしまうのです。

私自身、毒親に感情をあてつけられて、ストレス発散の矛先にされてきたことが大きく影響しているのでしょう。親とはいえ同じ人間だし、聖人のように振る舞えなどと言うつもりはありません。ですが、「子供がそれをどのように受け取るのか」という視点が欠けていて、親の自分本位な言動で子供を傷つけているんじゃないかと、私はヒヤッとします。

子供にとっては親・家庭がすべてなので、たとえ親の言動が理不尽なものであったとしても、子供は受け入れるでしょう。ですが、親の言動をすべて受け入れてしまったことによって、成人してから苦しむ毒親育ちさんが多い現状があるので、自称「子供好き」のパパママほど、子供の考えや価値観を無視したり、ちょっとしたSOSを見逃したりしやすいのかなと感じるのです。


子育て上手になるためにできること

そのため、私は、子供好きを公言している親が、必ずしも「子供にとっての良い親」とは限らず、子供が苦手でも、ポイントを押さえて子供に接することができれば「子供にとっての良い親」になれるんじゃないかと考えています。ポイントは下記のとおり。

✓ポイント①:アンガーマネジメント
✓ポイント②:感情のコントロール
✓ポイント③:自分でコントロールできることに集中


ポイント①:アンガーマネジメント

アンガーマネジメントは、「怒らないことを目的とするのではなく、怒る必要のあることは上手に怒れ、怒る必要のないことは怒らなくて済むようになること」です。

上記でも触れたとおり、子育てに躾はつきものだし、危険なことやルール・マナーに反したことをしたりするなら、時に叱ること(場合によっては怒ること)も出てくるでしょう。そういうときに、子供が理解・納得するように「いかに伝えるのか」が重要です。

我が家の子供はまだ未就学児だし、サンプルとしては「浅い」かもしれませんが、注意を促すときほど平静を保つようにしています。私自身、相手のいる場面で叱ったり怒ったりするのが苦手で、まともに叱りも怒りもしないのですが……両手を握って声掛けをするようにしています。ただ怒鳴る、大声を上げるとビックリする方に気を取られて、肝心なことが伝わらないんじゃないかという考えに基づいています。

アンガーマネジメントを深く学んだわけではありませんが、日常のエッセンスとして取り入れてみると、人間関係を築くときにも効果的です。


ポイント②:感情のコントロール

人には良いときと悪いときがあって、感情の振れ幅が大きいときと小さいときがあります。振れ幅をできるだけ一定にして、振れ幅が大きくなっても自力で一定に戻せるようにしておくことです。

これは、感情的になってはいけないというのではありません。感情が揺れ動くと、そのぶんエネルギーを使うので、怒り狂ったり悲しみに暮れたりした後に疲労感がやってきて、元に戻るまでに時間がかかった……という経験をしたことはありませんか?その時間をできるだけ短縮することでストレスを減らせれば、前向きな気持ちで子育てに取り組めるのではないでしょうか。

子供の個性によって成長スピードは違いますし、子供が何人いようとも悩みは尽きないでしょう。とはいえ、仕事をはじめ子育て以外にもやることを抱えているのに、感情の揺れ動きで心身が疲弊してしまっては、あなた自身がしんどくなってしまいます。ご自身のために効果を発揮します。


ポイント③:自分のコントロールできることに集中

自分原因説は、言葉のとおり「自分の身に起きたことは、すべて自分の言動が原因となっている」という考え方です。アルフレッド・アドラーという心理学者が紹介しているので、言葉だけでも聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

これは、他人への責任転嫁をやめて、自分のできることだけに集中すればいいと解釈することができます。以前の私はこの逆の傾向があったので、「うまくいかないのは環境や周りのせい。周りがこう動いてくれたらうまくいくのに」と考えていました。ですが、これをやめたらストレスがぐーっと下がりました。

たとえば、気に食わないことがあって子供が八つ当たりをしてきても、ハグをしたりして気持ちを落ち着かせるような環境を作ってあげても、感情の整理(昇華)は子供自身にさせる。心配性のパパママからは異論も出るかもしれませんが、我が家の場合、泣きわめいたりモノに八つ当たりしても、時間が経てば子供がみずから落ち着きを取り戻し、「ごめんね」とばかり私に抱っこをせがんできます。

あくまで一例ですが、私は「子供にも自力でできることはある」と信じている派なので、安心・安全に生活できる環境を整えることが親の務めだと考えています。心身の成長は子供にゆだねている……というか、親の知らぬ間に吸収して学んでいるから、「しつけなきゃ」「教えなきゃ」という意識はあまりないんですよね。この点はまた別のコラムで紹介します。


まとめ:まずは子育てを楽しもう!

この記事は、

✓子育てをすることに疲れた
✓自分の子供を好きになれなくて辛い
✓出産・妊娠・結婚・育児に抵抗感がある

という方へ、毒親育ちで、現在はママになった私の見解を紹介しました。少しでも参考になれば嬉しいです。

私自身、子供は大事だし、成長を見届けたいですが、「子供好き」ではないと思っています。それゆえに、他のママと接することの多かった育休中は、特に「自分は親としてどうなんだろうか」と自問自答することもしょっちゅうでした。

ですが、これまでの子育てを通して、「まずは自分自身が子育てを楽しもうとしないと、何も見えてこない」という結論に至りました。テストのように絶対的な正解がないからこそ、日々の生活の中で微修正とアップデートを繰り返して、子供が成人したときに親として後悔しなければ十分なのかなと。そして、子供が「自分の親でいてくれてありがとう」なんて言われたら、号泣ものですね。


このコラムでは、毒親育ちママの私が、子育てや仕事で考えたこと、感じたことをざっくばらんに紹介しています。「子育てが不安」「毒親の悩みを聞いてほしい」などの相談は、事情の分かる人に話すのがイチバン!下記よりご連絡をお待ちしております!

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