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NOVAをちびちび読む。
新井素子「その神様は大腿骨を折ります」。相変わらずそうめんみたいな小説を書いていて安心した。
勿忘草 機巧のイヴ番外編 乾緑郎
矢絣柄の着物に紫色の女袴の制服……シリーズの存在は認知していたけど内容はぜんぜんしらなかったので、思ったよりジャパニージーでびっくりした。
高丘哲二「自由と気儘」
ねことゴーレム。ベタベタだ……だがそれがいい。でもいちばんセンス!と思ったのは「ザ・四季楼」のネーミングだった。センス!
北山猛邦「踊るジョーカー」をちびちび読む。Kindle Unlimitedがあと四日で期限切れになるため、支払った99円(お得二ヶ月プラン)を回収しなければならない。再読のつもりだったのに初読だったのでお得な気持ちになった。黒猫のほうは読んでるのに。
「踊るジョーカー」
口元がほころぶトリックだ。北山小説のトリックは、その本格トリック性……とでもいうべきもののために、小説の物語や雰囲気に歪つな味わいをもたらすものがあった。だけど「踊るジョーカー」は、なんか、たぶん私立探偵フォーマットと、探偵の謙虚さにより、本格トリック性がいままで読んだどの話より、うまく物語に収まっているように思えた。トランプとナイフの殺人現場もわくわくしたしよかったですね。
「時間泥棒」
めっちゃ時計盗まれる奴。オチがおしゃれ……なのか? まあいいや。このホワイの特定方法はクイーン短編集のアレを思い出しますね。テストに出るのでおさえておきたい公式です。
「見えないダイイングメッセージ」
開かない金庫とダイイングメッセージで写真撮る奴。なんとなしに掟上今日子短編を思い出す一品。掟上今日子の新刊も読みたいですね。
宮内悠介「超動く家にて」もちびちび読む。
うつくしい文章のたのしいホラ話がたくさんつめこまれている。言葉と言葉の連結、連想される細部や具体的な事例を追い、言葉のみで成立する論理に身を任せていると、流れるプールで浮き輪におしりをはめ、目を閉じてゆらゆら流されているときのことを思い出す。つまりとてもたのしく、きもちがよい。
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