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歌にまつわる話.3 好きな曲:Africa
アフリカは遠きにありて
初めて聞いた歌や曲に、こころを持って行かれることがある。
そのいくつかについて、書きたいと思う。
今回は、TOTO 「Africa」。
1982年にアメリカのロックバンドTOTOが発表したアルバムに収められた名曲。
しかし、わたしが最初に聞いたのは、日本語バージョンだった。
当時、NHKで放送されていたアイドルを中心とした歌番組「レッツゴーヤング」で、人気アイドル男女が何人かで歌っていたのだ。
その番組では、アイドルが自分の持ち歌ではない歌を歌う特集コーナーがあり、時々、流行りの洋楽も、取り上げられていた。
その頃の私は、洋楽を聞く機会がまずなかったし、その日本語verは、いかにも「訳された歌詞」で、滑らかさには欠けていたと思う。
しかし、イントロでまず、やられた。
繰り返される「パーッ、パッパパ、パッパーパー」の響きは今まで聞いたことのあるどの歌とも違うものだった。
「AFRICA」である。
雄大且つ、懐かしさもあるメロディーと、太古を感じさせるようなシンセサイザー、打ち込み? 太鼓?(シャレか?)の音に、アフリカの大草原が見えた。
掴みはオッケーというやつで、この曲はなんなんだと、食い入るように画面を見つめた。
アイドルの曲に親しんでいたわたしは、この曲の展開、これから来るであろう、盛り上がるサビを待った。
が、それとわかる強いサビが来なかったのだ。(わたしの感覚では)
その後のシンセサイザーの間奏も素敵で、むしろ曲全体がサビみたいに思えた。
そして、日本語verではあったが、歌詞にも驚いた。
あからさまな恋愛とか、人間関係が絡む曲ばかり聞いていたので、もっと大きなものを感じさせる映画的な歌詞に何の話かよくわからないけど、すご~くカッコいいと思ったのだ。
心惹かれたものの、ソースを探す術がわからず、原曲を聞くまで、それなりの月日が流れる。
今でも流れてくると、静かに血が騒ぎ、聞き入ってしまう。
そして可能なところは口ずさむ。
Hurry boy、
it's waiting there for you.
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