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14ヶ月間、毎日クロッキーとかしつつ、2022年2月はカーズ様もとうとう配色を考えるのをやめた話

頑張れなさすぎて週ごとに振り返り


このままのペースだと多分一年たって満足いく結果が出せてないだろうなと思ったので、自分にもっとプレッシャーを与えるべく週ごとにやったことを振り返ってみました。続くかは謎だけど。

結局ダメダメだった1週間の報告になっちゃってる気もするけど、それでも2月はかなり大量に絵を描きました!ここ一年で一番描いたんじゃないかな。基礎練はちょっとおざなりになっちゃったけど。そして最終週は腰が痛かったりウクライナが気になりすぎたりでダメダメだった…。

同じテイストのイラストをひたすらアップしてみる実験


だいたい私はいま30代なんだけど、2歳のときにはわかっていました。「あれこれいろんな画風の絵を載せるより、同じようなテイストのイラストをひたすらアップしたほうがInstagramではウケる」ってことを。

わかっていながらずっとできていなかったのですが、去年一年間の練習でだいぶ描くスピードも上がったので、2月は実験的に挑戦してみました。

すごーく参考になったのがこちらの動画。見てよかった!そーだいな世界観を描かずとも、シンプルな構成で人を惹きつけることもできるんだなぁと。

個人的なポイントは以下の通り。
・手の演技で表現を♾に
・カメラアングル活躍(腰の位置からちょっと見上げてる、あと斜めにしてみたりも)
・ほぼ毎日の投稿頻度を長期間継続
・集客とマネタイズ

ということで、動画を真に受けまくって毎日に近いペースで描けるように、シンプルで描き慣れてる低頭身のイラストを投稿しています。まだ描き方では試行錯誤してるけど、以前と比べるとまとまりが出た感じ。

1時間くらいで描ける絵、のつもりが最近は3〜4時間かかってる

その以前っていうのがこれ↓。個々の作品には今よりずっと時間がかかってるのに、これだとあまりに雑多すぎて、どんな絵描いてる人なのかよくわかりません。全然だめ。


1か月続けてみて、「ラフや落書きじゃなくて、作品として完成してるものを毎日に近いペースで描いて発表する」というのは凄くいい練習になりました。ちょっと前の絵がどんどん陳腐に感じられるくらい。

デッサン力とか構図とか配色センスみたいな一言で言い表せない、なんて言っていいのかわからない(でも素人さを脱するには必要な)力が鍛えられた感じがします。強いて言うなら作品力ってことかな。剣の腕が上がったとかじゃなくて、戦に出て実戦経験積んで強くなった感じ。

少なくとも、ずっと続けられたらかなりレベルアップできそう。勉強する時にも難しい応用問題をじっくり解く、だけじゃなくて、簡単な問題をたくさん解くのも必要だったのを思い出しました。

ちなみに、フォロワーを増やすための行動はしなかったのであんまり増えてません。絵を気に入ってフォローしてくれたのかな?っていう人も何人かいたけど、それ以外は片っ端からいろんな人をフォローしまくってるセクシーお姉さんとかですw

前にも紹介しましたが、こちらのnoteも改めて。毎日に近いペースでインスタの投稿をしたよーっていう話が出てきます。

この時とはすでにかなりSNSを取り巻く状況は変わってるとは思うのですが、ロングスパンで考えて頑張りたいな。

アイデアスケッチ2年め

なるべく毎日インスタ投稿するにあたり、とても重宝してるのが去年から続けている1日1ページのアイデアスケッチ。やっててよかった。

サボって数日分まとめて描く日も多いし、今はこんなにきっちり描き込んでないけど、お陰で描きたいネタで悩むことはありませんでした。上手く描けなくて悩んだけど。

正方形の構図

アイデアやモチーフはたくさんあるんだけど、ほぼ毎日作品アップしてるとだんだん構図がワンパターンな気がして(あえて構図を統一するのもありだと思う)、本を読んでおさらいしました。

この辺の本。たまにKindle で安くなってるので、そのタイミングで買うのがおすすめかも。

これはアイデアスケッチだと横一列に並んでるイラストだったんだけど、対角線上に置いてみたらずっといい感じに。

構図の話ってほぼ長方形のキャンバスであることが前提になってるのですが、正方形フォーマットだと映えかたが変わったりするみたいです。



配色パターンブック

Twitterで絶賛されてて気になっていた本。実は上で紹介したインスタの投稿も、自分では配色を考えず、基本的にこの本や元になってるサイトに載ってる配色パターンを使って描きました。陰影とか人物の肌の色とか、足しちゃったのはあるけど。

写真家が作った本だけあって、とにかく写真が素晴らしいです。色の組み合わせサンプルの羅列を見るよりもずっと「この色で描いてみたい…!」とか、「この色であれを描こう!」って気持ちを掻き立ててくれました。

例えばこれが

こうなったり

これが

こうなったり。

この路線もありかもしれない


ちなみに元になったwebサイトでは4000以上の配色パターンがを掲載しています。

気をつけてはいるんだけど、私は「肌は肌色!空は青!木は緑!」みたいな、固有色というものへの思い込みが強いみたい。なので思い切った配色って無意識に抵抗があるんだけど、使える色が制限されたことで必然的に大胆な色使いにならざるを得ないのが面白いです。

あと、使う色があらかじめ決まってると今度はバランスを工夫しなければならなくなって、これもいい練習になりました。強い色は差し色程度にしたりとか。去年買ってたこの本、その手のテクニックが充実していて、すごく役に立ちました。(これもよくkindleでセールになってます)

「白を背景色にすると強い色は和らぐ」とか、「余白をとって際立たせる(領地配色)」とか、「色と色の間に別の色を挟んでコントラストを調整する(セパレーション)」とか、それそれ!!いま知りたかったやつそれ!!って思いながら読んでます。

立ち読みしただけだけど、この本もすごく欲しい。

おかずを充実させたい


毎日アップしていると、人物以外にあしらいで使えるモチーフの引き出しが少なすぎることが気になってきます。人物以外のあらゆるものをもっと練習する必要があると痛感。アイディアスケッチとしてストックしておくのも良さげ。取り入れやすそうなのは植物とか。

というわけで、今はこういう昔の図案とかを研究しています。最近切手が話題の竹久夢二。(※この本、すごい値段になってるけど、古本ならまだ常識的な値段で買えます)

あと、最近すごく重宝してるのがProcreateのシェイプブラシ!これ、2Dだけなら無料でダウンロードが可能です。

こんな感じで使ってます。

こっちはヴィンテージの飾り枠っぽい図形。無料版もありますが、商用利用は有料版(5ドル)のダウンロードが必要です。

曜日ルーティン復活


週ごとの練習も復活。でもU-NEXTのお試し期間が終わっちゃう!と思って最後は曜日無視してフィルムスタディしてました。

月曜日:白いもの塗る練習

一個一個ちまちまシワを描いてしまっていたのが反省点。大まかに塗る→より細部へ、の流れを意識せねば…。

こういうツイートとか、動画とかいろいろ研究しました。


火曜日:ソッカ&笠井あゆみさんの画集

火曜日は夜オンラインで受けてる授業があるので、軽めに鉛筆でできる練習のみに。

最近ずっと欲しかった笠井さんの画集を買いました(内容は完全にBLというかぐっしょりべっちょり成人向け)。

「はじめに」の笠井さんの言葉が、こういうジャンルを描くにあたっての矜持みたいなのがあって好き。

男性の体や絡みをいかに美しく描くかということに長年のキャリアをかけてきた方だけあって、全ページ本当に美しい。特に手足が本当に素晴らしくて、現代のイラストレーターで足や足の指をここまで美しくしなやかに描ける人はあまりいないんじゃないかな?というわけで、青少年が寄ってたかって肉体を蹂躙されてるのを横目にひたすらただ足だけ模写してます。

足ってそもそもの作りのせいもあって(なんか豆みたいだよね)ちょっと滑稽なフォルムになりがちで、何回も何回も描き直しても、なかなかカッコよく描けない部位…。それが描く人によってはこんなに表情豊かで、とんでもなく艶やかでコケティッシュなパーツになってしまうのだからすごい。

人体に忠実に描くっていうよりも、ある程度デフォルメしてあげる必要があるのかも。足の指がかなり長め!全然再現できてないけど…。

もっと根本的なところから理解を深めるべく、ソッカを引っ張り出してきて足の骨格を勉強しています。笠井さんの描く足と見比べて、ここの窪みってなんだろうー?って考えつつ。

笠井さんの絵はプロポーションとかはかなり独特な美学でデフォルメされてるので(手足長い!胴体細い!全体的に細長い!)、基本がわかってないうちに初心者が真似するのには向かない気がするけど、すごく勉強になる一冊でした。あと40年くらい頑張れば多少は近づけるかな。

水曜日:フィルムスタディ

ファスビンダー監督の作品が配信されているのを見つけて、ずっと気になってたフィルムスタディを今月から始めました。


モノクロでコントラストや構図を研究してる人が多いけど、私は色や光も見たいので、カラーで描いてます。でも普通に模写になっちゃった。もう少しストローク少なく、ざっくり塗れるようになりたいなあ。

ロブスター。アニマル映画。

ロブスター

ファスビンダー。結局あんまりフィルムスタディには使わなかったな。

第三世代

ルキーノ・ヴィスコンティ監督の作品も。

ルートヴィヒ

いっぱい描いたなあー。

フローズン・タイム
ヴェニスに死す

勉強したかったのは構図もだけど、光や色、空気感。だんだん狙った感じが出せ
るようになってきた気がする!

この辺の知識の実践編という感じで、総動員しつつ。

途中からもっとシンプルなストロークで表現できるようになりたいなと思って頑張ってみました。この本にある「20ストロークで描く!!」っていうのにも挑戦。


全然20ストロークで収まらなかったけど…。この辺は一枚10分くらい。


注意深く研究してみると、惹かれる映像には理由があるのがわかって面白かったです。特に映画会社がつぶれるくらい画づくりを徹底してこだわったヴィスコンティの作品は、発見が多くていろいろ研究しています。


フィルムスタディ自体も勉強になるんだけど、それ以上に、いろんな映画を観たことでインスピレーションや創作意欲が湧きました。絵の練習したいから映画見る時間なんて全然取れない!って思ってたけど、つくづくもったいないことしてたなと反省。

「絵描きはいろんな映画観ましょう」ってよく勧められてることだけど、実際やってみると想像していた以上に得るものが多かったです。小手先じゃなくて、美的感覚を少しずつ底上げできている気がします(全然まだまだだけど……)。

漠然と映画を見るんじゃなくて、色彩や光、構図を意識するようになったせいもあると思います。映画や映像撮る人向けのチュートリアルがすごく勉強になりました。

今後も週一本は見たいな。

木曜日:レジェンドから学ぶ


特にハマってたのはColes Phillipsさん。古き良き時代の雑誌のカヴァーなんかを幅広く手がけてきた画家です。

ドレスと背景の色が同化してる絵(クロマキー合成失敗系って勝手に呼んでるw)がいいなーって思って真似してみました。

Coles phillipsさんの絵を自分なりにアレンジして描いてみたり。

びっくりするほどいいねがつかなかったやつ

金曜日:東京メロンボーイさんの講座


Colosoっていうサービスのオンライン講座を受講しています。動画が苦手なのもあってこの手のサービス好きじゃないんだけど、東京メロンボーイさんなら…と思い。

別に他の曜日にもやるけど、あーやらなきゃなーって思いながらダラダラ過ごしちゃう気がしたので、金曜日は絶対やる!って決めておきました。結果、案の定金曜日しかやってないです。

基本の使い方から始まるけど、独学でphotoshopやお絵描きの経験があっても学ぶところが多いと思います。

ただやっぱりColosoのサービス自体はあんまり好きになれないなぁ…。あと○日で値段が上がります!!!ってカウントダウンが表示される感じが苦手だし、ほんとに定価(70,000円)で販売する気あるのか怪しいし、専用のプレーヤー入れさせられるし(それがめちゃくちゃ使いづらい)、私の感覚とは合わない…かも。

今月ためになったツイート

Twitterで有益な情報が流れてくると、その時は「お!」って思っても、後々埋もれちゃったり見返さないことが多いのでここに貼っておきます。

これはクリスタ 。

パーリンノイズっぽいの、Procreateでもできるのね。




作品、いっぱい描こう。このツイートを定期的に見返そう…。


2月はあっという間だったし、上手い人や最近始めたのにどんどん上手くなってる人たちをいっぱいみて自信をなくしかけたけど、色々試して、今ある壁を打破するための道が見つかった気がします。打破できるかどうか、あとは物量だけど。

というわけで続きます↓


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