初めての女装#2
皆が揃う前に律と悠翔は家から持って来た女装セットを出すことにした。
そして俺は律がさっきまでくつろいでいたロッカーの上で寝てます。
悠翔「寝るな!」
啓太「いってー…だって俺何にも持って来てないし見るだけじゃん」
悠翔「だからと言って寝ていい訳じゃない」
啓太「悠翔のケーチ」
悠翔「はいはい、ケチで結構」
律「まあまあ、そう言わんと一緒に出したら楽しいしあっという間に皆来ると思うで」
悠翔「やっぱ関西人ってすげーな」
律「せやろ?せやろ?俺今良い事言ったって自分に褒めた」
悠翔「それも含めてすげーし、啓太と微妙にキャラ被ってるようで被ってないのも凄いわー」
啓太「だって!よかったね」
律「お、おお…何か褒められてる気がせーへんのは何故やろか?」
悠翔「ま、気にすんなって!ほら、早く道具出そうぜ」
律「せやな!悠翔君は何持って来たん?」
悠翔「俺は兄貴にお願いして使ってない衣類を持って来た。律は?」
律「俺はねー…とりあえず6人分一式持って来た。後は部活用のメイク道具と使ってないアクセサリー類と…化粧落としに美容液っと持って来れてこのぐらいだった。」
悠翔「気合が凄い」
律「するなら形から入らないと!うん」
啓太「俺化粧初めて見た~これ全部新品?使ってる感じないけど」
律「うん、親戚の姉さんがコスメ会社の社長してんねん!んで、昨日女装部の話したら全部持って来てくれた」
啓太「あのさ、律って金持ち?」
悠翔「俺もちょっとそれ思った」
律「俺の家族ってより親戚の姉弟が凄い。俺の所は至って普通だから期待はしないでくれ」
悠翔「でも、凄すぎ。」
啓太「凄いって言ったら、亮太の伯父さんも凄いよな」
律「そうなん?」
悠翔「言ったら分かるーってなる。」
律「え?ヤクザ?」
悠翔「それは亮太に失礼だわ」
啓太「ほら、亮太って頭いいし皆のまとめ役じゃん?」
律「…ごめんな。昨日からの今日だからまだわからん。」
悠翔「でも、パッと見た感じ生徒会長って感じじゃん?」
律「パッと見は…ポリスか!」
悠翔「ここは日本だ。警察と言いなさい」
律「うっす!サツで合ってるっすか!」
悠翔「不良みたいに言わない!そして微妙に遠い」
律「はい!分かった!大学教授」
悠翔「何もわかってねーよ!警察と言えば?」
律「犯人を捕まえる!」
悠翔「その後は?」
律「かつ丼!」
悠翔「何でだよ!」
啓太「俺一度でいいから取調室でかつ丼食べてみたい」
悠翔「その願いは諦めてくれ。」
律「で、結局は亮太君のお父さんは何してる人なん?」
悠翔「あー、弁護士らしい」
律「あーーー!弁護士か!めっちゃ分かるし納得」
啓太「俺も最初聞いた時そんな顔してるって言った」
律「啓太君って怖いもの知らずやな」
啓太「え?そう?照れるなー」
律「いや、何も褒めてへんよ」
悠翔「てか、大樹達やけに遅いな何してんだ?」
律「さあ…ま、気長に待つのもありやと思うで?」
啓太「あ!せっかく出したんだから先に始めない?」
悠翔「まぁ、確かに一理ある。」
啓太「なら、早く始めよ!」
悠翔「はいはい」
俺たちはまだ来ない三人を待つ事無く女装部を始めるのであった。