好きな海外ドラマ1「ツイン・ピークス」
テレビでこんなドラマ見られるアメリカすごいと思った
私の初めてのアメドラ体験は、デビット・リンチ総監督 「ツイン・ピークス」(1990~1991)である。
学生時代に すごいブームになった。
※ちなみにわたしの学生時代は、携帯電話もパソコン(当然ネット環境も)も一般普及していない、ドタキャンとかドタ変更が難しい時代である※
そのころは「アメドラ」などという言葉もなく、アメリカでカルト的人気
を誇っているドラマがあって、それがいよいよ日本に上陸!ってな状況であった。
日本初の有料衛星放送WOWOWが開局記念で鳴り物入りで放送したらしいが、レンタルビデオ(もしくは、VHSのビデオソフト購入)がメインだった時代。そのレンタルも、貸出中ばっかり。
で、わたしはというと、大学の図書館の視聴覚資料コーナーに夏休みも通って、タダでコンプリート。
大学でもツイン・ピークス視聴でブースが常に埋まるほどで、隣のブースが自分より話が進んでそうなら、視界に入れないよう注意が必要だった(笑)。
古すぎて知らない方のためにどんなドラマか解説すると。
物語はツインピークスという架空の田舎町を舞台に、高校の人気者だったローラ・パーマーの遺体が発見されるところから始まる。
宣伝文句に「世界一美しい死体」とかあったなあ。
以下少しネタバレかも。
その殺人事件をきっかけに、住人たちの様々な人間(裏)模様が動き出し、ストーリーが進むごとに、少しずつつまびらかになってくる。
超個性的な人物が多数登場し、あらゆるところで、「実は○○だった。と思ったら、実は○○だった。と思ったら、これまた○○だった」的展開を繰り返しつつ、真相に迫っていく。
デビット・リンチということで、映像も美しく暗示的で、逆回しが使われる赤い部屋は、特に本領発揮と言ったところか。
スピリチュアルな要素もあり、音楽も印象に残る。
(ちなみに記事にした「クリスチャン・ディオール展」で見たCM集にもデビット・リンチ監督のものがあって、わかりやすくリンチっぽかった。)
ストーリー自体もやめられない止まらない面白さなのだが、画面のそこここから感じられる、「日本と全然違うアメリカ」にも興味をそそられた。
食べ物では、ドーナツとコーヒーとチェリーパイ(→パイからはみ出るトロッとしたチェリーがすっごいおいしそうだった!)が繰り返し出てくる。
それから、ロードサイドのダイナー(食堂)の雰囲気。
電線みたいな線にぶら下がった縦型信号機。
また、誰もが認める超美人というふれこみの中国人役があるのだが、「わたしたちの感覚の美女と違うけど、アメリカ人にはああいう感じがアジアンビューティーなのかねえ」と友達と話題になったこともあった。
もう一つ驚いたのが、小人症(ホルモンなどの影響で極端な低身長)の俳優さんが出て来たり、主要登場人物の兄が自閉症(当時はよく分からずに見ていたが)だったことだ。
数十年前だ。
日本のドラマでは現在も、そのような人、役が、あくまで構成の一部として織り込まれるってないと思う。
また、高校生であるローラが精神科医にかかっている設定だったことも驚きだった。
カイル・マクラクランが演じるFBI捜査官クーパーが変わり者でカッコイイ!し、のちにドラマ「Xファイル」で有名になる、デイヴィッド・ドゥカヴニーが、途中から女装が趣味の面白い捜査官役で出てくる。(ってか、Xファイルを見た時にそのギャップが可笑しかった…)
ローラ事件の真相も、それが判明する様子も当時、衝撃的でマジか?!と思ったものだ。(ちなみに犯人がわかるのはシーズン2の半ばくらいです)
犯人が分かった後も別の話がメインになって続くのだが、大人の事情もあり迷走気味でシーズン2の結末も覚えていなかった。
ウィキペディアを見て、そういえばそうだったかと思い出したが、クリフハンガーもそのままに、事実上未完で終わっていたようだ。(25年後を舞台にした続編リミテッド・イベント・シリーズが、2017年全18話でショウタイムで放送され、日本ではWOWOWで放送された。未見だがキャストの再集結がすごい!)
そういえば、オダギリジョー主演のドラマ「熱海の捜査官」(2010)(ブレイク前の二階堂ふみが新鮮でよかった!)は、まるごとツインピークスへのオマージュ感があって、楽しかったし、面白かったなあ。
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