浅田真央「BEYOND」の会場と座席の話
気になるのは温度感
急遽開放された見切り席を勢いで購入し、初めて見たアイスショーにまつわる話。
前回は、伊藤みどりさんのトリプルアクセルなどについて書いたが、今回は会場と席について。
前回 ↓
当日、東京は予想気温37度。
現地 立川立飛アリーナは、立川モノレールの立飛駅の目の前だが、大多数の人にとってはその立飛駅に行くまでが面倒とは思う…。
立飛駅にほぼ同時に到着した向かいの下りホームはものすごい人だった。(ホームがそもそも狭いし)
我が家からはドアツードアで40分程度。
この近さが今回の「いきなりアイスショー」の大きな理由である。
浅田真央さんの現役ピークは、キムヨナさんとの二強時代だった。
ことあるごとに比較され、採点が公平だったかも含め話題になるほど、いろいろなことが拮抗する二人だった。
が、メンタルの強さについてはキムヨナさんの方が上だった。
ミスが少ないし、あっても、そこから崩れることがないのだ。
フィギアスケートは音楽を使うこともあり、一度演技が始まったら止まることができない。
転んでも、バランスを崩しても、一呼吸して切り替えるというのは不可能で、演技をしながら、切り替えるしかないのだ。
というかこうなると切り替えるというより、ミスにも(かつ大成功にも)動じない、「不動心」が必要なのだと思う。
そういう意味で、浅田真央さんは、キムヨナさんより感情に左右されていた。
競技者としてのここ一番の強さの差は、そこだったと思う。
しかし、それが浅田真央さんのスケートの魅力を損なっていたかというとそうではない。
ただ、浅田真央さんが見せる様子から、どれだけのプレッシャーを感じて、ここに立っているのだろうと胸が痛くなることもあった。
最後に笑顔になるのが真央ちゃんであってほしい!と願ったものだ。
さて、今回の「BEYONND」。
詳しい内容は知らないまま、現地に赴くことになったが、取りあえず一番気になったのは会場の気温だ。
ネット検索すると、スケートリンクだけに夏場も冷えると書く人があり、公式サイトのQ&Aにも、「防寒要」とある。
しかし同時に、トップ画面のインフォメーションには、連日の天候を鑑み「猛暑のため会場も蒸し暑くなる可能性がある」との追加情報も。
とはいえ、休憩なし90分のショー最中に「トイレ行きたい…」という事態は避けたい。
二階席とは言え、場所によって温度差もあろうし、外の猛暑のために水分は取らざるを得ない。
ということで、最悪に備える女として、腰から下を一周巻ける大きめフリースひざ掛けと、薄手のウールコートを持って行くことに。(35度超えてるけど…)
結論から言うと、必要なかった。
外気よりはもちろん涼しかったが、猛暑の為せる業か、最後まで長袖が必要になるレベルでは無かった。(でもアリーナ席は氷上みたいもんだし寒いよねと思って見たが、半袖組多数だった)
しかし、隣の席の女性は開演前にダウンを着こみ、最後までそのままだったけど、暑くなかったのかなあ~。
さて、そんな私の見切り席(9000円)だが。
会場の長方形の長辺(ロングサイド)、二階席一列目メインスクリーン側の一番端っこだった。
でも、過去に見たバレエ公演などと比べて会場がかなり小さく思えて、おお~と思った。
真横の角度となるメインスクリーンは、ほぼ見えないけど、キャストはリンク一杯を使うので近くにくると表情までよく見える。
アイスショーどんなものか?、と様子見するには値段を考えても良い選択だったと思う。
しかしである。
スクリーン正面に位置する長方形の短辺(ショートサイド)アリーナ席(12000円)がすごい!
キャストが何度も近寄り同じ目線の高さで演技が見られるのはもちろん、頻繁にコミュニケーションを取ってくれるのだ。
そのたびに、その付近からどよめきが起こる。
すごいサービス精神!
あれを見たら、次はあの席でって思っちゃうわ。(とはいえ、狙って取れるわけでもないだろうが)
ちなみにロングサイドのアリーナ席にもサービスしてくれるけど、スクリーン正面ショートサイドがショーの正位置なので、そこには及ばない。
あと、リンク中央上方に三方を向いた大きなスクリーンがあるので(写真撮った時は画面が黒いのでわかりにくいが)、そこで演技中の表情のアップは見ることができる(会場にカメラが複数あってばっちり)。
余談だが、今回公演中、初めて聞く声援というか声があった。
ヴぉ~↓お~↑ みたいな抑揚をつけた男性の声だ。(あんまり詳しく覚えてないけど、唸り声っぽい感じ)
一つの演目(の音楽)が終わって拍手をするタイミングで、発せられた。
私が見に行っていた頃のバレエなら「ブラボー!」が出る場面だ。
今の世は、こういうパターンがあるのか?
この公演でのお約束なのか?
もしくは、この男性たち個人の定番なのか?
ちょっと謎に思ったことである。
また、推し活ブームっぽく、名前の入ったウチワやミニ横断幕を持って観賞している人が多いのも新鮮だった。
次回は、いよいよ「BEYOND」感想へ
続く
#エッセイ #浅田真央 #BEYOND #アイスショー #フィギュアスケート #伊藤みどり #トリプルアクセル #キムヨナ #
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