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身長198cm、見知らぬ大男との同居生活1日目|ベルリン生活日記

こんばんは。
今日は、ベルリン生活のひとコマ。2ヶ月も前ですが、その日のうちに書いた日記がiPhoneのメモにあったのでコピペ。

同居人が家にやって来た初日のお話です。
縦に長い大きなキャリーケースと一緒に玄関をくぐって来たのは、これまた縦に長い大きな男。

〈さくっと自己紹介〉
26歳。東京生まれ、東京・シンガポール育ち。元大手日系化粧品メーカーで営業とデータ分析。入社5年目で退職し現在ドイツ在住。
海外生活や独身アラサーのあれこれを発信。

2024年7月21日(日)

2日連続で電車を乗り過ごした。昨日も今日も、気づいた頃には降りるべき駅の2駅先にいた。
おかげで今日は人との約束に遅刻してしまったが、ドイツへ来て17日目の今日、少しばかりの心の余裕を自覚できたのが初めてで誇らしい気持ち、と遅刻ごめんなさいの気持ち。

夜、フラットメイトが入居した。

家主がベルリンを不在にする8月末までの期間、別の人が短期的に住むことになった。
彼は高身長で、極度に猫背な背中をピンと伸ばしたら190センチは優に超えていると思う。玄関で私のスニーカーの横に並ぶ彼のスニーカーを見て、そのサイズ差に思わず笑ってしまった。

スイス出身の彼は、「溶けてないといいけど…」と言いながらスイス産の板チョコを2種類私にくれた。スイスから10時間ほどかけて電車で来たと言う。空調も何もない電車はとても暑く、チョコレートが溶けてないか心配だったらしい。

家の中の説明を簡単に終わらせて、ダイニングテーブルに向かい合わせで座った。どこで生まれ育って、どんな仕事をしてきて、なぜドイツに来たのか、私のプロフィールをざっと話した。私は3ヶ月前からベルリンにいる、と誰かから誤情報をもらっていたらしく、2週間前に到着したばかりと伝えると驚いていた。
しばらくお互い質問し合い、ひと段落すると、彼は素早くシャワーを浴びた。私もまだ夜ご飯が済んでいなかったので、一緒に外に食べに出ることにした。時刻は22時手前。

日中賑わっていて気になっていたレストランはすでに営業が終了していた。とはいえ飲食店が多いエリアなので、選択肢はいくつかあった。歩いていると何組かが外のテーブルで食べているお店を通りかかり、立ち止まってメニューを見てみると、そこはアフリカ料理屋だった。「美味しそうじゃない?」「美味しそうだよね、ここにする?」「他あるのかな」(周りキョロキョロ)「ここでもいいし、もうちょっと歩いてもいいし」「ここでもいいね」
おっと、これはどちらかが断言しないと決まらない。そして彼は私に判断を委ねてそう。4ラリーくらい平行線の会話を繰り広げながらそう察した私は「ここにしよう!」と切り出し、外のテーブル席に座った。

料理を待つ間、お互いの直近のあれこれを共有した。長年仕事をしてきた彼は仕事を辞め、今は旅をしている途中。ドイツへ来る前はコスタリカとパナマにいたらしい。ドイツの後はアジアへ向かう予定とのこと。高校生の頃から自分のボートを持つことを長年夢見てきた彼は、コスタリカからパナマまでボートで移動し、ボートライフを堪能してきたそう。そのボートの持ち主に「あなたが知ってることを全て教えてくれ!」と頼み、ボートを持つことや維持することの楽しさや苦労をたくさん聞いたそう。”dream”という単語を繰り返し使う彼の話は、夢見る高校生少年の姿を思わず想像してしまうほどキラキラしたものだった。

料理が来てからは、仕事や家族の話をした。ホテルでのサービス業からキャリアを始めた彼はその後、金融やスタートアップなどいろんな業界で主にマーケティング/データ分析の領域で働いてきたそう。私も前職でデータ分析をしていたので、データを触っていてどの瞬間に面白さを感じるかについての話は結構盛り上がった。

料理を食べ終わってからは、政府や報道機関、政治やジャーナリズムのあり方、あとは映画の話なんかもした。彼と私は海外旅行の経験が多く、いろんな文化を見てきてはいるけど、生まれ育った国や長期間住んだことのある場所が全く違うので、生活してるからこそ分かる各国の国民性や価値観を話すことはとても面白い。

話が途切れることなく、気付けば24時近くになっていた。店の明かりも消え始め店じまいが始まったので、お会計を済ませ、家に戻った。

淡々としたトーン、過剰じゃないリアクション、知らないことに対するオープンマインドなスタンス、ボケやウケを狙った発言をしない、そんなところが彼と私は似ている気がした。まだ出会ったばかりだし、完全にリラックスして接することができるわけではないけど、それでもなんだか自分らしくいられたし、居心地の良さを感じた。家族や恋人以外と住むことは初めてだけど、彼とならうまくやっていけそうな気がする。

魚とバナナを焼いたものを食べた。美味しかった!

最後に

ここまでお読みいただきありがとうございます。
ほぼ自分のために始めたnoteですが、前回の自己紹介投稿に想像以上に反応をもらえて嬉しかったです。反応があるって嬉しい。私も反応しよう。みんなで反応しよう。

以下、これから書く予定のネタ集です。今日みたいなベルリン生活日記もマイペースに投稿していきます。
興味があればまたふらっと覗きに来てください。

・日本で褒められまくった自分の名前が、ドイツに移住して好きじゃなくなった話
・日本語訛りの英語を話したい、アメリカ英語が身についちゃった帰国子女の葛藤
・知り合いゼロの国に移住して2日目にホームシックになった話
・一人で外食できなかった私が海外に移住したら一人時間が好きになった話
・日本生まれ日本育ち、日本の漫画アニメが本当に分からない
・「手のひら」を「ポルノ」と間違えた英語学習初期の話
・大手日系企業を退職しドイツに移住した理由
・大手日系企業を退職して無職6ヶ月目に突入した私が思うX個のこと
・26歳の一年間で学んだX個のこと
・結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私が結婚したい理由
・これ「が」いい、よりこれ「で」いい。私にこだわりがない理由を深掘ってみた

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