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景色を変える捨て石技法【囲碁AI・絶芸に学ぶ次の一手024】

 このシリーズでは、ネット対局「野狐囲棋」にいる囲碁AI・絶芸の対局の名場面を紹介します。不利に思える局面を一瞬で覆していく妙技をご覧ください!

囲碁AI・絶芸とは
 絶芸はテンセント・ホールディングスが開発した囲碁AI。野狐囲棋のアカウントは「絶芸指導F」。現在は中国国家チームのみが検討などに使える。なお、棋士であれば置き碁(2子局、絶芸が白番)で対局できる。

【テーマ図:求められる積極策】
 黒1、3と外側に傷を残されながら、右上を補強された局面。白は地合いで遅れないためにも、積極的な打ち回しが求められます。

【正解図:壮大な捨て石作戦】
 白1と動き出すのが強力な一手。当然、黒2と分断されますが、白3以下とAの利きを横目に、右下の黒陣へ働きかけます。

 黒8から12と右下の生きを図られた後、黒にAとBを見合いにされて、白が収拾つかない姿に見えますが――、

 黒14と切らせた後、白15以下と外側を厚くするのが一連の狙い。白Aの利きがあり、黒は包囲網を突破できない格好です。

 黒18から22と受けざるを得ず、白23以下で全体的に厚い碁形を背景に、AやBの好点を見て、互角に近い形勢に導きました。

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