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「ネット民は1ドル100円を望む」- SNSアンケートで見えたその理由とは?

 為替レートが不安定な2024年、「人々が求めているのは、円高、それとも円安?」SNSで尋ねたところ、回答者の半数が「1ドル100円」を望むと回答。その理由の1つは「わかりやすさ」だという。

 10月10日から3日間、SNSのX(旧Twitter)で為替レートについてアンケートをとった。「望ましい為替レートは?」と尋ね、78人から回答を得た。うち51%、40人が「1ドル100円」を望むという結果だった。当時は1ドル149円、それより50円もの円高を望む人が大半なのは、ちょっと想定外だった。

 理由を尋ねてみた。「出費を減らしたい」が最も多かった。「海外のネットサービスの価格が円安で上がって辛い」「海外出張で気軽に買い物ができない」との声が聞かれた。

 そんな中、共通して上がったのが「分かりやすくなってほしい」という声だ。「使っているサービスの価格がドル建てで、出費を簡単にイメージしたい」、話題の生成AIやクラウドサービスなど、ドル建ての価格は身近にある。1ドル100円なら費用の計算は簡単だ。しかも円高になると支払う費用は減るから一石二鳥だ。

 少数だが、円安を望む人もいた。「元メーカー勤務で、自社株を持っているから」という理由だった。そのメーカーは海外の売上比率が高く、円安だと会社の業績が向上し、株価が高くなるということなのだろう。

 私は悩ましく思った。どちらの立場でもあるからだ。生成AIを3つも契約し、出費は気になる。アメリカに出張した時、1杯9ドルの味噌ラーメンを注文しようとして、「1,500円かぁ・・」とちょっと躊躇した。「1ドル100円なら日本と同じ感覚で食べられるのに」、と思った。

 一方で、私の前職はメーカーだから、円安を期待する気持ちもわかる。自社株も持っている。老後のために積み立てているiDeCo(確定拠出年金)でアメリカの株式に連動する資産があるから、急な円高も困る。本当に悩ましい。

 では、経済のプロはどう考えているのだろう。帝国データバンクの調査によると、日本の経営者は1ドル120円が妥当だと見ているようだ。ネット民ほどではないが、いまよりも円高を望んでいる点は共通している。

 英語で円高は「Strong Yen (強い円)」、円安は「Weak Yen (弱い円)」と言う。ネット民も経営者も円高を望む気持ちの深層に、強い日本復活への期待があるのかもしれない。

(この文章は、flier「文章力強化講座」の宿題として書いたものです。宿題は「「円安」をテーマに800字の作文を書く」でした。

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