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バイトとしての塾講師
私は大学1年のころから集団指導の塾講師をやっている。
3月中旬まではバイトを続けるが、中受が一段落し、先日学生バイトで集まる機会があったのでこのタイミングで振返ってみたい。
【概要】
主な業務は、小学生の算数,社会と中学生の数学の授業(講習期間は色々増えた)及びICT教材の作成だ。授業に関しては基本的に非受験学年を担当したが、今年度は小6の社会をやった。
年度によって授業量は異なるが、1年目は週1のみ、2年目以降は週3,4くらいで、夕方16時から22時ごろまでがデフォルト。講習期間は、10時前から始まる。一クラスの人数はまちまちで、8人からマックス45人まで経験した。
【メリット】
・時給が良い
授業であれば2,000円スタートで現在は少し上がっている。働く量にもよるが、103万の壁は余裕で越せる。今年度に限って言えば、一番稼げる夏期講習をやらずに130万ギリギリ。むしろ超えそうで調整したぐらい。
ただ、授業の予習や小テの採点などの授業外労働を加味すれば、一概に時給が良いとは言い切れない。
・人前で話すことへの抵抗が無くなる
私は人前で話すことが苦手で緊張しいだが、4年もやっていれば慣れる。ただ、大人の前で話す時は未だに緊張するが。
併せて、論理的にかみ砕いて言語化する練習にもなる。相手は小中学生なので、彼ら彼女らのレベルまで落とし込んで、伝わるようにかつ理解してもらえるように話す必要がある。そのあたりも鍛えられたように感じる。
・勉強できない層に気付ける
私は中学受験をしたので、中学以降の10年間は比較的勉強ができる人が集まる環境で育った。そうするとどうしても、勉強をする,勉強できるが当たり前になりがちだ。
「ケーキの切れない非行少年たち」に書かれているような、理解力の低い子供の多さや少し先を予測する能力が低い子供の多さに驚かされた(良い悪いということではなく、事実として)。
・他人に期待しなくなる
決して、全員が全員に期待しないわけではない。合格や成績アップのために前向きに努力している生徒らには期待をするし、全力でサポートしてあげたいと思う。勉強できる勉強できないに関わらず。
一つ上の話の続きとして、中には自分で出来る努力をしようとしない生徒も一定数存在する。具体的に言えば、宿題をしてこない、忘れ物ばかりする、人の指示を聞かない,聞いていないなど。こういった生徒にいくら注意を促しても無駄と気付けた。薄情だと言われるかもしれないが、そこへの支援は塾屋の範囲を超えているのではと思う。
そのため、自分は期待してもらえるように努力を怠りたくない。
・就活で役立つ
今となっては終わったことだが、「集団指導の塾講やってます」というだけで受けが良いし、凄そうに見てもらえる。個別の塾講師は星の数ほどいるが集団は少ないので差別化がしやすい。
先ほどの話にも通じるところではあるが、面接など人事と話す時も比較的落ち着いて話せたと思う。第一志望の企業から「話し方から賢さが出ていた」と評価していただいた。
【デメリット】
・責任の大きさ
受験学年は言うまでもなく、非受験学年であっても自分の授業で生徒の人生が変わるかもしれないと考えると恐ろしい。もちろん生徒自身の努力次第な所ではあるだろうが、負い目を感じることになるだろうと思う。
・休みにくい
個別のように授業の日を変更できないので急な予定とかを入れにくい。また、誰でも授業ができるわけではないので、直前での代講のお願いも申し訳なく感じる。
・夜型になる
基本的に夜遅くまでなので生活リズムを保つのが大変。22時まで授業をした翌日に大学が1限からとなると地獄。大学の前期のテストと夏期講習が被るので、そのあたりのスケジュール管理も大変になる。
職場環境にも恵まれ、総じてやってよかったと思っている。